こんにちは。カメラ担当の池田です。
さて今回は、フジフイルムから発売されました新製品「X-T100」の使用レビューをお届けしたいと思います。
機能やデザイン、操作性はもちろんのこと、特に「色」に定評のあるフジフイルムのXシリーズですが、そのシリーズの中でエントリーモデルとしては「X-A5」という機種が発売されていました。
今回Xシリーズに仲間入りした「X-T100」もエントリーモデルで、スペックは「X-A5」とほぼ同じですが、大きな特長はファインダーが搭載されたことではないでしょうか。
ファインダーが搭載されたことで、デザインも操作性も一眼レフカメラらしいものとなり、撮影も快適になりました。
主なスペック
- 2424万画素 APS-Cサイズセンサー
- 動く被写体に強い、位相差オートフォーカスと91点の測距点
- 秒間6コマの高速連写
- ベストな瞬間を見つけ出す4K連写機能
- タッチパネル対応の3方向チルト式液晶モニター
- 明るさや色合いなどを確認しながら撮影できる電子ビューファインダー
- フィルムを換える感覚で色合いを変えるフィルムシュミレーション機能
- 旅行に最適!小型・軽量(448g)ボディ
少しですが、X-T100で撮影してきましたので、ご覧いただければと思います。
作例
福井県の田園地帯を走るローカル列車を撮影。1枚目のところからシャッター切り始め、近づいてくる列車を追うように撮影しています。この被写体を追うような撮影の場合は、液晶では難しくファインダー搭載のカメラだからこそ快適に撮影できるのです。
そして、動く被写体を撮影する時に大切なオートフォーカスのスピードも申し分ありません。特急列車のように猛スピードで走っている訳ではありませんが、ここで撮影したすべての写真にピントが合っていました。位相差AFという精度が高くピント合わせの速い仕組みになったことで、動く被写体にもしっかり対応しています。
川霧と光芒で有名な岐阜県山形市円原で撮影した1枚。強い逆光状態でしたが、ピントは迷うことなく合ってくれました。
また、このような逆光などの強い光の場合、液晶モニターだけでは見づらく撮影しにくい場合が多いのですが、ファインダーがあれば露出や色合いなどをしっかり確認しながら撮影できるので本当に助かります。
そして、画質。強い逆光下での撮影ですが、ゴーストやフレアはかなり抑えられています。ちなみにレンズはキットレンズのXC15-45mmF3.5-5.6 OIS IIです。
湧水の多い福井県大野市での1枚。水が湧き出ている所をローアングルで撮影しました。このような時はやはりチルト式液晶が便利で、液晶を動かせば自然な体勢で撮影できます。
また、レンズキットで購入すると付いてくるXC15-45mmF3.5-5.6 OIS IIは、広角側(15mm)ではレンズの先端約5cmまで近寄ることができ、手軽にマクロ撮影が楽しめます。
三重県四日市で見つけた「明るい商店街」だけど暗い商店街(笑)。
ここでも商店街の雰囲気が伝わるようローアングルで撮影しています。3方向チルト液晶ですので、縦位置でのローアングル撮影も快適です。
この何とも言えない雰囲気を表現するために、ここではフィルムシュミレーションを
「クラシッククローム」に設定して、写真に深みと渋さを出してみました。
このようにフィルム選びの感覚で楽しめるフィルムシュミレーション機能は、ぜひシーン合わせて使っていただきたい機能です。フジの色が思う存分楽しめます。
岐阜県関市にある通称「モネの池」。ここは水がとてもキレイで訪れた時はスイレンの花が咲いていました。
ここでは水面の反射を除去するために偏光フィルター(C-PLフィルター)を使用し、さらに鮮やかさを強調するために、フィルムシュミレーションを「ベルビア」にセットして撮影しています。緑や青の発色がとても美しく、イメージ通りの写真が撮れました。
大井川鉄道の新金谷駅での1コマ。ここ大井川鉄道はSLが走ることで有名ですが、そのSLが牽引する客車も古く懐かしさを感じます。
ここではフィルムシュミレーションを「モノクロ」にセットして、昔にタイムスリップしたような1枚に仕上げてみました。
緑や赤などのカラーの発色だけでなく、モノクロの発色も良いのがフジXシリーズの良さだと思います。
ただ残念なのは、上位モデルX-T2やX-T20などに搭載されているフィルムシュミレーション「アクロス」(モノクロ)モードがこのX-T100には搭載されていません。「アクロス」モードの評判が良いだけに残念ですが、価格面でも差がありますし仕方ないですね。
静岡県沼津港で撮影。
最近では、SNSで料理の写真やそのお店の写真をアップする機会も増えていると思います。そしてその大半がスマホでの撮影ではないでしょうか?
最近のスマホはとてもキレイに撮れるので、それで十分っていう方も多いと思いますが、ミラーレス一眼で撮影するとボケをつくることができ、ワンランク上の写真を撮ることが可能になります。
せっかくの美味しい食べ物。一眼でインスタ映えする写真を撮って欲しいと思います。
夜の沼津駅に停車中の列車。ここでは手ブレを防ぐためにISO感度を3200にセットして撮影しています。
高感度にしてもX-T100なら、上の写真のようにノイズの少ないキレイな画質の写真を撮ることができます。
最近では三脚の使用が禁止されている場所も増えて来ていますので、高感度で撮影してもキレイな画質が得られることは、とてもありがたいことなのです。
まとめ
今回、このX-T100を持って福井県、岐阜県、静岡県などなど色んな所へ行きました。とにかく小型、軽量で標準ズームレンズを装着した状態でも、ウエストポーチに入ってしまうサイズですので、すぐにカメラを取り出し手軽に撮影することができました。大きいカメラだと、撮りたい瞬間にパッと撮れないですからね。旅カメラとしては最高です。
そして、その撮影した写真はフジフイルムの「色」で、とてもキレイで満足できるものでした。そのほか、速いオートフォーカス性能や3方向チルト式液晶により、ストレスなく快適に撮影することができました。
スマホに簡単にデータ転送できる機能も搭載されていますので、撮影してすぐに一眼ならではのキレイな写真をSNSにアップすることもできます。
X-T100で素敵な写真を撮って、SNSでシェアしてみてはいかがですか? きっと「いいね」が増えることでしょう。
この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで