レモン社池袋店の春山ですか?('ω')ノ
なんで疑問形なんでしょう?不思議な事でも有るんでしょうか?
有るんです!
なんと今回、池袋店にレア物が入荷しました!
MS-OPTICSと言うメーカーをご存じでしょうか?
宮崎光学とも言われておりますが、なんと、ライカMマウントのレンズを手作りで制作しているメーカーさんです。
詳細は謎に包まれていますが、個人の職人がレンズに使うガラスから採掘していると言う噂があるとかないとか…。また、7本このメーカーのレンズを集めると願いが叶うとか叶わないとか…。
レンズ好きには有名なメーカーなのですが、ライカを使ってる方でも知らない方も多いと思います。
そして、何故今回のブログのタイトルに「希少」と付けたか。
それは、なかなか中古市場に出回ってこないんです。
と言うのも、MS-OPTICSはレンズを手作りで宮崎さんが制作しているので、どうしても制作台数に限りがあります。そして、こう言ったレンズを購入される方は、好きで購入するので、そもそも中古として手放すことがないんです。
そんなMS-OPTICSからPROTとDAGONARの二本が中古で入荷しました!
右の黒いのがPROT
左の銀のがDAGONAR
です。
見た目の違いはレンズの突端がちょっと山になってるかどうか。と言うくらいです。
パっと見は見分けが全くつきません…。
と、言う事で今回はこの二本を同じ条件で撮り比べてみました!
だって、両方とも見た目も似てる、焦点距離も開放F値も一緒だから、具体的に何がどう違うか分からないじゃないですか!!!
実写レビューの前に、まずはスペック的な物から。
こちらがPROT
どうやら限定200本のレンズみたいです。本当か…?
2群4枚だから、ダブルガウス型なのでしょうか。
1890年にカールツァイスに居た人の設計したプロター型と言うレンズの復刻版の様子。
さて、そしてこちらがDAGONARです。
PROTと見た目は似てますが、2郡6枚と言うレンズ構成の様子。
1905年に設計、発売されたダゴール型レンズ。と言うものの復刻版らしいです。
共通するのはどちらのコンセプトもプロター型、ダゴール型と言うレンズを現代に復刻させる。と言うコンセプトだそうです。
両レンズともレンズの直径が25mm無いくらいなのですが、こんなに小さいレンズなのにレンズ群とかどう変わってくるのか…。
果たして俺に実写レビュー的な事が出来るのか…!?
モデルはいつものメンバーに新しく加入したエリンギドラゴンを加えてお送りします。
モデルのうさぎちゃんから(距離系連動してる中の最短焦点距離)で撮影しました。
ISO感度は800、絞りだけ6.3→8→11→22と変化させて撮り比べました。
さっそくそれぞれのレンズを比較してみましょう。
↓PROT F6.3↓
↓DAGOR F6.3↓
さて、こうやってみるとほぼ違いが分かりません。
そして、微妙に構図がズレてるのはすみません…汗
さ、それでは違いです!
①PROTの方が全体的にちょっと暗くなる…?
②DAGONARの方が周辺光量落ちが顕著
③寧ろPROTの方はほとんど周辺落ちてない気がする
えぇと、まず大前提として全部数値が一緒なはず…です。
今のデジタルのレンズみたいに、絞りを電気的に制御してるわけでもなく、絞りにクリック感があるわけでもないので、若干のズレはもしかしたら有るかもしれません。が、それが無いとして(=露出の設定が全部一緒だとして)、PROTの方が全体的に暗いです。
とはいえ、半段も暗くないですけど。
そして、全体の落ち方とは違い、PROTの方のシャドウの落ち方と言うか、出方と言うか、結構しっかりシャドウが暗くなってる感じがします。感覚的には黒が締まるというより、靄がかかった様な黒の出方と言うか…うーん。なんだろう、黒っぽいというより墨っぽいと言うか、ちょっと柔らかい感じの黒です・・・(伝わって)
で、周辺光量落ちはDAGONARの方が強い感じです。むしろPROTは落ちてないんじゃない?くらい。
それとDAGONARの方は相対的に中心部分が明るく感じます。実際に露出的には少し明るいと思うんだけど、それ以上にポワっと明るい感じがします。
さて、次にF8の二枚を比較したいと思います。
↓PROT F8↓
↓DAGONAR F8↓
F8にすると殆ど違いはわかりません。
後ろのボケ感(ゴールドのペンタックス見ると分かりやすいかも)見ると、ちょっとPROTの方がボケてるかな?と言う感じです。
そして、それよりも面白い現象が…!
↓gifアニメなので、チカチカしてます…。
こちら、DAGONARのF6.3とF8の比較動画です。周辺光量落ちしてる方がF6.3、F8になると光量落ちが解消されます。
そして、前述のDAGONARの方が中心部が明るく感じる。と言う現象ですが、やはりケラレとの相対的な感覚なのか、F8では一気に露出が平板化された感があります。
しかしこのgifずーっと見てると吸い込まれそうな…汗
ちなみに、PROTはここまで大きな変化はなく、やはりまず最初の違いはこの周辺光量落ちなのかな?と感じます。
続いてF11!
PROT↓
DAGONAR↓
うーん…PROTの方がDAGONARよりも明るい…!なんでやー!!!
あと、やっぱりPROTの方がボケが大きいというか、DAGONARはボケてるけどシャープと言うか…。
さて、ラストです。F22!
PROT↓
DAGONAR↓
ここまで来ると、DAGONARはパンフォーカスみたいな感じです。
でも、PROTはギリギリでボケてます。やはりこの辺りはレンズ構成の違いなのでしょうか…?
あと、F22まで絞ると同じ露出っぽいです。それ以外は結構見た感じ違うのに…。
さて、この様に2本の撮り比べをしてみましたが、正直まっっっっっったく違いが分かりません。
なので、天下のグーグル先生に聞いてみました。が、同じく意味が分からない…。
SPOT Size 中心7μ中間10μ周辺14μ、f11で全面5μ~10μ像になる。f16~f22では回折によりコントラストが低下する(PROT)
とか本当に、マジでどう言う意味なんでしょう…ヽ( ´_つ`)ノ ?
なので、ハード面じゃなくてソフト面的なレビューを少し。
ライカのレンズって、全体的に重たいじゃないですか。質量があると言うか、サイズの割に重たいというか…。
ヤク〇トみたいなサイズなのにズシッとくる。的な。
ただ、この二本のレンズは、めちゃめちゃ軽いです。
ライカの魅力ってハード面で言えば堅牢性とかだし、ソフト面で言えば唯一無二の感触みたいな物だと思うんだけど、ハード面の難点はホールド感が悪かったり、サイズの割に重さを感じる部分だと思うんです。
でも、このレンズはめちゃめちゃ軽いので、基本的にはレンズをつけてない感覚に近いと思います。
金額的には可愛くないんだけど、イメージとしてはやっすいパンケーキレンズをボディキャップ代わりに付けておく。みたいな。そんなイメージ。
もちろんレンズ構成と言うか、作り手の方の想いとかは別にあると思うんですけど、焦点距離も40mmだから、3~4メートルから向こうはパンフォーカスです。
そう考えると、最強のスナップレンズなんじゃないかな。と。
かのブレッソンも感度100、F8、SS1/125、5m固定なんていう設定で写真を撮ってたと言います。
なので、そういうイメージでこのレンズをつけっぱなしで撮影しても面白いんじゃないでしょうか。
と言う事で、ふと思いついて池袋店のベランダからちょろっと外を撮ってみました。
PROT F8 ↓
え!?なにこれしゅごい…(語彙力)
なんかよく分からんレンズ。と言う感覚から一転、ある種写ルンです的なスナップレンズで、ボケ感とかまったくないのに、何この発色。
えーなんて例えたらいいの…?
今まで焼いた肉をただ食うだけだった原始人が塩を手に入れた時?
違うな…
甘い・辛い・しょっぱい・酸っぱい、くらいしか知らなかった舌に出汁の繊細な味を覚えさせた時みたいな…。
主張はないのにしっとり見せてくる、なんというか洋風じゃなくて和風の味付けですよコレ。
あれ?俺こんな写真上手かったっけ?って錯覚させてくれる…!こんなんでスナップ撮ったら絶対楽しい。
楽しい→たくさん撮る→結果上手くなる→苦手なスナップを克服…!!!
の最強のスナップレンズかもしれません。
PROTとDAOGNAR、スナップが苦手な方こそ是非使ってみたい逸品です。
商品詳細!
明るい方
商品名:MS-OPTICS PROT 6.3/40(BL)
商品コード:2111060000546
商品状態:B
金額:49000円
カリっとシャープな方
商品名:MS-OPTICS DAGONAR M40/6.3(S)
商品コード:2111060000355
商品状態:AB
金額:49000円
店頭でご覧になる際はお持ちの機材にてテストされる事をオススメ致します。
また、こちらのレンズは当店だけでなく他の店舗でも取り寄せ・ご購入が可能です。
その際はナニワオンラインや店舗にご連絡下さい。
勿論オンライン上での決済も可能です。
※中古は一点物ですので、売り切れの際はご容赦ください。