こんにちは、レモン社秋葉原店のもりやです。
今回はオールドレンズコラムの第一弾として、ミノルタSRマウントレンズ4本をご紹介いたします。
ミノルタSRシリーズは同社初の一眼レフカメラとして、1958年に「ミノルタSR-2」が発売されました。その後も、主にミドルユーザーをターゲットにしたモデルを次々に発表し、一時はニコンやキヤノンとともに主要カメラメーカーの一角を占めていました。
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写真は廉価モデルの「SR-1」
レンズブランドは「ROKKOR(ロッコール)」といい、低価格ながらも高い描写力を発揮し、俗に「鷹の目ロッコール」と称されていました。
レンズは年代・形状によって4つに分類されますが、マウントアダプターで使用する場合はどのレンズでもマニュアル絞りで使用できます。
レンズの分類
・SRレンズ:MCレンズ以前の「AUTO」と表記さたもの。開放測光に非対応。
・MCレンズ:「MC」の表記があり。絞り優先AE、TTL開放測光に対応。
・MDレンズ:「MD」の表記があり。MCレンズの後継で絞り環などの外装部材にプラスチックが使用される。
・newMDレンズ:基本的にはMDと変わらないが、「ROKKOR」の表記がなくなる。
作例紹介
AUTO W.ROKKOR-SG 28/3.5
7群7枚、最短撮影距離は0.6メートル。レンズ枚数が多い分開放F値は暗いですが、しっかりとした色合いの仕上がりになりました。広角レンズでありながら比較的歪みが少ないのも特徴です。
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1/2500 F3.5 ISO100
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1/2000 F3.5 ISO100
MC ROKKOR-PG 58/1.25群7枚、最短撮影距離は0.6m。F1.2の明るさを持ち、一世を風靡した大口径レンズです。当時の技術では50mmよりも58mmのほうが設計しやすかったようです。開放撮影ではピント面が非常に薄く、花びらの繊細さを表現するにはぴったりでした。点光源はレモンの形になって現れます。
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1/800 F1.2 ISO100
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1/200 F1.2 ISO100
MC TERE ROKKOR 135/2.84群4枚のものと5群6枚のものがあるようです。最短撮影距離は1.5m。単焦点の望遠レンズでは意外と重宝する画角で、マニュアルフォーカスでもピントの山はつかみやすいです。望遠域では細部までしっかりと解像し、絞ると六角形の点光源が現れます。
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1/1000 F2.8 ISO100
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1/50 F8 ISO100
new MD 28/2.85群5枚のものと7群7枚のものがあるようです。最短撮影距離は0.3m。この中ではもっとも新しいモデルで逆光耐性も強く、現代的な写りになりました。一本目に紹介した「AUTO W.ROKKOR-SG 28/3.5」の最終形態の位置づけですが、写りの雰囲気は全く対照的で好みが分かれるところではないでしょうか。
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1/200 F2.8 ISO100
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1/1600 F2.8 ISO100
ミノルタSRマウントレンズは中古の価格が安く、比較的きれいな個体が多く残っているので、オールドレンズの入門には最適なレンズです。
今回はソニーα7IIIにマウントアダプターを付けて撮影しましたが、写り方はそれぞれのレンズの状態によって変わりますので、作例はあくまで一例になります。色のりや癖はその時代そのレンズによって実に様々なので、お店で見かけたらつい色々と試してみたくなるのではないでしょうか。
担当:もりや