Zになって、今までのFマウント使いの時には「ほぼ」出来なかったマウントアダプター遊びが出来る様になり
「さて、どれを楽しもうか・・・」
とむふむふしておりましたところ、中国生まれの「まえだ大好き大口径」標準玉をお借りする事が出来ましたので早速試写。
今回お借りできましたのは
七工匠 7Artisans 50/1.1!!
ぱっと見はこのクラスのレンジファインダー用大口径にしては小型
左からノクチルクス50/1.0、ノクトン50/1.1の順で並べてみましたがその差は歴然。
ではでは写りの程やいかに!?
まずは開放1.1で
うわあ・・・とろっとろ。
さすがに周辺光量落ちや、とろとろだけれども渦巻き状のものが見えるところがこのレンズのお味といった所でしょうか。
では絞り込んでみるとどう変化するか
1.4ではそう変化ないですが、2.8ではなかなかしゃっきりした描写に。これはいいお味
次に後ろのボケでなくて前ボケはどうか開放状態で
すごい渦巻きボケ!!こんなすさまじいクセ玉要素を持っていたとは。なんと面白い!!
ではでは、これを絞り込んでみたらどうか
先ほどと違いF値4まで絞り込んだらとたんに素直な描写になってくれました。
ここまで早朝に撮影したものですので、真価を発揮するであろう夜間の撮影にトライ!
開放1.1、さすがに花びらににじみが出ますが後ろの光源のでかたは結構綺麗。少し乱反射はありますが、価格や携行性の事を考えると十分合格点ではないでしょうか。
ではこれも絞りこんでみます。
シャッターの限界考えて2.8で抑えていますが、意外や意外に奥までピントが来てくれます。
さて、次は光源を入れた状態ならどうなるのか?少し酷なテストをやってみました
さすがに、これは意地悪しすぎたかもしれません。強い光線ドンピシャ入るのはさすがに苦手なようで・・・。
気を取り直して、同じ光源が入るものでも弱いものならどうか
それよりも、被写界深度の浅さで結構距離が離れていても背景ボケるボケる!
そのかわりピント合わせは超絶にシビアです・・・
という所ではじめの方にサイズ比較でチラっと触れたフォクトレンダーノクトン50/1.1。
F値は同じですが、サイズは一回り以上大きい。何がどう違うのか気になって来ましたので同じ光源が入る状況下で開放1.1撮り比べ。
やっぱりドンピシャは厳しいですが、周辺部の光量落ちはまだマシかも
種別、行先表示のLEDはこちらもオーバーめなのは仕方ないところですが、にじみは七工匠50/1.1に比べても少ないめというか全体的にカチっとした描写。
タイトルに「ノクターンか!?」と入れましたが、ニコンのノクトニッコール、ライツのノクチルクス、そしてこのフォクトレンダーのノクトンと全て「点光源のコマ収差を減らす」など夜間撮影に特化したというか独特の使用目的を持ったレンズで、その名の由来は「夜想曲」を表す「ノクターン」が語源。
さすがに、この七工匠先に挙げたレンズの様にはいかないですがその値段のお手ごろさ(新品実販5万以下)から考えると十分な働きをしてくれていると感じます。
今回お借り出来る期間が短かったですが、この被写界深度の浅さや独特のボケ感はポートレートなどにも十分活用できる内容でした。
開放時はシビアな操作を要求されますが、一度楽しんで頂きたい1本です。