オールドレンズで#春色を写そう

こんにちは、前回名城公園でメジロを撮っていた名古屋栄店の竹下です。

今回もまた中古カメラ屋らしからぬデジタルカメラによるコラムなのですが、前回までとは心機一転しオールドレンズの紹介をいたします!

ニコンレンズシリーズE、E75-150mm F3.5 です!

ニコンレンズシリーズEは、スリムボディなNikon EM向けに開発された交換レンズシリーズです。ニッコールレンズの性能とほとんど差異がなく、小型軽量で安い(数百円~数千円)ので比較的手に入りやすいのがおすすめポイントです。

部屋の床に一年以上放置していたこのレンズを、いつものD5500に付けて撮影しに行きました。シリーズEはAi-SレンズなのでAPS-C機に付けて撮影できるのです。昔のレンズをアダプターなしでそのまま使えるってすごくリーズナブルですよね、流石ニコン様々です。

35mm換算すると1.5倍になりますが、普通のズームレンズとして全然使えます。ちなみにこのレンズはズームリングがスカスカでちょっとでも上に向けるとスコーンッと落ちます。


実際に撮影しに行ったのは月初めなのですが、感染症予防対策としてすべて自宅から自転車で行ける範囲にある公園で撮りました。ほぼ満開!

40mm F8 1/500 ISO-200 +0.7EV

この日はとてつもなく風が強く、強風が弱まった隙を狙っても1/800秒でようやく枝が止まるレベルでした、そして寒かった・・・(;TωT)

150mm F5.6 1/800 ISO-100 +1.7EV

こちらは順光で撮ったもの、下の画像はAF-SNIKKOR 24-120mm f/4G ED VRで撮った比較写真になります。(今回はAPS-C機に装着したので35mm換算で36-150mm)120mm F5.6 1/800 ISO-200 +0.7EV

こうして見るとほとんど遜色なく使える感じがしますね。ただ、細かく見ていくと、やはり描写力はニッコールや現行レンズの方が格上なんですよね。贅沢を言うとですが。

150mm F5.6 1/800 ISO-100 +1.7EV

古いレンズはレンズ内のホコリやキズ、カビなどによるフレア(光彩)やハレーションが出やすいので、それをあえてテクスチャとして写していくのが面白いです。

拡大すると輪郭に赤くぼやっとフレアが。こんな風に加工せずにこういう効果が出るのはほんと可愛い。約100mm F5.6 1/800 ISO-100 +1.7EV

150mm F5.6 1/800 ISO-100 +0.3EV

正直こんだけしっかり写ってくれたら文句ないですね、逆光でも光源(太陽)をフレーム内に入れなければフレアは出ません。

150mm F5.6 1/800 ISO-100 +1.7EV

ニコンのボケは油絵みたいにコシがあっていいですよね。

150mm F3.5 1/1250 ISO-100 


◆桜の淡い色が写真に出ない方へ◆

スマホやJPEG形式保存の設定で撮ると、

「花弁の薄ピンク色が全部グレーになってしまう」「青空が黒っぽくなる」

そんな悩みを持つ方は、RAWで撮って現像しましょう!

正直ホワイトバランスを調節するのが一番手っ取り早いです。私の場合は、蛍光灯7(高色温度の水銀灯)のホワイトバランスの座標をブルーとマゼンタの方へ2、3段ほど動かします。カメラ本体で現像するときはこの設定が一番ピンクが綺麗に出ます。

たとえばこちらの写真、オートで撮ったのでまあ普通にいい感じになります。が、雰囲気をぐっと変えたい!ってときは、上記の設定にホワイトバランスを変えると白がピンクになって一気に春の雰囲気に変わります。最もこの品種は元々白色なんですけどね。

スマホでもLightLoomのアプリを使って実際の色味を出すやり方もありますが、そこは今回は割愛させていただきます・・・。

ホワイトバランスの微調整という、ほんのちょっとの手間だけで自分好みの色味に出来上がるのは面白いですよー


◆〆の一言◆

とにかく安くて手に入りやすいシリーズEはカメラ初心者、特に学生の方やニコンのライトユーザーに超おすすめです。激推しです。

オールドレンズに関して一番肝心なことですが、ピントはマニュアルなのでそれを踏まえた上で撮影しに行きましょう。慣れれば大したことないですし、むしろ夜撮ではAFのピントが合いにくいのでマニュアルのほうが手早く済みます。


最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!