オールドレンズを使うにあたって、マウントアダプターというアクセサリーが必要になります。
今回はそのマウントアダプターについて、ご説明致します。
説明の前に、まずは関連する2つのブログを、ご一読下さい。
〇一眼レフカメラとミラーレス一眼カメラの違いについて
〇ミラーレス一眼カメラでオールドレンズを楽しもう!!
それではここから本題に入ります。
1、フランジバックって何?
そもそもフランジバックとは、
「レンズマウントのマウント面から、撮像素子(またはフィルム面)までの距離のこと」
で、下に図を示します。
出典:【キヤノン公式】初心者向け!一眼レフカメラとミラーレスカメラって何が違うの?おすすめカメラ3選と一緒にご紹介!|カメラ初心者教室
上図のようにミラーの有無によってマウント面から撮像素子までの距離が違いますし、同じミラーレスでもメーカーが違えばその距離(フランジバック)も違います。
例外はオリンパスとパナソニックで同一規格のマイクロ・フォーサーズ(またはフォーサーズ)を採用していますので、フランジバックは同じになります。
冒頭でご紹介した2つのブログでも登場している「フランジバック」はとても大切でマウントアダプターと密接な関係があります。
2、レンズマウントって何?
レンズマウントとは、
「レンズ交換式カメラの交換レンズをカメラに固定させるための、レンズ側の取り付け部分のこと」
で、これもフランジバック同様各メーカー異なるものなのです。
形状を大別しますと、
●ねじ込み式(スクリュー)
●バヨネット式
●スピゴット式
バヨネット式は現代のレンズにも使用されています。
3、マウントアダプターの役割
マウントアダプターの役割は、フランジバックの調整とレンズマウントの変換になります。
従いまして、使うレンズマウント毎にマウントアダプターを用意しないといけないのです。
4、代表的なレンズマウントのフランジバック
初めてオールドレンズを使用する場合、選択されることが予想されるレンズマウントのフランジバックをご紹介致します。
[一眼レフカメラ用レンズ]
●M42 45.46mm
●ペンタックスK 45.46mm
●ヤシカ・コンタックス 45.5mm
●ニコンF 46.5mm
●キヤノンFD 42.0mm
●オリンパスOM 46.0mm
●ミノルタSR/MD 43.5mm
●コニカAR 40.5mm
※M42は規格に賛同したメーカーが多く、国内外のレンズが存在します
[レンジファインダーカメラ用レンズ]
●ライカスクリューマウント 28.8mm
●ライカMマウント 27.8mm
ボディのフランジバックより長いフランジバックのレンズが使用できます。
[AF一眼レフカメラ]
●ニコンF(AF) 46.5mm
●キヤノンEF 44.0mm
●ペンタックスK(AF) 45.46mm
●ミノルタ、ソニーα 44.5mm
[ミラーレスカメラ]
●ソニーαE 18.0mm
●富士フィルムX 17.7mm
●マイクロ・フォーサーズ 20.0mm
●ニコンZ 16.0mm
●キヤノンEOS R 20.0mm
「レンズのフランジバック>ボディのフランジバック」の関係が成り立つ組み合わせなら、マウントアダプターは概ね製品化されています。
しかし、例外はあるもので、例を記しますと、
●レンズ・キヤノンFD(42mm)->ボディ・キヤノンEF(44mm)
●レンズ・M42(45.46mm)->ボディ・ニコン(46.5mm)
があります。わずかながらも差がありますが、マウントアダプター内にレンズがありフランジバックの調整を行っています。全ての規格のフランジバックを記憶するのは大変なので、簡単に覚えるなら、
ミラーレスのボディなら一眼レフカメラのレンズは使える
になります。
一方、一眼レフカメラでオールドレンズを考えますと選択肢が狭くなってしまいます。
5、まとめ
オールドレンズを初めて使う上で大切なのは、カメラのボディは何を使うのか。これが一番大切です。
ミラーレスの場合は撮像素子の大きさにもよりますが、概ね思う存分楽しめます。
※画像素子の大きさが及ぼす影響につきましては、別ブログでご説明する予定です
最後にオールドレンズの代表格でもあるM42の作例は、レモン社・新宿店のブログ
【中古入荷案内】Nikonのデジタル一眼レフで遊ぶオールドレンズ~M42編~
を、参照して下さい。
担当:いりえ