こんにちは。 カメラ担当の池田です。
さて今回は、オリンパスより2月28日に公開されましたOM-D E-M1 MarkIIの新ファームウェアVer.2をご紹介したいと思います。
ファームウェアで進化するカメラ
オリンパスは初代E-M1の時から、バージョンアップすることで、不具合の修正だけでなく、性能面でのアップもされてきました。
そして今回、E-M1 MarkIIにおきましても、バージョンアップが行われ機能が進化いたしました。
そのバージョンアップの内容は17点もあり、機能面向上、性能の安定性などが改善されています。
注目の7つの進化点
すべてをご紹介するのは大変ですので、注目すべき項目を7点抜粋してご紹介いたします。
- プロキャプチャー撮影時のプリ連写枚数を最大で35コマまで設定が可能になりました。
- AFターゲットモードにスモールターゲットが追加されました。
- アートフィルターに「ブリーチバイパス」が追加されました。
- 再生時の拡大倍率を設定できるようになりました。
- 電子シャッター使用時に、ライブビューを見ながらシャッター速度を調整することで、フリッカーを低減できる「フリッカースキャン」機能が追加されました。
- Mズイコーデジタル ED 8mm F1.8 Fisheye PRO使用時に、フィッシュアイ補正撮影ができるようになりました。
- 深度合成撮影が可能なレンズに「Mズイコーデジタル ED 12-100mm F4 IS PRO」が追加されました。
以上が、主な進化点だと思います。
その内容の一部を詳しくご紹介していきたいと思います。
プロキャプチャー撮影
まずはプロキャプチャー撮影について。オリンパスさんはこの機能の向上を強くアピールしていました。
そのプロキャプチャー撮影とは何か・・・。
ファーストレリーズ(シャッターボタン半押し)時点でフル画像での撮影を開始し、セカンドレリーズ(シャッターを切った状態)を押した瞬間から遡って最大35コマ(バージョンアップ前は14コマ)まで記録することができる機能です。
撮りたいと思った瞬間にシャッターを切ってもタイムラグは発生し、決定的瞬間を逃してしまうことが多々あります。
プロキャプチャーモードを使えば、今まで不可能だった撮影が可能になるかもしれません。
例えば、鳥が飛び立つ瞬間や捕食する瞬間などでは、なかなか思うように撮れません。
そんな時こそ、このプロキャプチャーモードを使えば、その瞬間を撮れる可能性がグッと上がります。
私は鉄道を被写体にテストしてきました。
手前の植え込みを前ボケに鉄橋を渡る列車を狙いました。
トラスの鉄橋を抜けたところで列車を止めたいのですが、ファインダーを覗きながら、走行音も聞こえず、それなりのスピードで走ってる列車をピンポイントで止めることはなかなか難しいものです。
でもプロキャプチャーで撮影するれば、バッチリ止めることができました。
このように急に現れる被写体の撮影にも最適な機能です。
プロキャプチャーの設定方法
そのプロキャプチャーの設定は以下のように行います。
カスタムメニューの連写設定から「Pro Cap」を選択します。※写真は連写Lの画面です。
連写Lの場合は連写速度はAF・AE追従で18コマ/秒です。その下に「プリ連写枚数」とありますので、そこを最大35コマまで上げることができます。もちろん35コマも遡らなくっていいという方は枚数を落としてください。
詳細設定は以上で、あとはドライブモードの設定画面から「Pro Cap L」または「Pro Cap H」を選択すればOKです。
ぜひ試していただきたい機能です。
AFスモールターゲットの追加
続きましては、AFのスモールターゲットの追加について。
今までのAFエリアは、下の写真のようにAFエリアの1マスが大きい状態でした。
花などの近接撮影では、この1マスが大きくて思うようにピントを合わすことができないことがありました。
そこで、今回のファームアップで改善されたのがスモールターゲットAFです。
写真のように、AFポイントが小さくなり、ピントの合わせたいところにしっかりと合わせることができます。
真ん中の花の中心に、ちゃんとピントがきています。このスモールターゲットはかなり活用できそうです。
再生の等倍表示が可能に
続いては、再生時の拡大倍率の設定について。
今までは再生時の拡大倍率を変更することができませんでしたが、今回のファームアップにより拡大倍率を変更・設定ができるようになりました。
その倍率は最大等倍まで拡大可能で、再生時にダイヤルをワンステップ回すだけで、瞬時に等倍での画像チェックも行えます。
これもオリンパスユーザーの声が多かった機能です。
フリッカースキャンの調整
フリッカースキャンについて。
これは舞台撮影のプロの写真家から声の多かった機能です。
舞台や球技場、家庭などで使用されている一部のLED光源で縞模様にフリッカーが発生することがあります。
このような場合「フリッカースキャン」機能を使用することで、フリッカーをモニター上で確認でき、フリッカーの発生しない速度を細かく選べるようになりました。
以上、一部の機能の紹介だけでしたが、それでもかなり進化したと感じられたのではないでしょうか。
オリンパスさんは今後もきっとこのようにアフターフォローをしてくれるはずです。
ファームアップによって、そのカメラが長く使えるのは嬉しい限りですよね。
OM-D E-M1 MarkIIをお持ちの方は、ぜひバージョンアップしてくださいね。
OM-D E-M1 MarkIIは過去にも詳細レビューを書かせていただいてます。
こちらも併せてチェックしてみてください。
オリンパスOM-D E-M1 MarkⅡ 使用レビュー 【外観・操作編】
オリンパスOM-D E-M1 MarkⅡ使用レビュー 【AF・連写編】
オリンパスOM-D E-M1 MarkⅡ使用レビュー 【手ブレ補正編】
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