ドイツ製のローライ35とシンガポール製のローライ35の違い

ローライ35はドイツの二眼レフカメラメーカーのローライ社が世界最小の35ミリフルサイズカメラとして1967年に発売したコンパクトカメラです。ピントは目測とはいえ巻き上げてから収納するという凝った約束事のある沈胴式のレンズを採用しそのレンズはカールツアイス、露出計も組み込んだこのカメラの価格は安くはなかったそうです。

しかし1970年代に入るとドイツ国内の人件費など高騰し、カメラの製造コストも上がっていきました。そこでローライはカメラ・レンズの製造をシンガポールに移しコストダウンを行います。それがシンガポール製のローライ35です。ではドイツ製とシンガポール製とはどのような違いがあるのでしょうか。

ドイツ製


シンガポール製


並べてみますとドイツ製の方がファインダー像が大きく見えます。正面から見てみると・・・


ドイツ製


シンガポール製

ドイツ製の方がファインダー窓が小さいながらも光って見えます。一方シンガポール製は曇って見えます。

実はドイツ製のファインダーはひとつのプリズムブロックで構成されているのに対し、シンガポール製は凸レンズと凹レンズの組み合わせになっており、このレンズの間がくもりやすくなっています。また見比べてみるとわかるのですがファインダー倍率もドイツ製の方が大きく、シンガポール製になって小さくなっています。ただシンガポール製のファインダーには1メートル時のパララックス補正表示がはいっています。


ほかにレンズがカールツアイス製からローライ製になったことや、部品の材質を変えることでコストダウンを図ったということですがこのファインダーの作りと倍率が大きな違いと思われます。もし見比べれる機会がございましたら是非体感なさってください。目の当たりにして感動しました。


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