Leica カメラのナニワ 梅田買取センター

【コマ間の狭さがアイデンティティ】SUPER-ANGULON スーパーアンギュロン 21mm F4 1st 第一世代 使用レビュー

SUPER-ANGULON 21mm F4

令和2年1発目はスーパーアンギュロン(スーパーアングロン)21mm F4 第一世代(1st)の使用レビューです。

SUPER-ANGULON 21mm F4

クロームメッキが超かっこいい

タイトルにも表記しているんですが、このレンズでフィルムを撮影すると1コマごとの間隔がやたらと狭いです。

SUMMILUX 50mm F1.4 2nd + PROVIA100F

こちらはズミルックス 50mm F1.4 第二世代を使用し、撮影したポジフィルムです。コマ間を定規で測ってみました。約1mmでした。

SUMMILUX 50mm F1.4 2nd + PROVIA100F

上の写真の拡大です。

SUPER-ANGULON 21mm F4 1st + PROVIA100F

こちらは今回のブログで使用したスーパーアンギュロンで撮影したポジフィルムです。コマ間を定規で測ってみました。約0.7mmでした。

SUPER-ANGULON 21mm F4 1st + PROVIA100F

上の写真の拡大です。

SUPER-ANGULON 21mm F4 1st + PROVIA100F

皆さんが撮影してきたフィルムと比べるとわかりやすいと思います。コマ間の狭さは引きで見たほうがわかりやすいですね。


きっとラボの人は「めんどくせー」って思いながらやってるんじゃないでしょうか?

ラボの方、お手数おかけして本当に申し訳ございません。

おかげで楽しくフィルムライフをエンジョイできております。

このレンズは人や店によって呼び方が異なります。

スーパーアンギュロンもしくはスーパーアングロンのどちらかです。まぁ、どっちでもいいと思います。

アタクシはアンギュロン派です。SUPER-ANGULON 21mm F4 SUPER-ANGULON 21mm F4

なんでやろか、スーパーアンギュロン21mmの1stをレビューしたブログを見かけない。

全然見つからない。どんな風に使ったかがすごく気になるのに。。。

なぜかF3.4の第二世代(2nd)なら見かけるのになぁ~。。

みんなちょっと明るいのずるいわ~、こっちF4やで。

まぁ、だからといってF3.4だったとしてもそんな変わってないはず。

でも、見た目は第二世代の無限遠ストッパー付きのクロームが最高に好きです。

やっぱり無限遠ストッパーの造りと「カチッ」と鳴る感じがたまらんですね。


【スペック】SUPER-ANGULON 21mm F4

  • 1958年~1963年に製造
  • レンズ構成:4群9枚(対称型)
  • 焦点距離:21mm
  • F値:4~22
  • フィルタ-径:E39
  • 最短撮影距離:0.4m(距離計連動は0.7mまで
  • Lマウント用とMマウント用の2種類が発売された。
  • コード:スクリューマウントSUOON/11002K
              :バヨネットマウントSUMOM/11102L
  • Schneider Kreuznach(シュナイダー クロイツナッハ)のOEM製品

【作例】

※現像とデータ化は全て店舗にお願いしました。

【SUPERIA X-TRA400(外版)】

SUPER-ANGULON 21mm F4 + X-TRA400

F/4.0 1/500秒 ISO400 最短撮影距離0.4mで撮影。50年以上も前の超広角レンズなのに、歪みのなさに驚きました。外付けファインダーはかなり歪みがキツかったギャップもあります。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + X-TRA400

F/8.0 1/60秒 ISO400 窓から差し込む朝の光が綺麗で、幾度となく撮影してしまうこの現象に誰か名前を命名して。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + X-TRA400

F/8.0 1/60秒 ISO400 ピントをベンチの一番手前の面に合わせ0.7mで撮影。水平に撮ったつもりだった。超広角は少しの傾きにもシビアにならないといけません。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + X-TRA400

F/8.0 1/250秒 ISO400 カメラバック ボノ です。大容量で経年変化が楽しめてお気に入りです。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + X-TRA400

F/4.0 1/125秒 ISO400 走行中の電車から撮影。できる限り窓ガラスの反射が出ないようにガラスにくっつけて撮りました。絞り開放のコントラストの低さが絶妙でいいですね。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + X-TRA400

F/4.0 1/1000秒 ISO400 こちらも絞り開放。コントラストが低く、柔らかい描写です。周辺光量減光も顕著にみられます。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + X-TRA400

F/8.0 1/250秒 ISO400 こちらは11まで絞って撮影。絞ると全体的にスッキリした描写です。


【FUJICOLOR Professional PRO400H】

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/11 1/500秒 ISO400 ザ千里タワーという50階建ての高層マンションです。21mmでスッポリとおさまります。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/8.0 1/125秒 ISO400 せんちゅうパルのアンブレラストリートです。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/8.0 1/125秒 ISO400

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/8.0 1/60秒 ISO400

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/11 1/500秒 ISO400 千里セルシーという名の廃墟です。どんな風に生まれ変わってくれるか楽しみです。完成したときはいったい何歳なのか、、

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/11 1/1000秒 ISO400

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/11 1/500秒 ISO400 モノレールの駅はまるでコックピットのように感じます。空挺から射出されるようなそういう感覚、、、

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/11 1/500秒 ISO400 すごく小さいですが太郎の大きな建造物が見えます。このレンズすごくよく写ります。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + PRO400H

F/11 1/250秒 ISO400 空挺内(モノレールの駅)です。主観ですが、地上にある駅より、モノレールなどの高所にある駅のほうが、光が綺麗な気がします。


【NEOPAN Professional ACROS100Ⅱ】

SUPER-ANGULON 21mm F4 + NEOPAN 100 ACROSⅡ

F/8.0 1/60秒 ISO100 スフィンクスのような出で立ちでいらっしゃるイッヌです。可愛いな~

SUPER-ANGULON 21mm F4 + NEOPAN 100 ACROSⅡ

F/8.0 1/125秒 ISO100

SUPER-ANGULON 21mm F4 + NEOPAN 100 ACROSⅡ

F/8.0 1/250秒 ISO100

SUPER-ANGULON 21mm F4 + NEOPAN 100 ACROSⅡ

F/8.0 1/250秒 ISO100 南千里駅。新しい建造物というか近未来的というかそんな雰囲気漂わせておいて、都会と比べると古く見えるという謎の現象。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + NEOPAN 100 ACROSⅡ

F/8.0 1/250秒 ISO100 高くそびえる電柱。スーパーフライかもしれない。よく見れば人が住んでいるかもしれない。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + NEOPAN 100 ACROSⅡ

F/11 1/125秒 ISO100 シャープ。綺麗。アクロス大好き。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + NEOPAN 100 ACROSⅡ

F/5.6 1/60秒 ISO100 意図的に斜めです。影の伸びる様子が綺麗でした。


【Rollei RETRO 80S】

SUPER-ANGULON 21mm F4 + RETRO80S

F/8.0 1/125秒 ISO80 絞った上にフィルムの特性も相まって、まるで水墨画のようなコントラストの強いバッキバキの画になりました。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + RETRO80S

F/8.0 1/125秒 ISO80

SUPER-ANGULON 21mm F4 + RETRO80S

F/8.0 1/60秒 ISO80

SUPER-ANGULON 21mm F4 + RETRO80S

F/8.0 1/125秒 ISO80 絞ってシュっとはするものの、コントラストはそれほどキツくなくええ塩梅です。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + RETRO80S

F/8.0 1/125秒 ISO80 レトロフォーカスタイプの広角レンズであれば、写真正面の壁の角は樽型に歪んでいたでしょう。このレンズは本当に優秀です。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + RETRO80S

F/8.0 1/125秒 ISO80 絞ればパンフォーカスでササっと撮影できるので、スナップにはもってこいです。


【KODAK Professional T-MAX P3200】

SUPER-ANGULON 21mm F4 + T-MAX P3200

F/4.0 1/30秒 ISO800 距離系連動範囲の最短0.7mで撮影。手ブレしないシャッタースピードで写してみました。都会は明るいので、それなりに写りました。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + T-MAX P3200

F/4.0 1/30秒 ISO800 0.7mで撮影。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + T-MAX P3200

F/4.0 1/30秒 ISO800 電車のブレが逆に良さみあるかもしれない。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + T-MAX P3200

F/4.0 1/30秒 ISO800 このレンズのゴーストが見られます。一体何色なんだろうか、、、

SUPER-ANGULON 21mm F4 + T-MAX P3200

F/11 1/500秒 ISO800 昼間の高感度をあまり試したことがなかったのですが、いいもんですね。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + T-MAX P3200

F/11 1/500秒 ISO800 この粗さがたまんないです。フィルムの良さを粒子で体感できます。

SUPER-ANGULON 21mm F4 + T-MAX P3200

F/8.0 1/1000秒 ISO800 16:9の動画でありそうなカット。


【使用上の注意】

SUPER-ANGULON 21mm F4

マウント部から後方に22mm突出しています。これにより、M型ライカの一部の機種で露出計が使用できなかったり、露出が適正に測れないことがあります。

フルサイズミラーレス機でご使用になる場合は、画像周辺に色被りが発生します。

デジタルのM型ライカでも周辺が色被りしますので、Mモノクロームなどで使うのがストレスフリーでおすすめです。


SUPER-ANGULON 21mm F4

21mmの外付けファインダーはSBKOO(12002L)をおすすめします。 時代考証をすると統一感が増し、余計かっこいいです。

ここまで歪みがない描写とは思っていなかったです。

外付けファインダーと実際の画とここまで差があると外付けファインダーなんて写る範囲の確認ただそれだけだということを学びました。

とそんなことを申すと、見た目のかっこヨサ警察や、作りの美しさ警察に連行されるので心の中にとどめておきます。

歪みがなく、コントラストもキツすぎず、お上品な印象受けたレンズでした。

もちろん絞ればキッチリ写してくれます。

ライカユーザーは一本持っておいてほしいレンズです。

この記事のハッシュタグ

関連の記事

Leica
2024/12/13

ライカ M5 使用レビュー【孤高のライカ】

  • #ライカ
Leica
2024/02/15

SUMMICRON M50/2 第2世代 レビュー

Leica
2023/12/08

ライカQ2 モノクローム 使用レビュー

  • #ライカ
もっと見る