↑カメラのムック本の表紙にありそうなアイキャッチ画像。
戦前のノンコートレンズ故にレンズのキャッチライトがすごく地味。
本来コーティングありのレンズがよく表紙に使われており、
オレンジとか紫のキャッチライトが入ってとてもかっこいいんです。
しかし、それに反し地味です。
今回はそんな戦前ノンコートレンズのレビューでございます。
あ、LTM(ライカスクリューマウント)ではございませんのであしからず。
しかしながら、情報がない。
詳しい人なら当時のカタログとか、出荷台帳などでご存知かと思います。
しかし、ネットとかに詳しい情報はないんですよね~。
まぁ、今回は一資料として見ていただくためのブログです。
「こんな感じなんや~」って思ってもらえればそれでええんです。
かといって普通の作例ブログでは終わらせたくない思いがあります。
なのでひとひねりだけさせてもらいます。
【戦前Contax用レンズをバルナックライカで使用してみた】
一筋縄ではいかぬ、筆者でございますが、
やはり、何かにつけて奇をてらうことをしていたい。
これは性格なのかポリシーなのか?、、、
ブログで書くことにおいては、良い結果をもたらします。
先日、某オークションにて旧コンタックス(Contax RF)マウントのレンズを
ライカスクリューマウント(L39マウント)に変換するカプラーを
入手しました。
どこ製の物かもわかりませんが精度はしっかりとしていました。
バルナックライカに旧コンタックスマウントのZeissレンズを
使用することに憧れていました。
ちょっとここでカメクラが釣れる画像をどうぞ↓
いやはや、イカしますなぁ~。これをアテにお酒でも飲んでカメクラと語って夜を明かしたいもんです。レンズのリア部分とカプラーのガチャガチャ感がたまりません。
首が細長く、皿が大きい。まるでキノコのような形です。実にメカメカしくてかっこよしです。
戦前Contax用のレンズのフロントリムの美しさが大好物です。ニッケルしかりクロームしかり、ゾナーしかり、テッサーしかり、、、
渋い。イカす。ダンディズムを極めたハリウッド俳優のような出で立ち。
わざわざ旧コンタックスのレンズをバルナックで使う面倒さには理由があります。
個人的にはContaxⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型があまり好きではないこと、
ピントを合わせるギアが指に食い込むこと。痛いんですよ。
見た目がなんとなく好かない。
裏を返せば個人的にバルナックが使いやすく、見た目も好みということです。
でもピント精度においてⅠ型の距離計基線長の長さは右に出るものはないと思います。
【作例】
※お店で現像とデータ化をしてもらっています
※使用ボディはライカⅢGです
※レンズの状態はクモリがあり、前玉に拭き傷があります。
【Lomo Color Negative 800】
F/2.0 1/60秒 ISO800 背景のボケが収差でエラいことになっています。絞り開放の代償を感じます。
F/2.0 1/125秒 ISO800 素晴らしい滲み。ハイライト部分は容赦ないです。
F/2.0 1/125秒 ISO800 アタクシのブーツを作ってくれた職人。F2でも前後しっかりボケます。
F/2.0 1/125秒 ISO800 工具。何か古いと思わせる光景を撮るのに適した甘い描写です。
F/2.0 1/125秒 ISO800
F/2.0 1/60秒 ISO800 昭和を感じさせる一枚。筆者はゆとり世代の自称若者ですが、こういった古めかしい事柄が好きです。なぜこうも古いものに惹かれるのか、、、
F/2.0 1/60秒 ISO800 ピント部分のシャープさ(知れていますが)はさすがのゾナー。光学状況が悪くてもやってくれます。
F/2.0 1/60秒 ISO800 背景中心部のボケは円形を維持してますが、周辺になるにつれて暴れています。前ボケも綺麗とは言えないですね。
F/2.0 1/125秒 ISO800 ハイライトの滲みに対するシルエット。現代っぽくない感じがしていいですね、
F/2.0 1/125秒 ISO800 デジタルでは再現できない独特な雰囲気
【Lomo Color Negative 100】
F/8.0 1/250秒 ISO100 乗車直後に人がいなくなったバス停。絞りを絞っても、光学の状態により、甘い描写です。
F/8.0 1/250秒 ISO100 会社を抜け出したサラリーマン。どこへ行くのやら。
F/8.0 1/250秒 ISO100 カートを押して走っている躍動感あふれるおばあちゃん。もしかしたら高性能ばあちゃん説。フタエノキワミですね。
F11.0 1/250秒 ISO100 左側少し滲んでいます。光学影響上避けられないのかな。
F/11.0 1/250秒 ISO100 現行のレンズで撮影するとコントラストがキツくなり陰影がはっきり出るところですが、戦前はそうにもならず、やさしさを感じる描写です。
F/11.0 1/500秒 ISO100 撮った写真の中でも比較的シュっとしている写真。戦前テッサーに近いシャープさを感じます。
F/8.0 1/250秒 ISO100 グラデーション、甘い描写、滲み、全てが心地いいです。
F/8.0 1/500秒 ISO100 ボディも1/500秒なんて出てないでしょうから、このように写真の中段横1/3はふわぁーとしてますね。つまりはシャッタースピードが正しく出ていない分露出オーバーです。
【Kodak ULTRAMAX 400】
F/8.0 1/1000秒 ISO400 逆光その1 逆光は撮らないほうがいいです。コーティングが何のためにあるかを再確認させてくれます。
F/8.0 1/1000秒 ISO400 逆光その2 例えるとすれば、アニメの主人公が放った必殺技を食らう直前の敵側の視界でしょうか?光が乱立しています。
F/11.0 1/1000秒 ISO400 逆光その3 「めっちゃええタイミングで写真撮ったった!!!」そう思っていました。やられましたね。戦前を侮るべからず。
F/8.0 1/250秒 ISO400 バチくそエモいですね~こういう描写されると一家に一本あっていい気がします。
F/8.0 1/125秒 ISO400 GC400の良さでしょうか?発色が絶妙です。
F/4.0 1/125秒 ISO400
F/2.0 1/125秒 ISO400 コマ収差かな、左側の建物の反射に写る黄色の光源と、車のテールランプが光源の形がすごいことになっています。
F/8.0 1/60秒 ISO400 夕焼けや朝焼けはエモいと表現を用いられることが多いです。しかし、このような戦前の古いレンズを用いて撮影をするともっとエモく見えませんか?アタシはそう思います。
【Kodak Ektar 100】
F/8.0 1/125秒 ISO100 意図して露出オーバーにしたわけではないですが、結果的にオーバーでしたが、すごくふんわりといい雰囲気になりました。
F/11.0 1/250秒 ISO100 エクターの良さがすんごいの。ゾナーのふんわりもすんごいの。
F/8.0 1/250秒 ISO100 これが日常風景ってやつ。
F/8.0 1/250秒 ISO100 エクターの硬さを打ち消すような、やさしさがあふれる描写です。
F/11.0 1/250秒 ISO100 魔王感、ラスボス感のある送電用鉄塔。画面右上4分の1がモヤいです。
F/2.0 1/250秒 ISO100 ドライフラワーと木材。
F/2.0 1/250秒 ISO100 京都の荒神口にあるPINTさんで撮影。生活を豊かにする職人さんの手作りの商品が並ぶお店です。こういった美しい品々は影もまた美しいです。
F/2.0 1/250秒 ISO100 良い光が入るこういうお店は大好物です。朝から夕方までずーっと写真撮り続ける自身があります。
F/4.0 1/250秒 ISO100 天井から吊るされているコットンを撮影。エクターの発色が独特で素晴らしいです。戦前に向いているのかもしれない。
F/2.0 1/1000秒 ISO100 油断をするとすぐに光を拾ってしまうので注意が必要です。四隅がけられないフードは推奨です。
【Lomo Potsdam Kino 100】
F/2.0 1/500秒 ISO100 たまに嫌みのない綺麗な写真が撮れるのもこのレンズの魅力です。
F/8.0 1/125秒 ISO100 眠たいというのかくすんでいるというのかコントラストが独特です。アンノーンの『C』を撮影。
F/8.0 1/125秒 ISO100 映画用フィルムから作られただけあって、映画っぽいです。フィルム独特のコントラストとゾナーの描写と混ざり、とても古めかしい写真に仕上がっています。
F/8.0 1/250秒 ISO100 晴れた日に一時的にしか出現しない3つめの柵を撮影しました。
F/8.0 1/250秒 ISO100
いかがでしたでしょうか?
戦前ゾナー沈胴F2はこれが全てではないですが、
あくまで一資料として参考にしていただければ幸いです。
ⅢGは使いやすくていいですね!
まさに実用機!テッサーであれ、ゾナーであれ、
5cmのレンズであれば外付けファインダーいらずで楽に撮影できます。
それを邪道という方もいらっしゃるかもしれません。
そういうときはおとなしくⅢaに433/24をつけて
黙らせればいいじゃないでしょうかね?
まぁ433/24なんてちゃんと見えるものがほぼないので残念ですが、、、
アタシはこのブログを書きながら戦前ニッケルゾナーが欲しくなりました。
そして、DⅡもしくはDⅢで使用してみたいです。
黒×ニッケルってなんであんなかっこいいんですかね?
あ~ほし、、物欲の鎌足。
まぁそんな感じです。