【簡単!】綺麗に撮るイルミネーション撮影 3つのポイント

こんにちは、鹿児島天文館店の吉冨です。

気温も下がり布団から出るのが嫌になってくる今日この頃。

冬と言えば、美しい雪景色や落葉樹などフォトジェニックな風景に出会える、

カメラマンにとっては嬉しい季節でもあります。

本日は、冬の美しい被写体の一つであるイルミネーションの撮影を簡単に、綺麗に写すための3つのポイントをご紹介いたします!


1. カメラ設定3ステップ

①撮影モードを絞り優先モード(A/Avモード)に設定する。

②絞り値を最小に設定する。

③ISO感度を上げていく⇒シャッタースピードが【1/焦点距離】以上になるように調整する。

コチラの3ステップで設定は完了です!



以下は詳しい説明です↓


最初に絞り優先モードに設定して絞り値を最小(例:F1.4~F22⇐この場合はF1.4)にします。

続いて、ISO感度を上げていきシャッタースピードを1/焦点距離(例:50㎜のレンズの場合はシャッタースピード1/50)以上になるように設定します。こうすることで、ブレによる失敗を少なくすることができます。

*シャッタースピードを速くしすぎるとイルミネーションの電飾が消えてしまい、うまく写らないことがあります。そういった場合はISO感度を調整してシャッタースピード1/焦点距離~1/100くらいまで遅くすることで防ぐことができます。

*ISO感度は上げすぎると、ノイズが多くなり画質が悪くなることがあるので、お持ちのカメラの常用ISO感度を確認の上、高めに設定してください。

以上の設定でも、ブレてしまう場合には三脚などで固定するか、明るいレンズを用意して下さい。


2. 綺麗に写すための3つのポイント

①明るさを意識する【露出をプラス補正で明るく華やかに写す】

②ボケを意識する【玉ボケを入れ込んでゴージャスに写す】

③色を意識する【色味の調整・ホワイトバランスを調整して印象深く写す】

この3つのポイントを押さえれば、綺麗にイルミネーションを撮影することができます。

では、詳しく説明していきます!


①明るさを意識する【露出をプラス補正で明るく華やかに写す】

イルミネーション撮影は測光方式などで、明るくなったり暗くなったりするのでバランスをとるのが難しい被写体です。

ですので、一度シャッターを切って写真を確認して【暗ければ露出をプラス補正】しましょう。その際は、すこし明るすぎるかな・・・っていうくらい上げるのがポイントです。

〈露出補正なし〉

〈露出補正+1.5段〉

暗い場所で明るいカメラのモニターを見るので、明るめに撮れているように見えますが、家に帰って明るい場所で見ると「思ったほど明るくなってない!」なんてこともあります。


②ボケを意識する【玉ボケを入れ込んでゴージャスに写す】

上の写真のように、手前にクリスツリーなどメインとなる被写体を置いて、背景をボカして撮影するときは、背景にイルミネーションが写るように意識することで、よりゴージャスな一枚にすることができます。

こちらの写真が背景にイルミネーションが入るように意識して、少し角度を変えて撮影した写真です。

イルミネーションの光源が背景に入り込むだけで、ゴージャス感が大きくアップしますよね。

メインの被写体を撮る場合も、背景に気を使いながら様々なアングルから撮影するのがオススメです!


③色を意識する【色味の調整・ホワイトバランスを調整して印象深く写す】

〈色味の調整〉

綺麗なはずのイルミネーションでも、写真にすると「なんだか、パッとしないな・・・」ってことありませんか?

そういった時は、カメラの色調を変えるモードを調整すると印象深い一枚を撮ることができます。

色調を変えて、色味を強くすることで華やかになりましたよね。

今回は色味を濃くしましたが、薄くするほうが良い時もあったりと撮りたい写真のイメージに合わせて変えてみるのがオススメです!

キヤノンならピクチャースタイル、ニコンならピクチャーコントロール、富士フィルムならフィルムシミュレーション・・・等メーカーによって呼び方は変わりますが色調を変えるモードを活用することで、より印象深い写真を撮ることができます。


〈ホワイトバランス〉

ホワイトバランスとは本来、様々な撮影環境で白を白く写すための機能ですが、イルミネーション撮影の際に【ホワイトバランスを調整することで、同じ被写体でも違う印象で写す】ことができます。

〈ケルビン値:8000K〉

〈ケルビン値:2800K〉

同じ被写体を撮った二枚ですが全然、印象が変わりますよね。

〈あったかい雰囲気〉や〈クールな雰囲気〉など印象を変えることができるので、撮りたい写真のイメージに合わせてホワイトバランスを調整してみてください。


【ホワイトバランスの調整方法】

・ケルビン値をマニュアル設定で調整できるカメラの場合〈大きい数字=赤みが増す/小さい数字=青みが増す〉

・ケルビン値のマニュアル設定が調整できないカメラの場合〈曇天or晴天日陰=赤みが増す/電球or蛍光灯=青みが増す〉

この方法でホワイトバランス設定を変更することで色味を調整することが出来ます。



3. 作例 

SS:1/100 F:1.4 ISO:4000〈星形フィルター使用〉

SS:1/40 F:1.4 ISO:640〈ソフトフィルター使用〉

SS:1/800 F:1.4 ISO:10000

SS:1/100 F:1.4 ISO:320

SS:1/400 F:1.4 ISO:4000〈ソフトフィルター使用〉



4. 最後に 

イルミネーション撮影をする上で、綺麗に撮れるポイントを3つ紹介しました。

もちろん、イルミネーションにも様々な種類があり、たくさんのシチュエーションがあるので、これが答えというわけではありません。

ですが、今回ご紹介したポイントを少しだけでも頭の片隅に入れていただき、設定をちょっと変えてみたり構図を変えてみたりしていただくと、今まで撮れなかった一枚が撮れるかもしれません。

その他、作例にもあるようにレンズフィルターを使って撮影すると、他の人とは違った個性的な写真を撮ることが出来るので、ぜひチャレンジしてみて下さい!


この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 吉冨