デジタルカメラとフィルムカメラ、皆様はどちらがお好きでしょうか?
フィルムカメラは撮影枚数が限られていたり、すぐに写真を確認できない等、デジカメと比べると不便なことが多いのですが、それでもフィルムならではの優しい写りに魅了されてフィルム派の方も多いのではないでしょうか。
今回は、魅力あるフィルムならではの色味をFUJIFILMのデジカメで再現するために設定を探ってみたので作例を交えてご紹介します。
使用機材はカメラが【FUJIFILM X-T2】、レンズはフィルム写真風らしさを出すためオールドレンズ【インダスター69】の組み合わせで撮影しました。
撮影スタイルをフィルムカメラに近づけるため、カメラ内の設定だけでJEPG撮って出しの作例写真です。
1.フィルム写真の特徴
まずは、どのような要素がフィルムらしいと感じる部分なのか、フィルム写真を見ていきます。
以下、フィルム写真です。
フィルム写真は撮影方法や現像などで仕上がりが変わるので一概には言えませんがフィルムらしいと感じる要素を5つ挙げてみました。
- 粒状感があり、シャープネスが低い
- ハイライト部が粘り強い
- コントラストが強く、彩度が低い
- 全体にフェードがかかっている
- 撮影場所の色温度に色かぶりしている
2.フィルム風写真と、その設定
フィルム写真らしいと感じる1の特徴を踏まえて以下の設定にしました。
・ダイナミックレンジ400%
・フィルムシミュレーション:クラシッククローム
・グレインエフェクト:強
・ハイライトトーン:-2
・シャドウトーン:-2
・カラー:-2
・シャープネス:-4
・ノイズリダクション:-4
・ホワイトバランス
【青っぽい場合 R:-7 ・ B:+6】【緑っぽい場合 R:-7 ・ B:-4】
空を撮る場合は青色、林の中では緑色など撮影場所に合わせてホワイトバランスを調整することで、よりフィルム写真に近づけることができます。
以下、デジカメで撮影したフィルム写真風の作例です。
いかがでしょうか、なんとなくフィルム写真らしくないですか?
ホワイトバランスで色かぶりを弱めたり、好きな色味にすることができますので好みに合わせて調整してみて下さい。
たまにピントや露出をわざと外すことで、よりフィルムっぽい雰囲気を出すことができます。
3.最後に
最近では、編集ソフトを使えば簡単にフィルム風写真は造れますが、カメラ内だけの設定だけでフィルム写真風を探求することで、ハイライト・シャドウ・ホワイトバランスなど写真を撮るうえで必要な設定を身に着けることにもつながりますので、今回紹介した設定を参考に自分好みのフィルム写真風の設定を探してみて下さい。
普通に撮ることに、飽きてきた方は試してみてはいかがでしょうか!
【おまけ】クラシックネガ風、設定
X-Pro3など次世代機に搭載のフィルムシミュレーション、クラシックネガの色味をみて、めっちゃいい!フィルムっぽい!でも、X-T2しか持ってないし・・・って、なってたところクラシックネガ風に撮れる設定があるというのを知って試してみました。
クラシックネガ風設定
・ダイナミックレンジ400%
・フィルムシミュレーション:クラシッククローム
・グレインエフェクト:強
・ハイライトトーン:0
・シャドウトーン:+1 or +2
・カラー:-1
・シャープネス:-4
・ノイズリダクション:-4
・ホワイトバランス「R:-2・B:+4」
落ち着いた色味で、どんなシーンにも合いそうな設定です。クラシックネガ風いいですね。でも、本当のクラシックネガが使いたい・・・X-Pro3欲しくなります。
【追記】
その後、念願のクラシックネガを使ってカスタマイズしてみました。併せてご覧ください。
鹿児島天文館店 吉冨