こんにちは。レモン社新宿店にてカメラの買取を担当しています、みなみと申します。
先日UPしたオートコードの見分け方を見て頂いた方より、他の物もやってくれ!とご要望をいただきましたので、早速ですが、本日はニコンFマウントレンズの見分け方、をやってみたいと思います。
ニコンFマウントとは
ニコンFマウントレンズは1959年発売の一眼レフファインダー式カメラ『ニコ ンF』から採用された規格で、現在のデジタル一眼レフに使用できるレンズ マウントでは最古の規格となっています。
長い年月を経ているため、同じニコンFマウント規格でも信号の伝達方式や機能が変わっており、対応できる機種などにも違いがございます。
厳密に見ていくと非常に細分化されておりますので、ここでは代表的なMFレンズ、AFレンズの見分け方をご説明いたします。
ちなみに、ニコン様のニッコールレンズテクノロジーを大いに参考にさせて頂いております、ありがとうございます。
ニコンFマウントの種類
まずはマニュアルフォーカス(MF)レンズとオートフォーカス(AF)レンズに分かれます。
マニュアルフォーカス(以下MFレンズ)の中でも大きく分けると
- 非Aiレンズ
- Aiレンズ
- Ai-Sレンズ
がございます。
※厳密には非Aiの中にも、ニッコールオート、ニッコールCオート、ニューニッコールなどございますが、便宜上非Aiレンズに統一。
オートフォーカスレンズ(以下AFレンズ)では
- AiAFニッコールレンズ
- Dタイプ AiAFニッコールレンズ
- GタイプAFニッコールレンズ
に大きく分かれます。
今回はこの6種類の見分け方について記載していきます。
ニコンFマウントの共通事項
細部に違いがあるとはいえ、ニコンFマウントという共通の規格を使用していますので、もちろん共通点もございます。
まずはそちらを記載します
- 装着はバヨネット方式
- レンズを反時計回りに約60度回転させ装着する
- レンズマウント上に小さなレバーがあり、撮影時にこのレバーをカメラ側の自動絞り連動レバーが押すことで、絞り込み操作を行なうようになっている。
装着できないカメラがある件
MFレンズの中でも細分化されておりますが、重要なのはAiレンズと非Aiレンズの違いです。
なぜならばAiレンズはデジタル一眼レフ、フィルム一眼レフどちらにも使用可能ですが、非Aiレンズは装着できないカメラがございます。
おなじFマウントなのにどうして装着できないの?
これはカメラのマウント部外側の右上にAi連動爪という黒く小さな部品が原因です。
ここにAiレンズのマウント部フチにある出っ張りを噛みあわせて、開放F値を自動でカメラボディに伝達しています。
非Aiレンズの多くはこの爪が装着時に干渉し、装着自体が出来なくなっています。
【画像1】 マウント部右上の黒い出っ張りがAi連動爪。これがAi対応レンズ装着時にグイッと左上の方まで動いていく。
【画像2】 絞り8と11の間からフチに出っ張りがある。
【画像3】カニ爪(露出計連動爪)に穴が無く、マウント部がたいらな非Aiレンズ
Fマウントレンズ(MFレンズ)の見分け方
それでは早速いってみます。
①非Aiレンズの見分け方
まずは画像から。
カニ爪(露出計連動爪)に注目していただきます。
真ん中が欠けているだけで他に穴がありません。
また、絞り値の表記が一列のみになっています。(後のAiレンズで確認してください)
マウントのフチがたいらになっています(出っ張りがない)
ものすごく単純に、カニ爪(露出計連動爪)に穴が無ければ非Aiレンズ、と覚えて頂いて良いと思います。
②Aiレンズの見分け方
まずは画像から
カニ爪(露出計連動爪)の中央両脇に穴が開いています。
絞り値の表記が2列になっています。
真ん中の画像ですが、カニ爪(露出計連動爪)の中央反対側あたりに特徴的なでっぱりが有ります。
※Ai改というニコン公式の改造レンズ(非AiレンズをAiレンズに改造したもの)は、上記特徴のうち、レンズ中央の出っ張りがありません。
Aiレンズの特徴としては真ん中の画像の出っ張りが大きなポイントです。
③Ai-Sレンズの見分け方
これも画像から
Aiレンズとほとんど同じような特徴のAi-Sレンズですが、判別するポイントは
- 最小絞りがオレンジ色をしている
※Aiレンズの最小絞りが22のものに黄色の物が有り、判別が難しい場合がある。
- マウント部に窪みがある。(画像下の中央下を参照)
ざっくりですが以上です。
今回はニコンFマウントのマニュアルレンズの見分け方をご紹介させていただきました。
Aiや非Ai、一度に見分けるようになるのは難しいですが……。
困ったときはお気軽にお店で相談してくださいね!
オートフォーカスレンズ編はまた次回に!