コラム カメラのナニワ 神戸元町店

フィルムスキャナーで40年前の電車の写真を取り込んでみた

外出自粛モードが続く今日この頃。こんな機会でないとと買ったまま置きっぱなしの35ミリ簡易フィルムスキャナーの箱を開けてみました。

ケンコーのKFS-500という型番。検索してみると2012年に発売された517万画素のスキャナーで2016年にアウトレットで購入しておりました。説明書を見ると接続はUSBのみで電源はそこから供給、付属のCDをパソコンにダウンロードしてそこから操作、人力でホルダーを1コマずつ突っ込んで読込するという仕組み。問題は置きっぱにしていたこの機械の電源が入るのかということと今のパソコンで操作できるのかということでしたがWindows10でも無事稼働しました。

そこで初めて撮った電車の写真をスキャンしてみました。撮影は1979年の3月、カメラはコニカAcom-1にヘキサノン50ミリF1.7付、フィルムはサクラカラーのASA100です。およそ40年前のフィルムの保存状態は・・・

知ってはいましたがすごい変色。40年の歳月を感じます。が、その次の電車が並んでいる写真はさほど変色していません。どうやらこのスキャナー、自動補正の機構がついているようです。先の写真が緑被りしているのは左の白い部分を拾ってしまったためと思われます。「これって面白いかも」とこの後に撮ったフィルムをスキャンしてみました。

 

これも初めて自分の小遣いでフィルムを買って電車を撮るためだけに出かけた一連のカットより。機材、フィルムは変わらずです。撮影日は1979年の4月29日のゴールデンウイーク初日。場所は福知山線の宝塚の大阪よりにある歩道橋。12時半ぐらいの鳥取行きの「まつかぜ3号」を狙います。

当時の福知山線は尼崎から単線で電化もされておらず、「まつかぜ」は宝塚で大阪行きの急行と交換して山道へと向かっていきます。

各駅停車はディーゼルカーもありましたが機関車が引く客車列車がほとんどで不規則に一時間に1本程度。その合間に阪急宝塚に撮りに行きます。

阪急の宝塚も当時は地上駅。今ではどこにあったかも分からない踏切から宝塚線の急行と今津線の並びを。再び歩道橋に戻って上りの大阪行きの客車列車を撮って今日はおしまい。

このフィルムをスキャンした場所で定点撮影を試みました。40年後の歩道橋は広くなって自転車も通れるようになっており屋根もついていました。付け替えたのでしょうか。位置も変わっているようです。ほぼ同じ時間に「こうのとり」が到着していきます。

キヤノンEOS7D Mark2 EF24-70/4LIS

 

今回はネガカラーでしたがリバーサルや白黒にも切替で対応しております。白黒はこんな感じ。

1979年夏の撮影。フィルムはネオパンSSを使用、初めての自家現像ネガです。ピントやコントラストは撮影機材の性能もあるかもしれません。このスキャナー、白黒の方が色がない分面白いかもしれません。お手軽にタイムスリップができる簡易スキャナー、見つけたら要チェックです。

 

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