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【フィルムカメラ初心者必見】OLYMPUS-PEN EE-3がわかる教科書

OLYMPUS-PEN EE-3

筆者はニッチなブログ(マニアックなブログ)を書きなさいというお達しをいただいており、月一本ブログを執筆しております。

そういうの得意やし、嫌ちゃうし、ええんやで、ええんやけどさー、なんかたまにはミーハーなことも書きたいやん?

ていうかブログ書くときって結構気分が左右するから、モチベーションしかり書きたいこと書くとええ記事になったりするんですわ。

そんな感じで今回レビューするものは、OLYMPUS-PEN EE-3です!

某オークションや、某フリマアプリで山ほど出品されているオリンパスペンシリーズ、その中でも、いろいろ種類があるなかで今回はEE-3です。


こんな方に読んでほしい

  • フィルムカメラを始めようと検討されている方
  • ハーフカメラを始めようと検討されている方
  • コンパクトフィルムカメラを始めようと検討されている方
  • 何も考えずに楽に写真を撮りたいと思っている方
  • 現在EE-2,EE-3を使用している方(EE-2でも使い方はほぼ変わりありません)

オリンパスペンEE-3 とは

OLYMPUS-PEN EE-3初代オリンパスペンEE発売から、12年後に発売されたカメラで、【誰でも簡単に写真を撮影することが出来るカメラ】として人気があり、長い間売れ続けたカメラです。

それゆえに、容易に中古で見つけることができます。

発売年月 1973年5月発売
①レンズ D.Zuiko 28mm F3.5 (3群4枚)
②シャッター オリンパスシャッター、(自動)プログラム式EE(1/30秒、1/250秒)、フラッシュ用は1/30秒
③焦点調節 固定焦点(1.5m~∞無限遠)
④ファインダー ブライトフレームファインダー 0.5倍、不適正露出時赤警告マーク付
⑤露出計 セレン光電池による自動調節(EE)、露出不足時レリーズロック装置付、GN14専用フラッシュマチック装置付

表の細かい解説
※ここからはかなり細かい話になります。
作例だけが見たい方は飛ばしてもらったほうがいいです。

①レンズ 28mmのレンズが搭載されていますが、フォーマットがフルサイズではなくハーフ判なので、焦点距離に1.45をかけた値がフルサイズ(α7とか6Dとか)で見える範囲とだいたい同じになります。

なので28mm×1.45=40.6mmだいたい40mmのレンズをフルサイズのカメラに付けたときと同じ範囲が写ると考えてください。

 

②シャッター

オリンパスシャッターというレンズシャッターを搭載しています。
ISO(ASA)設定リングでISOを設定した際にレンズ周囲のセレンで光を感知し、シャッタースピードを1/30秒もしくは1/250秒を、絞り値をf/3.5~f/22を自動で使い分けてくれます。

この機構をElectric Eye システム(自動露出調節機構)と呼びます。
※以後EEシステム

この機構がオリンパスEEシリーズの名前の由来のEEとなっています。

ただ、不適正露出と判断するつまりは「いや、こんなんでお前撮れると思ってんの?絶対ちゃんと写らんで」と露出計が判断した場合はファインダー内に赤ベロ(警告マーク)が出現すると同時にシャッターが切れなくなります。

例えば、レンズキャップをした状態で間違えてシャッターを切ることを防いだりしてくれます。

【誰でも簡単に写真を撮影することが出来るカメラ】として売られていただけあって、そのあたりも考えて親切に作られているのがおすすめできるポイントです。

また、ISO(ASA)設定リングを絞りの目盛り(オレンジ色の目盛り)に合わせた場合はEEシステムは解除され、設定した絞り値、シャッタースピード1/30秒固定で使用することになります。

これはフラッシュを使用する前提で撮影するので、EEシステムが解除され、シャッタースピードを遅い方(1/30秒)でフラッシュの光を取り込むためです。

ゆえに必ずシャッターが切れるので注意しましょう。

ここまではEE-2でもEE-3でも使い方は変わりません。

なんなら今からお伝えするEE-2とEE-3の違いの部分は現代において、使用することはほぼないと思いますので、知識程度に覚えておいてください。

EE-3はEE-2からの改良点として、GN14専用フラッシュマチック機構(当時の呼び方)を搭載しました。下の画像をご覧ください。

オリンパス ペン EE-3 EE-2

EE-2とEE-3を並べ、オレンジ色の絞り目盛り22を同じ位置に合わせました。


EE-3にだけ白文字でfor Flash(GN14)、オレンジ色で1、1.5、2、3、4、とあります。

OLYMPUS-PEN EE-2

EE-2には距離指標がありません。

OLYMPUS-PEN EE-3

for Flashが白文字になり、凹凸あるほうに場所が変わり、その手前に距離指標が追加されました。


この機構の使い方ですが、ISO100のときにGN(ガイドナンバー)14のストロボを使用する場合に被写体までの距離に応じた数値に設定すると適正露出で撮影できる仕組みです。

③焦点調節 ピント合わせに関してですが、固定焦点と記載したとおりです。

つまりは写ルンですのようにピント合わせができません。

そして、最低でも1.5m以上離れてください。

4m離れた状態が最もピントが合うように作られています。

ファインダーを覗いて写る範囲を確認したあとにピント合わせたいところに自分で距離を調整することが大切です。

 

④ 露出計に関しては②のシャッターで述べた通りです。
オリンパス ペン EE-3

ざっくりとまとめると

・焦点距離はフルサイズでいう約40mm

・簡単に撮影したい場合は装填するフィルムのISO感度をISO(ASA)設定リングで設定する

・露出計が不適正露出と判断した場合はファインダー内に赤ベロが出現し、シャッターが切れなくなる(EEシステムのみ)

・ピントが合うのは最短でも1.5m、最もピントが合うのは4m

フィルムの装填方法は弊社のYouTubeに動画が上がっておりますのでそちらをご覧ください。↓


【作例】

※店舗にて現像とデータ化しています

【FUJICOLOR C200】

OLYMPUS-PEN EE-3 C200使用

フォーマットがハーフ判なだけあって、遠景描写はこんな感じ。

OLYMPUS-PEN EE-3 C200使用

入園するやいなや、人々が撮影するあの像だ。

晴天で明暗差が少ない場合は撮影しやすいカメラであることは間違いない。

そういう状況は積極的に使用するべきカメラである。

OLYMPUS-PEN EE-3 C200使用

上手く木漏れ日を捉えたフィルムらしい描写である。

OLYMPUS-PEN EE-3 C200使用

夕暮れの水面は撮らざるを得ないだろう。エモさを感じたらシャッターを切ろう。


できるだけキラキラのハイライトを活かしたかったので、ISO設定を400にし、意図的に1段アンダーで撮影した。

OLYMPUS-PEN EE-3 C200使用

絶妙な青の再現、雲に少し乗った赤が絶妙な色合いである。

OLYMPUS-PEN EE-3 C200使用

駅構内の光はエモいことが多い。人の通らない状況を見計らい撮影。

この写真も意図的に1段アンダーで撮影している。

OLYMPUS-PEN EE-3 C200使用

逆光にはめっぽう弱い。フレアとゴーストが盛大に出る。


【PRO400H】

OLYMPUS PEN EE-3 + PRO400H

まったく関係性のない写真たち。スキャン時に2コマ取り込めば、組写真のようになります。ハーフ判の醍醐味ですね。

OLYMPUS PEN EE-3 + PRO400H

いいフィルムを使えば、なかなか綺麗に写ります。

OLYMPUS PEN EE-3 + PRO400H

OLYMPUS PEN EE-3 + PRO400H

見せ方次第で、さまざまな受け取り方があると思います。意図するもよし、偶発でもよし。

OLYMPUS PEN EE-3 + PRO400H

巻き上げにもさほど時間がかからないため、速射性もあると思っています。

OLYMPUS PEN EE-3 + PRO400H

こんな状況でもちゃんと写ります。ISO感度高いフィルムを入れていれば何とかなります。

OLYMPUS PEN EE-3 + PRO400H

撮り直しが効くわけではないですが、もう一枚撮ろうと思うことができるハーフは偉大です。

PORTRA160

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

朝日に起こされ、ふと撮影した一枚。

このような日常のワンシーンをメモする感覚で使用することができる。

コンパクトなハーフ判はぜひともオススメしたい。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

家のベランダから空を撮影。去年の台風で屋根が飛んでいったのだ。

空のキレイなグラデーションをメモする用途でも使いやすい。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

朝でも太陽が低い位置であれば水面のキラキラは撮影可能だ。

おそらく水面のキラキラは得意分野だ。見つけたら撮るべし。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

電車で移動中に撮影。上手くEEシステムが作動し、綺麗な色味になった。

この青と緑の感じがPORTRAの良さ、お気に入りだ。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

モトコーだ。趣のある細い路地から外れた場所で撮影。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

あえて太陽光に向けて撮影。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

茂みに向けて撮影。


この二枚を見比べてほしい。このように似た状況下において、茂み全体に露出を合わせるか、太陽光に合わせるかで、大きく露出が変わるので、逆光は注意して、レンズを向ける角度を工夫したい。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

探検同盟として我々はこの森を探検しにきたのである。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

探検しながら写真を記録していくが、油断するとこのようにブレる。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

後ろを振り返れば木漏れ日が綺麗な道があった。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

陽が傾いてきた光もオレンジ色に変わった。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

森を抜ける前にメモ。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

無事に脱した。森の中は暗かったが、外はまだ明るい。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

ちょうど小学生が下校している時間だった。夕ご飯の匂いがした。

OLYMPUS-PEN EE-3 PORTRA160使用

帰りの駅でパシャリ、光が乱立する様子が美しかった。

いかがでしたでしょうか?

ハーフはふつうに構えると縦構図になるので、縦に長いブログになってしまいました。


使用したうえで伝えたいこと

  • 明るいからといって1/250秒になると思うな(手ブレに注意)
  • 逆光はISO設定を1段アンダー(ISO設定を1段上げる)にするのがおすすめ
  • 最短撮影距離1.5mもっともピントが合うの4m
  • 赤ベロが出てシャッターが切れなくてもfor Flashに切り替え、絞りを合わせて撮影可能!※写る範囲のEV値を考える必要あり
  • 被写体に向くインスタ映えするカメラ


完全自動ではなく、意図的にいろいろ操作することができるカメラなのでぜひみなさんも使ってみてください。

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