フジフイルム X-T4の手ブレ補正効果を試してみた!

ようやく外出自粛も緩和され、三密を避けながら撮影を楽しむ事ができるようになりました。

そこで今回は、前回のX-T4の使用レビューでテストする事が出来なかった「手ブレ補正効果」について書いてみたいと思います。


※X-T4のスペックや前モデルX-T3やX-H1との違いなどについては、こちらからX-T4使用レビューブログをご覧くださいませ。作例を交えて紹介しています。

フジフイルム X-T4 使用レビュー 

改めて、X-T4の大きな魅力はカメラボディに手ブレ補正機能が搭載された事にあります。その補正効果は最大で6.5段相当とかなり強力です。ちなみにX-H1は最大で5.5段です。

ボディに手ブレ補正機能が搭載された事で、ブレ補正機能が搭載されていないレンズを使用する際に、大きなアドバンテージとなります。

三脚を使用せず、低速シャッターで撮影できるということは、被写体をブラして撮影したりと写真表現が広がるだけでなく、低感度で撮影できることによる画質の向上も見込めるのです。

実際、その手ブレ補正効果の実力はいかほどのものなのか!

鳥取県大山の麓にある渓流でテストしてきました。使用レンズはXF16mm F1.4で、手ブレ補正効果は6.5段となります。 

※手ブレ補正効果は使用レンズにより異なります。


作例

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1秒 ISO800

まずはシャッタースピード1秒で撮影。もちろん手持ち撮影です。

1秒までシャッタースピードを落とすと、水の流れをキレイに表現することができます。この写真サイズで見ると、ブレてないように思いますが……。

ピントを合わせた画面手前から中央部分を拡大してみます。

結果、わずかですがブレてました。その他のシーンでも手持ちシャッタースピード1秒で撮影しましたが、すべて手ブレしていました。

もちろん、撮影者の技量にも寄ると思いますが、私の力では止めることができませんでした。

なぜ1秒という低速シャッターでテストするのか。

それは、すでに発売されている某社のカメラで撮影すると、失敗はあるものの手持ち2秒が可能で、1秒であればほぼ確実に手ブレせずに撮影できていました。

補正効果が6.5段とうたってますので、個人的にはシャッタースピード1秒で止まって欲しかったというのが正直な思いです。

もちろん、無理に低速シャッターにすることは必要ありませんが、三脚を持ち運べない時などに1秒程度のシャッタースピードで撮影できると嬉しいのですが……。

しかし、シャッターを押した感触は抜群に良く、手ブレしにくいように設計されたのではないかと思わせるくらい振動が少なく、とてもソフトな感じです。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/2秒 ISO1600

ほぼ同じ場所で、今度は1/2秒で撮影した写真です。

このシャッタースピードでもギリギリ、水の流れをキレイに表現できます。

この写真も手前から中央部分を拡大してみます。

結果は手ブレすることなく撮影することができました。

1/2秒だと一気に成功率が高くなり、ブレを気にせず撮影することに専念できます。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/2秒 ISO3200

この写真もシャッタースピード1/2秒で撮影しています。

拡大はしませんが、画面左の岩に生えた草の描写はとても繊細で、手ブレしていないことが良くわかると思います。

1/2秒ですので、水の流れもスローシャッターならではの表現となりました。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/15秒 ISO800

苔むした岩の上に、手を広げたように生えていた植物。

この植物にピントを合わせて、X-T4のバリンアングル液晶を活用してローアングルで撮影しています。シャッタースピードは1/15秒です。

渓流の中に入って撮影していますので、深くしゃがむ事が出来ず不安定な体勢での撮影です。

そんな状況でも、強力な手ブレ補正機能は撮影をアシストしてくれます。

これまでテストした1秒や1/2秒と比較すると1/15秒は余裕のあるスピードですが、体勢が悪いとまだまだブレやすい危険な領域です。

Xシリーズのほとんどの単焦点レンズには手ブレ補正が付いていません。

なので、この写真のように単焦点ならではのボケ味を活かしつつも、ブレが少ないというのは大きなメリットとなります。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/7秒 ISO1600

渓流沿いで見つけた大きな栃の木。

この写真もローアングルで撮影しています。シャッタースピードは1/7秒です。

渓流でもないので、スローシャッターにする必要もないのですが、太陽をクロスにするために絞りをF16まで絞り込んでいます。

そのため、このような日中でもISO感度は1600です。

できる限り感度を上げずキレイな画質をキープし、尚且つ手ブレしにくいシャッタースピードとなる感度がISO1600だった訳です。

X-T4はISO3200でも十分に満足できる画質を得る事ができますが、ここは手ブレ補正機能を信頼してスローシャッターで撮影しました。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/30秒 ISO160

大山より大きく場所が変わりまして、同じ鳥取県にある浦富海岸の夕景です。

シャッタースピードは1/30秒

このくらいのシャッタースピードでしたら、手ブレ補正機能がなくても何とか手持ちでも手ブレせずに撮影できるシャッタースピードです。

でもやっぱり手ブレ補正機能があれば安心。この程度のシャッタースピードなら何の心配もなく撮影できます。


まとめ

X-T3よりわずかに大きくなったボディに搭載された手ブレ補正機能。単焦点派の方にとっては待ちに待ったカメラではないでしょうか。

今回のテストでは手持ちでシャッタースピード1秒は無理でしたが、1/2秒ではしっかり止まることが確認できました

1/2秒で止まるという事は、1/4秒や1/8秒ではほぼブレないと言っても過言ではないでしょう。

今回は風景写真を被写体に選びましたが、スナップや夜景撮影でも手ブレ補正機能は活きてくるでしょう。

スローシャッターで表現の幅を広げて、楽しい写真ライフを送ってください。


この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで

改めて、X-T4の大きな魅力はカメラボディに手ブレ補正機能が搭載された事にあります。その補正効果は最大で6.5段相当とかなり強力です。ちなみにX-H1は最大で5.5段です。

ボディに手ブレ補正機能が搭載された事で、ブレ補正機能が搭載されていないレンズを使用する際に、大きなアドバンテージとなります。

三脚を使用せず、低速シャッターで撮影できるということは、被写体をブラして撮影したりと写真表現が広がるだけでなく、低感度で撮影できることによる画質の向上も見込めるのです。

実際、その手ブレ補正効果の実力はいかほどのものなのか!

鳥取県大山の麓にある渓流でテストしてきました。使用レンズはXF16mm F1.4で、手ブレ補正効果は6.5段となります。 

※手ブレ補正効果は使用レンズにより異なります。


作例

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1秒 ISO800

まずはシャッタースピード1秒で撮影。もちろん手持ち撮影です。

1秒までシャッタースピードを落とすと、水の流れをキレイに表現することができます。この写真サイズで見ると、ブレてないように思いますが……。

ピントを合わせた画面手前から中央部分を拡大してみます。

結果、わずかですがブレてました。その他のシーンでも手持ちシャッタースピード1秒で撮影しましたが、すべて手ブレしていました。

もちろん、撮影者の技量にも寄ると思いますが、私の力では止めることができませんでした。

なぜ1秒という低速シャッターでテストするのか。

それは、すでに発売されている某社のカメラで撮影すると、失敗はあるものの手持ち2秒が可能で、1秒であればほぼ確実に手ブレせずに撮影できていました。

補正効果が6.5段とうたってますので、個人的にはシャッタースピード1秒で止まって欲しかったというのが正直な思いです。

もちろん、無理に低速シャッターにすることは必要ありませんが、三脚を持ち運べない時などに1秒程度のシャッタースピードで撮影できると嬉しいのですが……。

しかし、シャッターを押した感触は抜群に良く、手ブレしにくいように設計されたのではないかと思わせるくらい振動が少なく、とてもソフトな感じです。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/2秒 ISO1600

ほぼ同じ場所で、今度は1/2秒で撮影した写真です。

このシャッタースピードでもギリギリ、水の流れをキレイに表現できます。

この写真も手前から中央部分を拡大してみます。

結果は手ブレすることなく撮影することができました。

1/2秒だと一気に成功率が高くなり、ブレを気にせず撮影することに専念できます。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/2秒 ISO3200

この写真もシャッタースピード1/2秒で撮影しています。

拡大はしませんが、画面左の岩に生えた草の描写はとても繊細で、手ブレしていないことが良くわかると思います。

1/2秒ですので、水の流れもスローシャッターならではの表現となりました。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/15秒 ISO800

苔むした岩の上に、手を広げたように生えていた植物。

この植物にピントを合わせて、X-T4のバリンアングル液晶を活用してローアングルで撮影しています。シャッタースピードは1/15秒です。

渓流の中に入って撮影していますので、深くしゃがむ事が出来ず不安定な体勢での撮影です。

そんな状況でも、強力な手ブレ補正機能は撮影をアシストしてくれます。

これまでテストした1秒や1/2秒と比較すると1/15秒は余裕のあるスピードですが、体勢が悪いとまだまだブレやすい危険な領域です。

Xシリーズのほとんどの単焦点レンズには手ブレ補正が付いていません。

なので、この写真のように単焦点ならではのボケ味を活かしつつも、ブレが少ないというのは大きなメリットとなります。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/7秒 ISO1600

渓流沿いで見つけた大きな栃の木。

この写真もローアングルで撮影しています。シャッタースピードは1/7秒です。

渓流でもないので、スローシャッターにする必要もないのですが、太陽をクロスにするために絞りをF16まで絞り込んでいます。

そのため、このような日中でもISO感度は1600です。

できる限り感度を上げずキレイな画質をキープし、尚且つ手ブレしにくいシャッタースピードとなる感度がISO1600だった訳です。

X-T4はISO3200でも十分に満足できる画質を得る事ができますが、ここは手ブレ補正機能を信頼してスローシャッターで撮影しました。

XF16mm F1.4 R WR シャッタースピード1/30秒 ISO160

大山より大きく場所が変わりまして、同じ鳥取県にある浦富海岸の夕景です。

シャッタースピードは1/30秒

このくらいのシャッタースピードでしたら、手ブレ補正機能がなくても何とか手持ちでも手ブレせずに撮影できるシャッタースピードです。

でもやっぱり手ブレ補正機能があれば安心。この程度のシャッタースピードなら何の心配もなく撮影できます。


まとめ

X-T3よりわずかに大きくなったボディに搭載された手ブレ補正機能。単焦点派の方にとっては待ちに待ったカメラではないでしょうか。

今回のテストでは手持ちでシャッタースピード1秒は無理でしたが、1/2秒ではしっかり止まることが確認できました

1/2秒で止まるという事は、1/4秒や1/8秒ではほぼブレないと言っても過言ではないでしょう。

今回は風景写真を被写体に選びましたが、スナップや夜景撮影でも手ブレ補正機能は活きてくるでしょう。

スローシャッターで表現の幅を広げて、楽しい写真ライフを送ってください。


この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで