撮影テクニック カメラのナニワ 心斎橋本店

【入門編】近所の公園で野鳥撮影にチャレンジ!

はじめまして。心斎橋本店、カメラ担当の松原です。

今回がブログ初掲載になりますが、自分の趣味のひとつである野鳥撮影について書かせて頂きます。

というのも、間もなく夏の陽射しも弱まり心地よい風が吹く季節になります。

そうなれば野山で過ごしていた野鳥、渡り鳥などがフィリピン、マレーシアなどの南方諸島へ飛び経つ前に、市街地の公園や河川の河川敷などで長い渡りをする前の準備をします。

公園などでジョギング、散歩の途中や遊んでいる時に、あれ?今日はやけに鳥が良く鳴いているなぁ。池にもいっぱい鳥がいてるぞ?などと感じられた事はありませんか?

それは鳥達が渡りの直前で公園の木々などにとまり、体力をつけたり回復させている為で、私たちが鳥達と遭遇する確率も高くなります。

南国へ飛び経つ鳥もいれば、秋口から初冬にかけてはロシアなどの北国から冬鳥がやってきます。

公園の鳥の代名詞としてスズメやハト、カモなどはわざわざ探さずとも、いつも良い被写体になってくれます。

まさに、これからが野鳥撮影のベストシーズンと言えるでしょう!
茶色系の地味な色合いですが、愛嬌たっぷりのかわいいスズメ。池のほとりに目を向けると、なにやら青い小鳥が水面を、ジィィーッと見つめています。

カワセミです。人気の高い野鳥のひとつです。

カワセミは渡り鳥ではなく、留鳥なので字の通り日本に留まります。つまり、年中日本の河川や池のほとりに棲んでいます。また、カワセミは魚を主食とし、水中に飛び込んで魚を捉える為、とても長い時間水面近くの木の枝や杭などにとまっていて動きません。同じ場所で頭だけ動かし、周囲の様子を伺っています。

空を飛びまわるタイプの鳥に比べ、あまり動き回らないタイプの鳥を撮る方が楽に撮影出来ます。

今回は、こういった野鳥を撮影するテクニックについて解説してまいります。

機材選び

なにも高額な最新のカメラやめちゃくちゃ大きな長い望遠レンズを使わなくても、エントリークラス(ニコンD3300やD5600、キヤノンEOS KISSシリーズ)やミドルクラスのカメラ(ニコンD7200やD7500、キヤノンEOS80D)で問題なく撮影可能です。

エントリーモデルならカメラセットで付いてくる300mm程の望遠ズームレンズを使えば、遠くの小さい鳥も大きくダイナミックに撮影できます。

これからの季節、公園などには野鳥が数多くやってきます。

普段運動会とか以外あまり使う事のない望遠ズームレンズかもしれませんが、是非ともこの機会に使ってみてはいかがでしょう?

それでは撮影方法や、撮影テクニックは人それぞれではありますが、まずは基準となる野鳥撮影に適したカメラの設定をご紹介致します。

カメラの設定

ISO感度はオート。

オートフォーカス設定はコンティニュアスAF(C-AF、AI SERVOなどメーカーによって名称が異なります)

木の枝などにとまっている鳥を撮るのであれば、絞り優先モードでF値は8くらい。

飛んでいるところをタイミングよく撮るのであればシャッタースピード優先モードで、シャッタースピードは1/1000秒くらい。

そつなくカメラ任せで撮るのであればプログラムオート、スポーツモードがあればそれを使うのもいいでしょう

 

撮影方法

まずはカメラの連写設定を最大に設定しておきます。

野鳥などの動物は良く動きますし、いつ飛び出して羽ばたくかわかりません。

ですが、飛び出しをある程度予測は出来ます。

なにかに驚いていきなり飛び出す時は予測不可能ですが、木の枝などにとまり、くつろいでリラックス状態の鳥が飛び出すのは予測できます。

鳥は飛び立つ前に、まずどっちに飛ぼうか周囲を見渡します。

あっちに飛ぼうかな?こっちに飛ぼうかな?? あ、やっぱりこっちに飛ぼう♪と考え、そして羽を広げてみたり、片方の羽だけを広げてノビをしてから飛び立つ事もあります。

つまり、長い時間木の枝などに止まっていた場合、体をほぐし、周囲の安全確認をしてから一瞬体をすぼめ(前傾姿勢になり)、そして羽ばたくのです。そろそろ飛ぼうかなぁ……。
準備運動、パタパタパタ。安全確認。右よし、左よし、上空よし。よし!テイクオフ!!

この6枚の連続写真ですが、1枚目から最後まで、シャッターボタンは押しっぱなしです。

カメラの連写設定を速くしておく理由は、こういった飛び立つ瞬間が連続して撮影出来る為です。

遠くの鳥を探す際、いきなりレンズを最大限に伸ばした状態で鳥を探すのはよくありません。

まずは自分の目で鳥を探し、鳥の位置を確認し、それからカメラを向け、被写体になる鳥をファインダーの中に捉えます。

そこからレンズを伸ばし、ズームアップして鳥を大きくします。

最初からレンズの望遠域で鳥を見ようとしても、望遠側では被写体は大きく写るものの見える範囲が狭い為、鳥を見つけるのにかえって時間がかかってしまい、探している間に飛んで行ってしまう事になります。

最後にもう一度連続撮影のご説明を致します。

まず、被写体の鳥をみつけます。その際鳥がどういう状態であるかを見極めます。

左を向いていますので、飛ぶとしたら進行方向は左になります。飛ぶかと思いましたが、水面を覗きこんでいます。

エサを見つけたのか? 池に飛び込むかもしれません。飛び込みました!! が、いません……。

手前の雑草が邪魔をし、一瞬カワセミが見えなくなります。が、次の瞬間カワセミがまた現れます。

見事獲物をゲットしています。カワセミは飛び込んだ際、元の飛び込んだ位置に一度戻ってくる習性があります。身をかがめて、飛び立つ瞬間です。やはり進行方向は左です。

また、魚をくわえた状態では魚が重たい為、俊敏性は落ちるので撮影しやすくなります。いかがでしたでしょうか?

今回は入門編ということで、撮影倍率を上げて被写体を大きく撮影するテレコンバーターや、単焦点超望遠レンズ、どっしりと構えてブレ無い様に撮影する為の三脚や一脚などについては省いております。

まずは、キットレンズなどのお手頃な望遠ズームレンズででも、上でご紹介したカメラの設定にして、鳥の習性ををおさえてシャッターチャンスを逃さないようにすれば、充分良い写真が撮れるという事をご案内させて頂きました。

ぜひ、一度近くの公園で野鳥撮影にチャレンジしてみてください!

 

今回使用した機材・・・ニコンD7200+AF-S80-400/4.5-5.6D VR

 

この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 松原まで

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