【 ライカ エルマー 90/4 (ライカスクリューマウント) 】
みなさまこんにちは!
本日はライカレンズの入荷品を1点ご案内いたします。
エルマー90/4(ライカスクリューマウント)
1931年に初期型が発売されて以降、さまざまなバリエーションが製作されており数あるライカレンズの中でもロングセラーを誇る中望遠レンズです。コンパクトなサイズと高い描写力は現代でも高評価を受けており、多くのファンに愛用されている名玉です。今回入荷のレンズはシリアルナンバーから1956年ごろの製造かと思われますのでなんと63歳の大ベテラン!レンズ内には磨くだけでは除去が難しい程度の強いクモリとカビが発生しており、レンズそのものを交換する他に再生不可能なコンディションとなっております。が、しかし交換部品はありませんので現状の状況で使用せざるを得ません。
レンズに光を透過して内部を撮影してみました。本来ならクリアに見えるのですが、強いクモリでレンズ内全体に白っぽいムラが見られます。また細かいカビも多く、オリジナルの描写力は失われていると言ってよいでしょう。
ところが全く撮影に使用できないかと言われるとそうでもありません。「ソフトフォーカスレンズとして使えるよね」というご意見(?)も聞こえてきそうですが実はそこまでソフトにならないのですこれが(汗)。今回マウントアダプターを使用して試写を行ってみました。「カビ、クモリ有」Cランクのレンズ、さてそのお味は…??
ソフトフォーカスとまではいかないまでもコントラストは低めで全体的に滑らかな印象です。発色も浅めで随分落ち着いた画面になります。霞がかかっているように見えるのは天候ではなく、やはりクモリの仕業でしょう。レンズ周辺の描写も厳しいのですが、かと言って全く解像していない訳ではなく、このようにある程度絞り込めば雲と青空の際などなかなかの描写をしてくれます。エルマー恐るべし!
オリジナルの画像よりひとまわりトリミングいたしました。レンズのコンディションのおかげでメリハリはついていませんが解像力は及第点と言えます。低コントラストですが機体が空に溶け込むほどではないので撮影中でもカビ有レンズ使用中であることを忘れているくらいでした!
中央部の拡大です。やはり画面に霞がかかっているイメージですがレンズ内全体が真っ白なレンズで撮影しているようには見えない印象です。結論としてはカビ・クモリ有でも使用は可能ですが、被写体や構図には工夫が必要かもしれませんね。
こちらの個体は本文でも度々ご案内の通り、カビ・クモリ有のCランク品となっております。付属品はフロントキャップとリアキャップになります。これくらいのコンディションなら使えそうだな、と思われたあなた!一度お試しいただいてはいかがでしょうか。
担当 やませ
[ ライカ エルマー 90/4 ]
ナニワ価格:11,800円(税込)
お問い合わせPLU:2221070244172
※中古品は1点モノにつき、品切れの際はご了承下さい。