今回ご紹介するのはライカM用レンズ、ズミルックスM35/1.4(カナダ)+フード12504の中古品、第一世代の後期型にあたります。
レモン社銀座教会店在庫、税込み¥230,000-(2018年4月21日現在)です。
シリアルナンバーから1976年頃の製造と推定されます(日本ではキヤノンAE-1が発売された年です)。
当然年代なりの傷もちらほらと。鏡胴の「CANADA」刻印側に塗装落ちが見受けられます。
絞りリングの指あても、それなりに塗装落ちがあります。
光学系について申し上げますと前玉側に薄いクモリが認められ、
わずかにホコリの混入もありますが、実写には影響ないレベルです。
前述の通り表記の12504フード以外にはリアキャップしか付属しておりません。
又、フィルターネジはレンズ側には刻まれておりません。
もしもフィルターをご所望であれば、別途シリーズ7フィルターをお探しいただく必要があります。(2018年3月26日現在、レモン社銀座教会店にシリーズフィルターの在庫はございません)
新品純正品でフィルターを探すと随分お高い価格で流通しています。
「別に何でも良いんだょ、取り敢えずレンズの保護になりゃぁさ!」とおっしゃる方は、φ49mmフィルターで代用なさるのもアリでしょう。
殆どの場合、フィルターの表裏は逆になりますが・・・
ヘリコイドの作動感触は僅かに軽めの印象で、無限遠付近でやや重くなる感触がありますが、実写に際してはストレスを感じることはありませんでした。
強いて云うなれば、フード12504フードを装着した状態では微妙に絞りリングを操作し難く感じる点の方がストレスになりました。
下手するとフード着脱部と絞りリングを間違えてクルクル回してたりするし。
これは構造上やむを得ない点ですね。
現在一番若いスタッフが50歳と云う深刻な高齢化の進むレモン社銀座教会店の一人としては、1976年なんて「ちょっと前」くらいの感覚なのですが、
当時のキヤノンの「FDレンズ」が「オールドレンズ」と呼ばれてしまうこのご時勢。
このズミルックスM35/1.4もすっかりオールドレンズなのです。
発色は地味、と云うか鈍い印象を受けます。
このレンズについてしばしば云われるのが、特徴的な逆光性の弱さと絞り開放時のフレア。
F5.6まで絞ったこの時は思ったほど崩れませんでしたが、このズミルックスM35/1.4に関心をお持ちの方は開放側での使用こそが本筋かも。
絞り開放付近で画面に太陽が入ると、かなりの確率でフレアが暴れます。
「まるでトイレンズのような・・・」
って25万円のトイレンズかよ!ライカじゃなければ叱られてるぞ!いや、それがオールドレンズの魅力だ!
と自分を宥めつつ撮影。
ミラーレス機はこの点をコントロールしながら撮影しやすいのが魅力です。
絞り開放での甘く滲んだ描写は、このレンズの弱点と裏腹の魅力です。
F1.4では目一杯甘く、F2で微糖、F2.8で何となく甘くF4で甘さほぼ解消と云った印象です。
絞りを徐々に開けていくと、F2からF1.4へ移るあたりでガラリと描写が変わるのがファインダー越しに楽しめます。
締まりのある描写が必要であれば、最低でもF4位には絞って使うべきでしょう。
別に浴室に湯気が立ち込めているワケでもありません。一段絞ってF2では。
まだ幾らか滲みが残ってはいますが、大分スッキリした描写へと変わります。
それでもやっぱりこのレンズ、付き合い始めは開放で遊びたくなってしまうものです。
滲みのある無しで色味の印象も随分と変化します。
仔細に見ると、四隅は流れておりますね。
背後の木の葉のボケ方も癖が感じられます。
ちょっと絞ってF4あたりでは。
比べると、何だかホワイトバランスでも微調整したの?と思う程度に印象が変わりますね・・・滲み、侮れません。
世間的には「癖が強い」「じゃじゃ馬」とか呼ばれる第一世代ズミルックスM35/1.4です。しかし、EVFで実像を確認できるミラーレス機で使い始めるならば、かなり早い段階で「癖」を呑み込めるのではないかと思います。
決して万人ウケする性格のレンズではありませんが、ライカ社の代表的なレンズの一つです。
ご興味お持ちの方は是非、レモン社銀座教会店又はナニワオンラインまでお問合せ下さい。
ライカ ズミルックスM35/1.4(カナダ)+フード12504
中古レンズ(レモン社銀座教会店在庫) PLUコード:2111012078333
ランク:B(クモリ少々)
税込価格¥230,000-(2018年4月21日現在)
オンライン掲載まで少々時間がかかる場合がございますこと、ご了解下さい。
○第一稿では前玉キズの表記をしておりましたが、汚れの付着でした。申し訳ございませんでした。
*今回の実写はSONY α7との組合せで撮影しました。
レモン社銀座教会店 松浦