カメラ初心者向け レモン社 池袋店

35mm換算とかフルサイズ換算って一体何?

レモン社池袋店は、初めてカメラを買う人や中古カメラ・オールドレンズを初めて使う方にも楽しんで来ていただけるお店にしたいなぁ。と思っておりまして。

だって、中古カメラ屋さんとかって敷居高そうじゃないですか。

でも、とりあえず気軽にフラッと来ていただいて「ねーねー、こんな写真撮りたいんだけど良いレンズ無い?」とか「この前買ったレンズでこんな写真撮ったよー」とか「近くまで来たから何となく世間話に来たよー」とかでもお店に来てくれたらめっちゃ嬉しいです。

 

さて、本日の本題

オールドレンズに興味はあるが、焦点距離とか画角とかセンサーサイズとか35mm換算とかフルサイズ換算言われるアレって一体何なの?

と言う話です。

 

マウントアダプターの話も本来するべきですが、その辺りについては弊社ブログ
オールドレンズを使う時のマウントアダプターって何?
をご参照ください。

 

まず、皆さんがレンズを購入される時に参考にする数字が有るかと思います。

そう、値段ですね(違)値段も大事ですが、焦点距離と開放F値です。これは何ミリのレンズで~とか、開放F値が小さいから良くボケて~。とか言いますよね。

50mm/2とか24-70/F2.8とか、18-200mm/F3.5-5.6とか。一部例外はありますが、基本的に焦点距離/開放F値です。

 

で、さっきから焦点距離って言ってますが、焦点距離って何なのよ!?

焦点距離=センサーから焦点までの物理的な距離でございます。

どういうことか分かりにくいと思うので、図解で説明しますと
こう言う事でございます。カメラのボディにあるセンサーからレンズの焦点までの物理的な距離の事を焦点距離と言います。

 

つまり、「ココからココまでが50mm!」と言うレンズは50mmの単焦点レンズになるし、「24mm~70mmの範囲ならどこでもOK!」と言うレンズは24-70mmのズームレンズです。

そして、画角はレンズを通して得られる画像の広さ。つまり↓こうなります
上が広角レンズで下が望遠レンズだと思うと分かりやすいですよね。センサーからの物理的な距離が近いと広く写るし、焦点距離が長いレンズだと狭く写ります。

 

ここまでは大丈夫でしょうか?

 

焦点距離=センサーから焦点までの物理的距離
焦点距離が短い=広く浅く写る(広角)
焦点距離が長い=狭く深く写る(望遠)

 

です!↑の「浅く」と「深く」はパースが付く事を感覚的に言語がしてるだけなので、あんまり気にしなくていです。何言ってるか分からないと思いますが、大丈夫。俺も何言ってるか分からない。

 

さて、ここからは皆さま大好きセンサーサイズとイメージサークルのお話です。

聞いたことある方もいるかと思います。

 

「APS-Cだから、焦点距離が1.5倍になっちゃう」とか「35mm換算すると~」とかなんとなくこんな会話を聞いたことはないでしょうか?

 

やっかいなのがこのフルサイズ・35mm換算と言うやつなのです。覚えてしまえばどうと言う事ないんですが、理解が面倒臭いです。

 

まず、センサーサイズと言うのは、↓この部分のアレです。

右のカメラ(ミラーレス)見てもらうと分かりますが、銀色の輪っかの中になんか緑色の四角いパーツありますよね。それがセンサーです。


左の一眼レフには見えませんが、実は白い箇所(ミラー)の後ろに控えてます。昔で言うフィルムに当たる部分が、センサーです。で、そのサイズがセンサーサイズ。

 

では、イメージサークルとはなんなのか?と言うと、カメラのレンズって円筒形ですよね?だから、レンズ越しの景色は四角じゃなくて円形なんです。その部分がイメージサークル。って位の認識で大丈夫です。

 

↓の写真だと、赤い部分がイメージサークルで、青い枠がセンサーサイズです。

つまり、本来見えてる景色は赤い円の範囲なんだけど、その中で最大限四角く切り取ってる。その四角のサイズがセンサーサイズなのです。

 

で、最大限四角く切り取ってる。と言いましたが、これは、ボディとレンズがマッチしてる場合に限ります。

 

どう言う事かと言うと、フルサイズのボディとフルサイズのレンズ、APS-CのボディにAPS-Cのレンズ、マイクロフォーサーズのボディにマイクロフォーサーズのレンズ。

 

と言うように、ボディとレンズをちゃんと組み合わせてる場合にのみ「最大限四角く」切り取ります。

 

それ以外はどうなるか?↓こうなります緑の枠が増えました。

分かりやすく、赤い円がフルサイズのレンズのイメージサークル。青い枠がフルサイズのセンサーサイズ、緑の枠がAPS-Cのセンサーサイズだとします。(比率は適当ですよ!)

 

つまり、同じレンズなんだけど、フルサイズのボディを付けたときとAPS-Cのボディを付けたときに、実際に写る範囲が狭くなります。

 

つまり、画角が狭くなります。

 

はい、ちょっと上に戻って!お兄さん太字で大事な事書いたよ!

焦点距離が長い=狭く写る(望遠)

ってことは、狭く写る=焦点距離が長い…

...ヽ( ´_つ`)ノ ?

 

だって、焦点距離ってセンサーからレンズの焦点までの物理的な距離…。数字が同じなのになんで狭く写る=望遠に…?

 

って言う事がセンサーサイズの違いで起きるのです!

(細かいツッコミは無しの方向でお願いします)

 

フルサイズ>APS-C>マイクロフォーサーズ の順番でセンサーサイズもイメージサークルも大きいのですが、APS-Cのボディやマイクロフォーサーズのボディを使うと、実際の焦点距離は変わってないのに狭く写って実際の焦点距離よりも望遠気味に映ってしまうのです!

 

このあたりの事を色々ひっくるめて「フルサイズ換算」とか「35mm換算」と言う表現をするのです。要は「焦点距離50ミリって書いて有るけど、これは物理的な距離。APS-Cで撮るんやったら思ってるよりもちょっと望遠気味に映るで。どれくらい望遠気味に映るか教えてくれ?そうやなぁ…35mm版で換算したら75mm位やな」

 

と言うのを端折って、換算〇ミリ。なんて言う言い方をします。

 

はい、ココで35mm版に換算するためのざっくり計算式!

ボディがAPS-Cなら、表記されている焦点距離の1.5倍!

※メーカーによっては1.6倍もあります。
ボディがマイクロフォーサーズなら、表記されてる焦点距離の2倍!

これで解決です。

 

標準レンズは50mm!なんて言いますが、これは正確には「35mmフィルムカメラの時に焦点距離が50mmのレンズを使った時に得られる画角が標準的な画角だから、50mmが標準レンズな」と言う事なのです。重要なのは得られる画角が標準的かどうか。です。

 

つまり、APS-Cで標準的な画角を得るためには焦点距離35mmのレンズを使うし、マイクロフォーサーズなら24mm程度のレンズを使えばほぼ同じ画角は得られます。

 

色々歴史的?な事が有るので端折りますが、カメラ界の焦点距離の基準は35mm(フルサイズ)で物事が進みます。なので、この辺の事は覚えておいて損がないと思います

 

(じゃあ中判とかどうなのよ?と言う方も居るかと思いますが、中判に手を出す時点でこの辺の事は理解するだろう。と思ってます)

 

先生!質問です!


「私APS-Cのカメラ使ってるんですが、焦点距離が50mmって書いて有ったら、それってフルサイズ換算で75mmってことですよね?数字よりちょっと望遠気味に映るって事で間違いないですかー?」


『はい、その通り。間違いないですよー。』


「じゃあ何で焦点距離75mmって書かないんですか?」


『焦点距離って何を指し示す数値か覚えてますか?』


「センサーサイズからレンズの焦点が合う所までの物理的な距離ですー」


『物理的な距離が50mmなのに75mmって書いたらどうなりますか?』


「ハッ…!!!表記が嘘になる…だと…?」

 

はい、大体こんな感じです。レンズの表記はあくまでも製品としての数値を書いて有ります。

 

それに対してセンサーサイズも画角を決める要因になるので、センサーからの物理的な距離は変わらなくてもセンサーの大きさによって画角が決まってきます。
我々は焦点距離の話をするときに、得られる画角の話をするのに対して、レンズの表記はセンサーからの物理的な距離を表記しているので、こういう勘違いが起きるのです。

 

 

はい、ではここからは補足説明を二つします!なので、読んでも読まなくても基本的に問題有りません!!

 

①センサーサイズで得られる画角が違うのは分かったし、フルサイズのレンズをAPS-Cに付けたら得られる画角は表示されてる焦点距離を1.5倍になるのは分かったけど、APS-CのレンズにAPS-Cのセンサーで撮ってもフルサイズの1.5倍の画角になるのはなんで?

②逆に、フルサイズにAPS-Cのレンズをつけたりしたらどうなるの?

 

の二つです。

 

①の答えとしては、センサーサイズが変わらないから。が答えです。先ほどの図にちょっと手を加えたものを準備しました。

 

↓です。

先ほど同様に、青い枠がフルサイズのセンサー、緑の枠がAPS-Cのセンサーだと思ってください。

 

で、赤い円がフルサイズ用のレンズのイメージサークル、緑の枠がAPS-C用のレンズのイメージサークルです。

 

勘の良い方はこの図でわかるかと思います。が、解説します。

 

レンズがどうであれ、結局それを記録しているのはセンサーです。すっごい簡単に説明すると、レンズが水の入った風呂、センサーがバケツとかタライとかコップだと思ってください。

 

結局どこまで水を掬えるか。っていうのは風呂に入ってる水の量にかかわらず、バケツとかコップとかのサイズによりますよね。なので、風呂のサイズじゃなくてその水を掬う入れ物(センサー)のサイズによって得られる水の量(画角)が変わるって事です。

 

そして②のフルサイズのボディーにAPS-Cのレンズを付けたらどうなるの?ですが、先ほどの図をもう一度出します。

青い枠がフルサイズのセンサー。緑の円がレンズのイメージサークルです。

 

つまり、緑色の円の中は映るけど、その外側はそもそもなにも写りません。真っ暗です。

つまり、写真用語でいう所のケラレた状態になります。

 

 

さー、今回は色々と思う所あって「書かなきゃ!」的に書きました。が!

慣れるまで非常に理解が難しい部分だと思います。

もし分からなかったらお店に遊びに来ていただければ何時間でもお話いたします。
何なりとお申し付けくださいませ。

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