今回はフォクトレンダー
についての商品レビューをお届け致します。
歴史的な銘品と称される超大口径レンズの味わいを再現しながら、光学素材には超高屈折ガラスを惜しみなく使うことで開放絞りから優れた性能を発揮。軽快な撮影を可能とするハンドリングの良さも兼ね備えています。
※コシナホームページ
今回は埼玉県川口市にあるグリーンセンター、夜景は上野・アメ横にて撮影して参りました。
※ボディはM9を使用しており、シャープネス・彩度・コントラストは標準です。
去年の11月に50周年を迎えた「川口グリーンセンター」
小さいころから慣れ親しんだ場所へ久々に足を運んでみました。
ヒーロー戦隊が好きな方なら知っているかもしれませんが、戦隊モノのロケ地としても使われておりました。
まずは逆光での撮影です。
写真右下の方に薄っすらとしたグリーンのゴーストと太陽の光芒の他に右に伸びる不思議な光が出ています。
次に絞りの具合を
先ずはF1.1での撮影。
中央の花部分にピントを合わせていますが、ピントが合っている部分でも柔らかい描写です。少しずれると途端にぼやけるのでピント合わせは非常にシビアです。
続いてF8。
打って変わってこちらはピシッ・カッチリとした描写です。葉脈の細かい部分までしっかりと出ていて、背景もある程度どの様な場所か等の情報が分かります。
コントラストも高くなっております。
また、こちらは最短距離・1mでの撮影です。
サボテンのトゲトゲ感や岩のざらつき感、細かい噴水の水飛沫の一つ一つもしっかりと描写されます。
孔雀のうるっとした瞳や体毛の鮮やかな青と微妙なグラデーションの再現性も良く、キレイに出ています。
この描写力には舌を巻きます。
ここからは夜撮影の写真を
流石はF1.1ですね。ピントはシビアですが、暗い場面でもシャッタースピードが速くて助かります。
昼間の開放F1.1と比べてピント面がシャープになっています。
ただ気になるのは光源の種類に因るのですが、ライト周りの色収差が出て、結構目立ってしまいます。
最後に使用感
大口径F1.1ですがレンズ自体はコンパクトに設計されております。コンパクトに設計されておりますが、ホールド感は良く、手に馴染んで撮影できます。
ヘリコイドの動きも滑らかで、思った通りのピント合わせが可能です。
日中での開放F1.1での撮影は中々難しいのでNDフィルターを使用しての撮影が良いでしょう。(今回は使用しておりません)
このレンズの最大の特徴はF1.1での撮影。開放で撮影すると被写体が立体的になり印象的な写真に仕上がります。ピント合わせのシビアさも書きましたが、ヘリコイドが滑らかに動いてくれるので慣れてしまえばこっちのものです。
この1本で様々な表現力を出す事が出来るので常用レンズにオススメです。
主な仕様:
焦点距離 |
50mm |
口径比 |
1 : 1.1 |
最小絞り |
F16 |
レンズ構成 |
6群7枚 |
画角 |
45.9° |
絞り羽根枚数 |
10 枚 |
最短撮影距離 |
1.0m |
距離計連動範囲 |
∞~1m |
最大径×全長 |
φ69.6×57.2mm |
フィルターサイズ |
φ58mm |
重量 |
428g |
レンズフード |
標準フード付/LH-7(別売) |
担当:88