カメラのナニワ心斎橋店の阿部です!
今回は
ニッシン「i60A」でストロボライティング入門!(オンカメラ編)
から引き続き、ニッシンジャパンのストロボ「i60A」を使って一歩進んだオフカメラライティングを行います。
オフカメラライティングとは
前回の記事ではカメラの上にクリップオンストロボを取り付けたオンカメラライティングでしたが、オフカメラライティングではカメラから外して、離れた位置からストロボを発光させます。
有線でカメラとストロボを繋ぐ方法もありますが、この「i60A」はニッシン独自の電波式ワイヤレスTTLシステム「NAS」に対応しており、コマンダーを使用することで無線でオフカメラライティングができます。
ちなみに海外メーカーの安価なストロボの中には日本の電波法に引っ掛かってしまう物もあるそうなので要注意ですが、その点ニッシンは安心です。
今回はi60AとコマンダーのAir1を使用しておりますが、これからコマンダーを購入される方はより細かく光量調整できるNewバージョン「Air10s」がおすすめです!
コマンダー側でストロボの光量などの設定ができるので、楽ちん!
なぜオフカメラライティングを行う必要があるのか
前回のオンカメラライティングは明るく撮ることは得意ですが、光の指向性に限界があります。
オフカメラライティングは、例えば暗い所だけに光を足したり、影を入れたりなど、撮影者の意図した表現を行うことができ、単に「明るくする」という目的とは一線を画しているのです。
撮影例① 一灯ライティング
ではオフカメラライティングでどんなことができるのかを見ていきましょう。
まずはおさらいとして、前回i60Aをカメラにつけた状態(オンカメラ)で撮った写真がこちらです。
前回から引き続きモデルを務めてくれるベティちゃんです。よろしくお願いします。
この時のストロボはカメラから真後ろに向けて発光させ、背後の壁でバウンスさせた光を当ててましたね。
ではいよいよオフカメラライティングです。まずはベティちゃんから見て右斜め45°、少し上からストロボを直接当ててみましょう。
図にすると
こんな感じですね。すると
一枚目と比べると、正面から見て顔の右下方向に影ができ、可愛いベティちゃんからかっこいいベティちゃんに変わったと思いませんか?
顔に影ができたことで立体感が生まれましたね。
次はベティちゃんの真横からストロボを当てます。
顔右半分が影になりましたね。
続いて斜め45°後ろから
こんな感じで当ててみます。
顔が完全に影になってしまいましたが、髪に当たっている光がかっこいいです。
このようにストロボを当てる角度によって大きく印象を変えることができます。
撮影例② 二灯ライティング
次はi60Aを2個使ったライティング例です。
まず先程一灯で斜め45°からストロボを当てた写真
こちらにもう一灯足してみましょう。ベティちゃんから見て左斜め45°に設置し、こちらは天井バウンスにします。
i60Aでベティちゃんを挟み込む形ですね。
髪に当たった光を維持しつつ、顔と背景を明るくするのが目的です。
先程は暗かった部分が明るくなりました。
このように二灯ライティングは、一灯では足りない部分を補うことができます。
そういった使い方以外にも
こちらは両サイドからベティちゃんとバック紙に向けて弱めに発光させ、あえてベティちゃんをシルエットにした例です。
多灯でライティングするとさらに表現の幅が広がります。
色んな角度から当てて試してみて下さい♪
番外編 カラーフィルターを使ってみよう
最後に、こういったクリップオンストロボ用のカラーフィルターを用意して遊びましょう。
まずは二つのi60Aのうち片方に赤のフィルターをつけてバック紙に、もう片方はフィルターをつけずにベティちゃんに向けて発光させます。
こんな感じですね。すると
フィルター無しの方の照射角が広すぎて若干失敗してますが、白のバック紙が赤く光り、疑似的に赤の背景を作ることができました。
今度は片方を赤のフィルター、もう片方を青のフィルターにして、両サイドから当ててみましょう!
なんかオシャレになりました!
このように数色のアートフィルターを使う手法はアーティスト撮影などでもよく使われます。
どうです?楽しくないですか?
オフカメラストロボ+多灯ライティングでよりクリエイティブに
ストロボ=明るくするものという概念はもはや終わりを迎え、今やストロボ=クリエイティブ!という時代であります。
ライティングに正解はなく、方法は無限にあります。
もっと綺麗に撮りたい、もっと自分の世界観を作りこみたい、あなたのこんな欲求にニッシンi60Aはきっと答えてくれるはず…。
使用機材
■ニッシンジャパン i60A Air1
■FUJIFILM X-H1
■フジノンレンズXF16-55mmF2.8 R LM WR