こんにちは、レモン社新宿店のもりやです。
季節は秋、酒とカメラとオールドレンズの秋でございます。
今回はMS-OPTICSのレンズ「H-Petz 57/2 (M)」をご紹介します。
元となった「Petzval」とは1840年にフォクトレンダーが数学者のペッツヴァールに設計を依頼し開発したダゲレオタイプ用のレンズです。解放F3.7という当時としては非常に明るいレンズで、パリ万国博覧会でも大好評となりました。
本レンズはライカMマウント用に設計され、軽量・コンパクトながらもその雰囲気を十分に味わうことのできる一本となっています。
主な仕様
焦点距離 | 57mm |
開放F値 | F2 |
最短撮影距離 | 1m(ミラーレスでは0.8m) |
レンズタイプ | 改良ペッツバール型 |
レンズ構成 | 4群4枚 |
最大径×全長 | 37x37 mm |
重量 | 110g |
フィルター径 | 40.5mm |
レンズフード | 専用レンズフード |
ソニーα7IIIでの作例紹介
オリジナルのPetzvalは非常にきついグルグルボケが発生するレンズですが、本レンズではポートレートなどにも使いやすい柔らかなボケとなっております。
1/160 F2 ISO400
私見ですが、MS-OPTICSのレンズは暗い場所で光を表現することが非常に巧みなように思います。
露出を暗めに設定すると何とも雰囲気のある感じに仕上がりました。
天気は曇りでしたが、せっかくなので浅草寺でも撮影です。朱色がかなりくすんだ色合いでしょうか。
H-Petz 57/2 (M)を使ってみて
本レンズはライカMマウント用ですがミラーレスカメラとの相性も非常によく、癖のある写りが好きな方にとっては非常に魅力的な一本です。
MS-OPTICSレンズの特徴として鋭い描写力と落ち着いた色彩が挙げられますが、本レンズも試写した限りではだいぶ渋い写りの印象を受けました。写真のテーマによっては他には得難い効果が得られるのではないでしょうか。
秋から冬に移りゆくこの季節に、通いなれた散歩道も少し寂しく感じられた一日でした。
こちらのレンズの在庫状況につきましてはレモン社の各店舗にお問合せ下さい。
それではまた!
担当:もりや