横浜を今更ご案内・・・などと申すのもおこがましい話ではありますが、殆ど足を運ぶ機会が無いと云う方もいらっしゃるであろう前提で今回は横浜みなとみらい・大さん橋界隈の撮影スポットを作例付きでご紹介します。
- コスモクロック21
この界隈のランドマークと云えばかつては問答無用に「横浜ランドマークタワー」でしたが、実際に写真を撮りながらブラつくと同じくらい目につくのが外周直径100mの巨大観覧車「コスモクロック21」です。1989年に開催された横浜博当時は違う場所にありましたが、あれこれあってこの地に座ってそろそろ20年近くになります。
みなとみらい駅を出てクイーンズスクエアを抜けてそのまま地上2Fへ上がって右手にそれると、こんな展望が広がります。
日没後のイルミネーションもまた横浜各所から目に付き、名実共に横浜の顔となっています。
階段を下りてそのまま進んで左に目を向けると喫煙所がありますので(2018年7月現在)、スモーカーさんはここで周囲に配慮しつつご一服なさるのもよろしいでしょう。
横浜界隈は基本的に喫煙所の無い街とお考え下さい。
- 日本丸メモリアルパーク
上の写真のアングルから、コスモクロックに背を向けて3分足らずで日本丸メモリアルパークに着きます。かつてはささやかな喫煙所がありましたが、現在は見当たりません。
春~晩秋に12回前後総帆展帆が実施されますが大変な人員を必要とする作業のようです。現在2000人程度の展帆ボランティアの方がいらっしゃるようですが、高い所のお好きな方は応募してみてはいかがでしょうか(事前訓練アリ)。
船内見学は10:00~17:00、大人¥400-。隣接する横浜みなと博物館との共通券は¥600-。ちょっと立ち寄っただけのつもりで結構な時間を過ごしてしまうので、お時間にゆとりをもって行動しましょう。
- 横浜赤レンガ倉庫
明治末~大正初期に保税倉庫として竣工された歴史的建造物ですが、現在では赤レンガパークとして活用されています。北西側に位置する赤レンガ倉庫2号館の北側に喫煙所があります。
冬場はスケートリンクが設営されたり、それ以外にも年中なにかしらイベントの設営をしていたり・最中だったり・撤去中だったりといつも盛り上がっているエリアです。
現在はソウルフードと夏の旅をイメージしたイベント「Red Brick JOURNEY」を開催中です(入場無料、飲食実費、8月26日まで)。
赤レンガ倉庫アクセス
●みなとみらい線「馬車道駅」「日本大通り駅」から徒歩6分/「みなとみらい駅」から徒歩12分
*キョロキョロ・パシャパシャ写真を撮ってると、とても上記時間では着きません。
●JR「関内」「桜木町」から徒歩15分
- 横浜市開港記念会館
当時は横浜開港50周年記念事業として建設され、開館から101年を経た現在でもその姿をとどめる横浜のシンボル・・・と云いたいところですが、実は関東大震災で全焼しています。現在我々が目に出来るのは1927年に復元/再建された姿です。
上の写真は、みなとみらい線「日本大通り駅」1番出口に出た直後に目に入る光景。時計塔の高さは約36m。
この開港記念開館は「ジャックの塔」なる通称があり、近隣の「キングの塔/神奈川県庁本庁舎」、「クイーンの塔/横浜税関本関庁舎」と併せて「横浜三塔」と呼ばれています。
高層建築物が林立する以前の時代から港湾要員・船員から親しまれてきた三塔ではありますが、現在では三塔同時に見える場所はとても限られており、「三塔同時に見える場所を全て巡ると願いがかなう」等と云ったまゆつばものな都市伝説が散布されている模様です。全部巡った私がこのテイタラクってどう云うこと?
ちなみに、「キング」と「クイーン」は現在外壁工事中のようでして雄偉な外観はスッポリとシートに覆われております。
ジャックを後にして海側へと進むこと3分(信号待ちがなければ2分弱)、象の鼻パークへと行き当たります。
↑「文豪ストレイドッグ」のEDで使用されていたのは多分この辺りですね。
ここでもコスモクロックが。
黄色くライトアップされているのが「クイーンの塔」です。
そのまま大さん橋へと抜けたあたりからクイーンを狙うと
こんな姿です。
このまま南東側へ足を進めると、やがて大さん橋へと辿り着きます。
- 大さん橋/くじらの背中
横浜港大さん橋国際客船ターミナルの屋上部分は、くじらのせなかの愛称で呼ばれています。様々な記事を見回しても「背中/せなか」と表記にゆらぎがあるようですが今回は漢字で・・・・平仮名だと、検索した時に「うっかり」静岡県内の居酒屋さんを目指すことになるかも知れません。
横浜港湾エリアを広く展望できる上々なビューポイントで、灼熱の太陽が照り輝く夏の昼間も心地よい海風を楽しめます・・・常に、とは限りませんが。まずは熱中症対策を怠らないようご留意を!
屋上は木製デッキです。海風と強烈な日差し、いかにも甲板を歩くような気分を楽しめます。
部分的に芝生が植えられている箇所がありますが、人が立ち入るのに耐えられない構造ですのでご注意下さい。
ちなみに喫煙所はございません。
横浜三塔についても、こんな案内が。
見上げると・・・
柵から下を見下ろすとさらに。
海上保安庁は目と鼻の先。あのあたりに、某国からやって来た不審船が展示されています。奥にはやっぱりコスモクロックです。
夕刻になると、撮影に訪れる方が一気に増えます。皆様譲り合ってご利用下さい。
季節と時間帯が合うと、燈ともし頃の出航に立ち会えたりします。
南東側には山下公園、氷川丸が見えます。
日中はどっちを向いても様々な業務に携わる船舶が行き交い、「のりものずき」な童心を断ち切れない方は飽きることがないでしょうね。
標準ズーム一本でそれなりに楽しめますが、空行くカモメや海行く船達を狙うなら長めのレンズも欲しいところ。もっとも、本日は猛烈な湿度と陽炎の影響で望遠で遠景を狙っても今ひとつピリっとしない画になりがちでした。
大さん橋/くじらの背中
みなとみらい線「日本大通り駅」から徒歩7分(3番出口)
JR「関内」から徒歩15分
- 山下公園
もともと波止場でしたが、関東大震災の復興事業として造成されました。戦後は進駐軍に接収され、公園向かいのホテルニューグランドはマッカーサー氏が滞在した事でも著名ですね。
有料で見学可能ですが、歴史的価値と劣化の進み具合からして、撮影時には周囲によく気をつけましょう。ちなみに名前は「氷川神社」さんからいただいたそうですね。
今回度々「関東大震災」の表記をつかいましたが、震災前は横浜が日本最大の国際港であり、震災によって神戸等の他港にその座を譲ることになったと云う事をご承知置き下さい。そして震災からの復興・・・と思ったら今度は戦争で焼け野原へ。そして戦後の大復興へ、とあれこれ波の多い歴史を掻い潜ってきたのが横浜です。港町だけに。
山下公園
みなとみらい線「元町中華街駅」から徒歩3分程度
JR「関内」「石川町」から徒歩20分程度
取り敢えず各地の最寄り駅からの所要時間等を記載してはみましたが、実際に横浜を訪れた方は「撮影ポイントから次のポイントへ」と云った流れになると思いますので、あくまでも参考程度とさせていただきます。