商品レビュー:高画素機!だけではない。SONY第4世代「α7RⅣ」

こんにちは、レモン社横浜店 溝渕です。

今回は、SONYから発売されているα7シリーズ「α7RⅣ」をご紹介させていただきます。

α7シリーズは以下のように3つの異なるコンセプトで設計されています。

高画質機【Rシリーズ】
高感度・動画撮影【Sシリーズ】
基本となる【無印シリーズ】

中判カメラ並みの画素数で話題のRⅣですが、その魅力は画素数だけではありません。

α第四世代の基準となるべく、前作のRⅢから様々な変更点が加えられています。

高画素機ゆえの描写力の高さは他のサイト様、YouTuber様が語られていると思いますので、今回は描写力以外の面をメインにお伝えいたします!

(正面からだと一見RⅢ・・・)

特徴

■有効約6100万画素裏面照射型CMOSセンサー

AF/AE追随最高約10コマ/秒連写

■576万ドット「UXGA OLED Tru-Finder」搭載

567点像面位相差 425点コントラストAFセンサ

■常用ISO100~32000(拡張下限50、上限102400)

■リアルタイム瞳AF搭載(左右選択可能)


外観


左側「α7RⅣ」右側「α7RⅢ」

左側「α7RⅣ」右側「α7RⅢ」

前作「RⅢ」と比較し、分かりやすく変化した部分をピックアップしてみました。

一番の違いはグリップ部分でしょう。望遠やGMレンズなど重量のあるレンズとのバランスが取りづらかったこれまでの機種と比べ、より手に馴染むように浅いグリップから深めに変更されています。

ボディの厚みが増えた分、重量もRⅢと比べ約8g増えていますが、握りやすいグリップの恩恵かレンズを装着した状態では従来よりも軽く感じます。

また、シャッターボタンや前ダイヤルの角度など、各種ボタンも撮影者が使いやすくなるような変更が加えられています。

手前側「α7RⅣ」奥側「α7RⅢ」

カードスロットは上下ともに「SDXC UHS-Ⅱ」対応になり高画素化に伴い増えたデータサイズに対応できるようになっています。(なぜXQDカードに対応してない)

また、スライドロックに変更になったことでより防塵・防滴性能が向上しています。


撮影機能

次は外観からは分からないシステム面の変更に関してみていきます。

新しく搭載された機能は沢山あるのですが、全てを文章で書くのは長い&分かりづらい(面倒)という事で、いくつかを抜粋させていただきました。

遂に動画撮影時にまで対応した「瞳AF」の性能は動画でご覧いただきましょう。

動画での瞳AFはまだ人物にしか対応していませんが、近いうちに動物にも対応してきそうです。

また、「α7RⅢ」にもあった「ピクセルマルチシフト撮影」は4枚合成に加え、16枚での画像合成も可能になりました。

下の画像はピントを合わせた【中華街】看板の外側、右上付近を切り出したものになります。
(F8 SS0.62" ISO125 SEL24105G使用 61mm 三脚使用)

弱点

圧倒的な画素数を持つからこそ、高画素機の宿命としていくつかの弱点も存在します。

一つは手振れ耐性。画素数が細かいので今までは分からなかった僅かなブレすらも判別出来てしまいます。プリントされる方は特に注意された方がいいでしょう。

気になる高感度耐性、これは作例で見てみましょう。

比較した機種は同じRシリーズの「α7RⅢ」、使用レンズは「SEL1635GM」になります。(撮影画像はF8 SS1/160 焦点距離35mmの状態でISOのみを変えています)

ISO8000前後まではRⅢ以上の画質を保っているように見えますが、10000を超えてくると等倍でも差がついてきます。

もう一つの弱点はデータサイズの増加に伴う書込み時間の増加です。

当然、高画素になればなるほどJPEG、RAW共にファイルサイズが大きくなります。

デュアルスロット共に「UHS-Ⅱ」対応になったことで対応していますが従来の「UHS-Ⅰ」で使用した場合、書込み速度の差はどれ程影響してくるのでしょう?

比較動画でご覧いただきましょう。

UHS-Ⅱ」対応のカードを使うことで書き込み速度は早くなりますが、バッファフルの状態からクリアされるまでの間には画像の消去などの出来なくて当然の操作から、撮影に影響する範囲までいくつかの出来ない操作が存在します。

個人的にはAPS-Cへの切り替え、ドライブモードの変更などの操作が出来なくなるのは少し不便かなと思えます。

しかし、高画素機であれば高感度ノイズ、画像データの増加はどのような機種でも避けては通れないものになります。

将来発表されるであろう「BIONZ X」の後継機が搭載された機種でどこまで処理能力が上がるのか非常に楽しみです。


作例

最後に少ないですが作例を。

※1枚目以外は手持ちで撮影を行っています。
(オリジナルサイズでの画像を掲載したかったのですが、ファイルサイズオーバーで弾かれてしまいました・・・ので可能な限り高画質での掲載になります)

F9 SS1/6 ISO100 SEL24105G使用 57mm

F5 SS1/125 ISO640 SEL1635Z使用 24mm

F8 SS 0.62” ISO640 SEL1635Z使用 16mm

F9 SS1/200 ISO100 シャープネス+5 SEL24105G使用 27mm

αシリーズ第4世代の先駆けとなり、発売された「α7RⅣ」

カンファレンスで発表された当時は期待されていた「SⅢ」ではなかった事もあり必要以上の画素数、高感度耐性、データサイズ増加に伴う現像PCの必要スペックなど散々な言われようだった本機種。

発売されしばらくたった現在では、前作「RⅢ」に変わる新たな高画素機として多くの方に愛されていると感じて思い込んでいます。

他社のようなフラッグシップとなる機種が存在しないSONY αシリーズ。その中で今後どのような位置を獲得していくのかが非常に楽しみです。


p.s.多くの新たな機能が追加された本機種ですが、私が使用して進化の恩恵をもっとも実感したのは写真の綺麗さではなく、抜群に見やすくなったファインダーだったりします。


SONY ILCE-7RM4 α7RⅣ


フォーカス検出方式 ファストハイブリットAF(位相差/コントラスト)
測距離点数 567点(位相差検出)、425点(コントラスト検出)
連写性能 Hi+設定時 最高約10/秒 連続撮影可能枚数 RAW設定 約68
動画撮影記録サイズ XAVC S 4K/XAVC S HD/AVCHD
撮影可能枚数 ファインダー使用時 約560/液晶モニター使用時 約670枚
液晶モニター チルト可動式3.0型タッチパネルモニター 144万ドット
手振れ補正 イメージセンサーシフト方式5軸補正(補正効果5.5段)
外形寸法(幅×高さ×奥行) 約128.9×96.4×77.5mm
重量 約580g(本体のみ)/約665g(バッテリー、記録メディア含む)

SONY ILCE-7RM4 ご用命はレモン社各店
又は、ナニワグループオンラインまでどうぞ。