こんにちは。銀座教会店の中村でございます。
今月で入社1年を迎えましたが、まだまだ自分の不勉強を実感することばかりな今日この頃でございます(休業期間2か月を挟みましたが)。
少しは見覚えのあるカメラ・レンズが増えてきましたが、いまだによく分かっていないことも多い若輩者です。皆さま今後ともご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
エルマーの後継として1933年に発売された、開放F値2の明るいレンズです。名前の由来はラテン語で「最高のもの」を意味する「Summa」という言葉。他のレンズの名前の由来が気になる方はこちらもどうぞ。
愛機のFUJIFILM X T-20に装着してみました。かっこよすぎる……。
ちなみに沈胴レンズをミラーレスなどで使用する場合、レンズを縮めてしまうとセンサーが損傷する可能性があります。危険ですので絶対に縮めないでください。
それでは近所で作例を撮ってきましたのでご紹介いたします! 使用したボディはFUJIFILM X T-20、フィルムシミュレーションはPROVIAです。
ズマールといえばライカLマウントのレンズの中でもクセ玉として知られています。
個体のコンディションによってかなり写りが変わってくるとの事ですが、低いコントラスト・淡い色乗り・エッジ(被写体の輪郭)の柔らかい写りで水彩画のようなテイストになることが多いようです。
開放付近では盛大なぐるぐるボケが出ます。後ボケの花がすごいことになっている……。
硝材が柔らかいため、中古市場に出回っているものはキズ・クモリが発生しているものがほとんど。
この個体も例外ではなく、クリーニングしても除去しきれなかったクモリが残っており、日陰などで撮影すると全体的に白っぽい写りになりがちです。
ですがクモリも悪いことばかりではなく、日差しの強い日中などですとふんわりクリーミーな雰囲気になります。個人的にはこの写りはかなり好みです。
SS 1/130 F5.6 ISO 200 WB 晴れ
上が絞り開放のF2、下が若干絞ったF5.6です。
合焦部のキリっとした立体感のある描写はさすがライカレンズといったところ。ボケの暴れ具合が気になる方は適宜絞ってお使いください。
シリアルナンバーから推定するに、1937年に製造されたもののようです。
いちおうコーティングは入っているようですが、対逆光性能は当然低いです。
ゴーストの出方はクリアーで透明感があります。夏の鋭い日差しを表現するのにいい感じですね。
ちなみに絞るとボケがきれいな六角形に。
夏っぽい涼しげな写真が撮りたくてホワイトバランスを青めにしてみました。
ふんわりした描写で花びらの柔らかさがうまく出てくれました。
ミラーレスのライブビュー撮影なら拡大表示での精密なピント合わせができますので、甘めの写りのレンズでも活かしやすいです。
夕暮れ時の薄暗い路地、クモリによる少し白っぽい描写が怪しく非日常的な雰囲気を醸し出すのに一役買ってくれています。
フレアとぐるぐるボケでいかにもオールドレンズといった趣の写真になりました。
手堅くきれいに写るレンズではなく、多少の使いこなしを要求される場面はありますが、手ごろなライカのオールドレンズをお探しの方はぜひご検討ください。
商品情報はこちら。
商品名:ズマール L5cm/2
商品コード:2111012263746
販売価格:50,000円
付属品:FRキャップ フィルター
商品状態:クモリ 各部点検済み
ランク:B
クモリこそあるものの、各部の点検・清掃は行っておりますので良好なコンディションです。在庫状況につきましてはレモン社銀座教会店までお問合せください。
中古品は一点ものとなっておりますのでお早めに!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
また次のブログでお会いしましょう~。