オールドレンズ タカチホカメラ 府内店

オールドレンズで遊ぼう! Flektogon 20mm/F4 編【作例あり】

 今回はFlektogon 20mm/F4で遊んでみました!

基本スペック

マウント:M42、Exakta

レンズ構成:6群10枚

発売年:1963年

最短撮影距離:0.15m

重さ:320g

 オールドレンズでよく挙げられる焦点距離は50mmといった標準域が多いです。しかしこのレンズは20mmと超広角。約60年前に発売されたレンズは今でも通用する描写なのか?という点に着目してレビューしていきます。

 まずは外観から。

 ピントリングや絞りリングのゼブラ柄がとってもかわいいデザインです。

 ツァイスレンズですが「Carl Zeiss」という表記がどこにもありません。

 

 第二次世界大戦でドイツが東西に分裂した際にカール・ツァイスも東西に分裂しました。そこでどちらがカール・ツァイスという名前を名乗るかという争いが起きたそうです。裁判中はCarl Zeissという表記が使えなかった為「aus Jena」と示されています。

 DDRは東ドイツ(Deutsche Demokratische Republik)の略称を指しています。

 

 次はカメラに装着したときのサイズ感をみてみましょう。

マウントアダプターは焦点工房のものを使用しています。

 写真では伝わりにくいですが、M42レンズにしてはサイズは大きめなのでオールドレンズにありがちなアンバランスな感じは無くしっくりきます。

 ※マウントアダプターはピン押しタイプを選ぶ必要があります。レンズを使用する際にピンが押されていないと絞りが開放のままになり調節が出来ません。

 

 外観はこれくらいにして早速作例を見て頂きましょう。(F値は憶測で書いてます)

(ISO100 ss1/250 F8 編集ソフトで明るさを調整)

 F8まで絞るとシャープかつ色乗りもいい感じです。歪曲収差は気にならない程度に抑えられていると思います。

(ISO100 ss1/400 F4 )

 開放で近寄ってみました。葉っぱの質感が良く表現されています。最短撮影距離が15cmとめちゃくちゃ短いのでものすごく寄れます。ただ開放で撮る場合ピント合わせが超難しい!ファインダーを拡大してやっと撮れた一枚です。

(ISO100 ss1/1000 F4 )

 写真周辺をみると結構流れているのがわかります。近寄って撮ると流れることが多い気がします。約60年前のレンズなので特性を理解して上手く使ってあげる必要がありますね。

(ISO100 ss1/250 F5.6 )

 先ほどの写真と併せて逆光耐性を見ていきましょう。一目で分かるようにゴースト・フレアが出まくりです。leica Summarit M50/1.5やPentax ST 55/1.8のように円環のゴーストだったら俗に言う''エモ''な雰囲気が出るのでしょうけど...神々しい感じはしますがあまり綺麗とは言えませんね。

(ISO3200 ss1/125 F4 )

 自宅に置いてあるガラス細工をパシャリ。質感や光の捉え方にさすがツァイス!と言いたくなる描写です。

(ISO800 ss1/200 F8 )

 大分駅周辺でもスナップをしてきました。広角レンズ特有のゆがみで建物が異常に手前に歪んでいるような不思議な一枚に。

(ISO800 ss1/500 F11 )

 日が落ちる夕暮れ時、長ーく伸びる影。影が迫りくるような迫力はパースが利きやすい超広角ならではのものです。

(ISO320 ss1/640 F8 )

 被写界深度が深いので絞れば俊敏性が試されるスナップ写真にも使うことが出来ます。ただ画角が広いので構図決めに困ります。

(ISO400 ss1/200 F5.6 )

 この焦点距離なら手前の道路から爽やかな青空まで欲張って一枚に収めることが出来ます。窓ガラスに反射した青空も綺麗ですね。

(ISO200 ss1/30 F8 )

 真実の口占いマシーン。偽りの心を持った人が手を入れると手が抜けなくなってしまう...という伝説がありますが、それも納得の強面。商店街の隅っこにひっそりと置かれていました。なんか怖い... 口に引き込まれていく様なイメージで撮ってみました。これはぐるぐるボケでもなんでもなく、シャッタースピードを遅く設定し、レンズの中心を軸としてハンドルのように回転させながらパシャリとするだけ。すると写真の中央から離れるほどブレていき、迫力が増します。中心に丸いものを配置するのがポイントです!

 

いくつかの作例を見て頂きましたがいかがでしたでしょうか?

最後に気になったポイントをまとめます。

【ポイント】

・最短撮影距離15cmでめちゃくちゃ寄れる

・寄って撮影する際に周辺が流れることが多い

・開放では甘めの描写だが、絞るとコントラストも良くなり、質感が良く描写される

・超広角ならではのパースを利かした構図がつくれる

 

気になった方は是非試してみてはいかがでしょうか?

 

商品名:フレクトゴン 20/4(M42)

中古ランク:B

商品状態:クモリ ホコリ

税込:38000円(2020/08/20現在)

お問合せPLU番号:2111012254102

お問合せはタカチホカメラ府内店 又は
ナニワグループオンラインまでどうぞ。

売り切れの際はご了承ください!

皆様のご来店をお待ちしております。

 

この記事のハッシュタグ

関連の記事

オールドレンズ
2024/12/04

デジタルしか使ったことがないオールドレンズ超初心者がNikkor S-Auto 50mm F1.4を使ってみた

  • #オールドレンズ
オールドレンズ
2024/09/20

Leica ズミルックス M 35mm F1.4について

オールドレンズ
2024/08/23

パンケーキはお好きですか? フォクトレンダー ULTRON 40mm F2 SL

  • #猫
  • #フォクトレンダー
もっと見る