SONY レモン社 横浜店

商品レビュー:SONY大三元最後の1本「FE16-35mm F2.8 GM」

こんにちは。レモン社横浜店 溝渕です。
今回はSONYFE16-35mm F2.8 GM SEL1635GMをご紹介させていただきます。

※「SONYのZeissレンズに興味はないよ」な方、青文字は飛ばしましょう。
現在、Eマウント純正のレンズには「Z」・「無印」・「G」・「GM」と4つのシリーズが展開されており、「無印」・「G」・「GM」はSONYが独自開発したもの、「Z」はCarl ZeissとSONYが共同開発したものになります。
描写性能としては基本的にGM>Z≧G>無印となるのですが、SONYの技術者いわく「Z」のみは「開発思想の違いから比較はできない」となっています。
しかしながら、「GM」と「Z」では焦点距離が同一のものがあり「倍近い価格差に見合った描写が得られるのか」というのはユーザー側は非常に気になるところでもあります。
「SEL1635GM」もその一つで「SEL1635Z」なる全く同じ焦点距離のレンズが販売されています。
解放F値、内部構造等は当然異なるのですが、“条件によっては”GMと比べ低価格の「SEL1635Z」の描写が勝る場合もあります。
(色々と論争がおこるので2つのレンズの比較は致しません。)


――という事を踏まえた上で「FE16-35mm F2.8 GM SEL1635GM」のご紹介、

させていただきます。

 

仕様

焦点距離

16-35mm

開放F

F2.8

最短撮影距離

0.28m

レンズ構成

13群16

絞り羽根枚数

11枚

最大径×全長

88.5x121.6 mm

重量

680g

フィルター径

82mm

レンズ内手振れ補正

なし

 

20202月現在、Eマウント フルサイズには10本の「GMレンズ」が販売されており、そのいずれもが「圧倒的解像力・とろけるような美しいぼけ味の両立」をコンセプトとして設計されています。

持ちうるレンズ光学技術を惜しみなく注いだ結果、「高価格&高重量」が基本の「GMレンズ」の中で「SEL1635GM」は約680gと比較的軽い1本になっています。 

※作例写真はブログ掲載にあたり画質を落としたものになっております。

F2.8 SS1/1000 ISO100 16mm

F2.8 SS1/40 ISO2000 16mm 三脚使用

こちらのレンズもそのコンセプトに漏れずワイド端、開放側から異次元の?描写力を見せてくれます。周辺減光はほぼ確認できず、上空の深い蒼色から水平線近くまで非常になだらかなグラデーションを描きます。
※1枚目の写真にかなりの流れが出ておりますが、レンズのせいではなくアングルの問題です。

周辺解像度

F4.5 SS1/160 ISO400 16mm

F7.1 SS1/200 ISO200 16mm

開放でも充分に素敵な描写を魅せてくれますが、すこし絞れば周辺部に至るまでしっかりと解像してくれます。風景は勿論、ポートレートにおいても存分に性能を発揮してくれるでしょう。(いつも通り人を写してはいませんが・・・)

逆光耐性

F2.8 SS1/640 ISO400 16mm

F5.6 SS1/200 ISO400 35mm

F4 SS1/800 ISO100 32mm

どうにかしてフレアを出そうとあちこちに振ってみましたが適いませんでした。
フレア、ゴーストの発生はナノARコーティングによってほぼ抑えられているようです。

ボケ

F2.8 SS1/200 ISO800 34mm

F7.1 SS1/1000 ISO125 35mm

他の作例でも確認できますが、開発コンセプトの一つにもある「なだらかなぼけ味」を損なうことなく、非球面レンズの宿命ともいえる「年輪ボケ」はかなり押さられているように見えます。また、パンフォーカスに近いような撮り方でも「なだらかなぼけ」を表現してくれます。
2枚目のように太陽光等の強烈な光源を後ろぼけとして出す場合は、細かな丸ぼけが重なって出るような描写をします。木漏れ日等のぼけを撮る場合は、好みが別れる写真になりそうです。

 

まとめ

GMレンズ」の特徴の一つでもある「超高度非球面XAレンズ」は本来ならば相反する要素である「解像力」と「ぼけ味」、その2つを全域にわたって高い基準で維持してくれるレンズです。「広角レンズだから風景撮影のみ使用」という考えを打ち崩し、16mm側での風景撮影も、35mm側でのスナップ、ポートレートも行える1本になっています。
技術者がこだわり抜いた設計は日々の撮影活動に新たな驚きを与えくれるでしょう。 

10本のGMレンズ全てを手にすれば、(SONYの)レンズ沼からは脱出なのでしょうか?
※簡単に「手にすれば」と言いましたが、全てを新品で購入すると500万以上かかります。
「いや、単焦点はArtをー」、「風景にはBatisもー」とか言い出すと、もう切りがありません。
我こそは!という方、キャッシュバックキャンペーンを行っているこの機会に脱出できるかチャレンジしてみてください。そのうちGM Ⅱとか出て・・・

F9 SS1/100 ISO100 16mm 三脚使用

F4.5 SS1/400 ISO100 16mm

F3.5 SS1/160 ISO5000 23mm 三脚使用

※今回レビューさせていただいたレンズは一部ロットでの動作不良が認められており、無償修理の対象となっております。中古品をご購入される際はシリアルナンバー又は修理完了品かどうかご確認下さい。メーカ―無償修理は2023年3月末までとなっております。

SONY【FE16-35mm F2.8 GM SEL1635GM】 
商品コード 4548736038431
使用機材 ボディ:ILCE-7RM4 レンズ:SEL1635GM

ご用命は、レモン社各店
又は、ナニワグループオンラインまでどうぞ

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