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SONY α9 使用レビュー 【作例付き】

今回ご紹介する商品は2年前に物凄く話題になったカメラ「α9」です。

2年前にとんでもないスペックで発表され周囲のカメラ仲間も触ったり撮ったりして「これはヤバイ」とSONYからのまさかのα7系列のフラグシップモデルとして発売されたフルサイズミラーレスカメラとなっております。

巷ではα7R Ⅳも発売された
ことながらHOTなSONYのミラーレス機、発売されてから2年も経ったので発売当初から大分お値段も落ち着いたので幾分手に入れやすくなった印象です(高いですけど)

 

主な仕様

  1. 2430万画素 メモリー内蔵35mmフルサイズ積層型CMOSセンサー

2. ボディ内手ブレ補正機構搭載

3. 秒間20コマのブラックアウトフリー電子シャッター

(※メカシャッター時は約5コマ/秒)

4. 693点像面位相差検出AFセンサー

5. 被写体を追従し続けるリアルタイムトラッキングAF搭載(Ver.5.0で追加)

6. 動物や人の瞳を瞬時にフォーカスするリアルタイム瞳AF搭載

(動物瞳AFはVer.6.0で追加)

7. 最高シャッタースピード 1/32000のアンチディストーションシャッター

8. 376万画素120FPSのQuad-VGA OLED Tru-Finder

9. ロック機構付きドライブ&フォーカスモードダイヤル

 

と上記以外にも沢山の機能がありますが主なスペックはこんな感じです。

 

その中でもα9の凄い所をピックアップすると3と5の機能です。

(勿論瞳AFも凄いですけど)

3の秒間20コマのブラックアウトフリー撮影はファインダーがブラックアウトしない為、被写体を流し撮り等で追従する際にフレームにしっかり収まっている事を確認しながら撮影出来るため被写体を狙い通りの構図に収めやすいです(これは実際に撮って見ないと中々伝えにくいです)

5のリアルタイムトラッキングAFは一度AFを合わせるとそのAFを合わせた箇所に追従し続けるので途中でピントが外れたという事態になる事がほぼほぼ無くなると言っても過言ではないトンデモ機能です。

モニター画面内ならAF本当に外しません(トラッキングしている時は以下の画像の様なAFポイントで追従し続けます)

フラグシップなんてまた夢と思っていた筆者が僭越ながら触らせて頂ける機会を貰えたので今回、作例等に使用した機材はα9の機能をフルに引き出すため24-70と100-400のGMレンズを使用しましたがほんとよく写るレンズです……。

前置きが長くなりましたが...今回動体特化のα9を試すべく鈴鹿サーキットで開催されたSUZUKA 10 HOURSを撮影してきました。

10時間レーシング用にチューニングされた乗用車が走り続けるという去年から開催されている世界中のGTクラスのチームが参加する世界屈指の耐久レースです(作例写真は全てクリックで拡大表示が出来ます)

FE100-400mm F4.5-5.6 GM OSS+1.4Telecon /焦点距離:560mm/絞り:F8/シャッタースピード:1/400秒/ISO:125

まずは1カット目、今回の優勝チームAudi Sport Team WRTのAudi R8 LMS GT3 Evo

ヘアピンからの立ち上がりをノーズ部分にフォーカスを合わせて捕らえました。

コンクリートの路面とタイヤ痕の色のグラデーションもハッキリわかりピント面の解像度も拡大すると分かるとおりグリルの網目1つ1つもハッキリと認識できます。

タイヤカス等がぶつかって付いた細かなキズもしっかりと1つ1つ見えますね。

コントラストもキツ過ぎず適度に引き締まった色をしている為ブルーの車体がより一層カッコいい写りをしています。

FE100-400mm F4.5-5.6 GM OSS /焦点距離:400mm/絞り:F5.6/シャッタースピード:1/640秒/ISO:125

次は場所を変えて第二コーナー、激感エリアからの1枚。

参加した日本国籍チームの中でトップのMercedes-AMG Team GOOD SMILEのercedes-AMG GT3。

少しシャッタースピードが速すぎてホイールが見えてしまいました……。

開放で撮ったのですが手前の草の前ボケと奥のコースが丁度良くボケて車体を完全に浮かせてくれています。

サムネイル表示でもクッキリ写ってるのがわかりますが拡大してみて見ると車体の薄いキズやブレーキディスクホイールのAMGの文字もハッキリ分かるかと思います。

シャドウや車体の鮮やかな赤色のコントラスト具合はSONYらしさの見える色の出方をしていると思います。

FE100-400mm F4.5-5.6 GM OSS+1.4Telecon /焦点距離:840mm/絞り:F9/シャッタースピード:1/250秒/ISO:640

少し日が落ちたダンロップコーナーからの立ち上がりの1枚。

APS-Cクロップで撮影しました。拡大して見ると少しノイズ感を感じますが拡大しなければ気にならない程度かと思います。

ギリギリA3印刷には耐えれる画質です。

FE100-400mm F4.5-5.6 GM OSS /焦点距離:400mm/絞り:F5.6/シャッタースピード:1/125秒/ISO:250

ダンロップコーナーを抜けてゆるやかな左カーブでの1枚。

ブラックアウトフリーのお陰もありカメラを振りながら車体がちゃんとファインダー内に収まっているかどうかを撮りながら流し撮りが出来るという非常にカメラの機能に助けられた写真です。

100-400GMとα9の組み合わせはAFの食いつきもあり最高と言わんばかりです(自分の腕の振る速度が遅かったら失敗写真になります。筋トレしましょう。)

FE24-70mm F2.8 GM  /焦点距離:70mm/絞り:F8/シャッタースピード:1/640秒/ISO:100

お次は京都の四条でのスナップ撮影です。レンズは24-70/2.8GMにバトンタッチ。

カラフルなコントラストの高い写真が多かったのでモノクロ写真で目の休憩を。

レンズの性能もさながらですが、瓦1枚1枚はっきり認識出来るディティールや奥の山の木々の立体感。交通標識の視差表示もハッキリ分かる程解像しています。

FE24-70mm F2.8 GM  /焦点距離:30mm/絞り:F7.1/シャッタースピード:1/640秒/ISO:100

四条大橋を歩いているとふと横に夏らしい陰影のハッキリした雲があったのでシャッターを切りました。

家に帰ってから気づいたのですが特にWBを弄っている訳でもなく奥の雲が若干赤みがかったフィルムチックな写真になりました。

これはこれで面白い写真かと思います(鈴鹿の写真も全てオートWBで撮っています。)

FE24-70mm F2.8 GM  /焦点距離:24mm/絞り:F8/シャッタースピード:1/640秒/ISO:100

 

FE24-70mm F2.8 GM  /焦点距離:24mm/絞り:F4/シャッタースピード:1/250秒/ISO:2500

京都の南座で公演していた超歌舞伎千秋楽のカーテンコールでの1枚です。めまぐるしく変化するスポットライトの光の中シャッターを切りました。

秒間20コマにまかせて押しっぱなしにして撮影したのですが桜のピンクとスポットライトの青色...様々な色が混ざり合っている中、鮮やかにハッキリと表現してくれています。

ISO感度最高51200のうちの2500で撮影しましたがノイズ感は感じられませんね。

連写数に任せて変化し続ける場面の中良いシーンだけをピックアップするという撮り方もごり押しですが安心して任せれます。

FE24-70mm F2.8 GM  /焦点距離:50mm/絞り:F2.8/シャッタースピード:1/320秒/ISO:100

 

α9」いかがでしたでしょうか。

α7系統のフラグシップモデルということもあってα7系と同じかなと思いながら使用してみましたが似て非のなる別物なカメラと使用して感じました。

ダイヤルロック式の撮影モード切替機能によって背面ボタンの設定が2つ空いた為、設定の自由度が増えるので若干α7Ⅲ系統と操作感が異なります。

ですがそれも触っていくうちにすぐ慣れて違和感なく操作できると思います(設定UIも異なります)

使用した感想ですがVer.5.0で追加されたトラッキングAFが非常に便利でかつ、ブラックアウトフリーのシャッター機能によって初めてのサーキット撮影でも腕さえちゃんと振れれば良い感じの写真が撮れてしまう凄みの溢れたカメラです。

ボディが695gということもあってミラーレスな為、100-400GMを装着した際も取り回しが非常に良く、他社メーカーとレンズ自体はほとんど同じ重さですがカメラ自体が軽くてコンパクトな為で疲れにくいのも魅力です。

ただ、シャッターユニットの関係なのか定かではありませんがα9にはフリッカーレス撮影機能が搭載されておりません。

フリッカーが気になる場面では少々扱いが難しいかと思われます。

連写コマ数が多いので当然RAW出力で撮影し続けるとすぐに容量が一杯になってしまいますがそこは目をつむりましょう……とはいえ1枚辺り約24MBの画像を高速処理して秒間20枚撮影できるため致し方ない代償かと思います。

とはいえ、目立つ気になる点が上記に挙げた箇所程度なのでトラッキングAFやファインダーほぼ全域をAFできる693点AFセンサー、ブラックアウトフリー撮影等魅力的な機能が詰まっているのでしかるべき場所で必要であれば多いにその機能を発揮できると感じる評判どおりの凄みの溢れるカメラだと使用して実際に感じました。

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