こんにちは、タカチホカメラ府内店です。
今回は、ゼンザブロニカ S2のご紹介をします。
発売は1965年。
元となったゼンザブロニカSが1961年に発売され、その長所や安定性のある機構をそのまま取り入れ、さらに全体をバランス良く機構に改良したのが、このS2。
特に先に登場したマガジン固定式のC2で採用された120/220フイルムを切り替えスイッチで対応出来るようにしたのは大きな改善点。
ちょっと残念だったのは、先代Sには搭載されていた「ミラーアップ機構」に相当する「ミラー単独落し」機構が省かれてしまった所でしょうか(ブロニカSシリーズまでは、通常の一眼レフの様に跳ね上げ式ミラーでは耐久性の面や広角、望遠レンズに対応出来ないという観点から「ミラーを下げる(斜め下にずり下げる)」という逆転の発想のクイックリターン機構を採用していました)。
その結果、完成度が高く価格も手頃でしたので和製ハッセルブラッドとも言われていました。
この「和製ハッセルブラッド」という所・・・少々因縁めいたところがありまして・・・
S以前に1958年「ゼンザブロニカ」(後にSシリーズ登場で「ゼンザブロニカD」と呼ばれる様になりました)というカメラが世には出ていたのですが、これが・・・ハッセルブラッドから「うちのデザインをコピーしている!」とクレームを受けて早々に販売終了(中身の構造はオリジナルなのに・・・。)
その後徹底的に練り直し、無駄を省き「文句のつけどころの無いカメラに仕上げた」結果Sが誕生し、中判カメラブランドの中に「ゼンザブロニカ」を確立させたのは吉野善三郎社長の「転んでもただでは起きない」技術者魂を感じます。(ゼンザブロニカの名前の由来は社長の名前・・・ネタじゃなく本当の話!!でもこの名前、社長の発案でなく名前付けに悩んだ挙句に社員が考案した名称とか)
その代わりに少しボディーが大きく、重くなりましたが、反面堅牢性や耐久性は大幅に向上されました。
この「ゼンザブロニカD」、Sシリーズ以上に独創的な機構が盛り込まれていたのですが、中でも秀逸だったのがフイルムマガジンの「オートマット機構」。
殆どの中判カメラではフイルム装填時の「スタートマーク合わせ」が必要ですが、ブロニカDで採用されたマガジンはその必要が無いという凄いものでした。(Dのマガジンでも一部スタートマーク合わせが必要なものも存在したそうです)
6×6cm判フォーカルプレーン式一眼レフカメラ
レンズマウントは3本ツメのバヨネット式ブロニカマウントです。
ボディに直接レンズをつけるのではなく着脱式のヘリコイドに対して
レンズが取り付けられます。
また、このヘリコイド着脱式というのがミソで、標準形レンズはヘリコイド部を省く事で軽量化と絞り以外の可動部も無くせる。また、望遠レンズなど重量級レンズ取り付け時の安定性を高める為にヘリコイド取り付けに使われている大口径マウントに直接出来る構造という念の入れよう。
シャッター速度は1~1/1000秒、B、T、Xシンクロ=1/40秒。
フィルムバックを引きブタ差し込んで押し込むだけでいつでも自由に着脱できるようになっているので、フィルムバックを何個か用意しておけば撮影途中でも自由に他のフィルムに交換可能です(ですので、引きブタをなくすとフイルム交換は出来ますがマガジン交換が出来なくなってしまう・・・。)
1台のカメラでモノクロとカラーのフィルムを交互に使うこともできます。
ファインダーは、ウエストレベルファインダーになります。
このファインダの「シャキンッ!」と開く様はなかなかかっこイイ
巷では「ブァッシャコーン!」とびっくりするほど大きなシャッター音とミラーショック「壊れたんとちゃうやろか・・・」って心配になる様な巻き上げからチャージ時の「ガーリガーリ・・・ガキンッ!」というショックが欠点として挙げられていますが、あの大きな音こそが中判カメラで写真を撮っていると実感させられる瞬間ではないでしょうか!
外観は経年に伴うスレ・キズ等ございますがまだまだ現役で使用可能の一台です。
中古ランク:AB-
商品状態:細かなキズ・スレあり
税込:48000円(2018/11/23現在)
お問合せPLU番号:2222240010535
お問合せはタカチホカメラ府内店 又は
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売り切れの際はご了承ください!
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