カメラ初心者向け カメラのナニワ 京都店

【楽しく撮ろうよ!カメラと散歩002】絞りをコントロールしてボケを調整する!

こんにちは、カメラのナニワ京都店スタッフの宮田です。

T値?被写界深度??口径食に回析現象??? (@_@)
難しい話は置いといて、楽しく撮ろうよ!カメラと散歩 第二回目です。

今回は、「絞りをコントロールしてボケを調整する!」

今回からは、初心者向けに3回に分けて(打ち切りにならなければw)、撮影の基本「露出」についてお話をしたいと思います。
1.絞りについて 2.シャッタースピードについて 3.感度について の3回の予定です。


*このコラムは、あくまで初心者向けとなります。とんでもなく難しい用語や些細な事は省いて、楽しく写真を撮りながらスキルアップできれば良いのではないかと思います。難しい事は一通り基本をこなして、それからネットで調べるなり、動画を探してみるなりで覚えればいいかなと思っています。(*´▽`*)

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【楽しく撮ろうよ!カメラと散歩 全シリーズ】


・・・・ 用語解説 ・・・・

◆露出ってなに?

絞り、シャッタースピード、感度の3点セットの事。
今のカメラでは、ほとんどがオートになっていてシャッターボタンを押すだけで写真が撮れますが、自分なりの写真が撮りたい場合は、この3つを調整して、意図する画像を仕上げる事が出来ます。
このほかに色温度も仕上がりに関係してきますが、初心者でデジタルカメラの方は設定をオートに、フィルムカメラの方はまだ気にせずにいつも使っているフィルムを使えば良いでしょう。

◆絞りってなに?

レンズに内蔵されている、レンズを通して入ってくる光を調整する機構(部品)の事。
レンズの名前で「50mm/F1.8」などで販売されている後ろの数字で、F1.2やF1.4 などの数値が小さいものほど「明るいレンズ」と言い、値段も高くボケ味も綺麗。ちなみにF値は大文字の「F」を使い、英語では絞りのことをアパーチャー(Aperture)と言うよ。
(*´▽`*)

 

◆絞りを開ける、絞るってなに?

レンズには絞り値を調整するリングがあります。
(最近のレンズはカメラの本体側で調整するものもあります。)
このリングを回して、カメラに入ってくる光量を調整します。

下の写真を見てください。絞りをF1.8、2.8 、5.6、16に調整した時の写真です。

F値が小さいほどレンズの穴(絞り)が大きくなり、これを絞りを開けると言います。
F値が大きくなるほどレンズの穴(絞り)が小さくなり、これを絞りを絞ると言います。

◆絞り優先オート(絞り優先AE)撮影ってなに

絞り優先オートモードとは、絞り値を撮影者自身が決めて、シャッタースピードはカメラにお任せするモードです。
各社、絞り優先モードの設定が違いますので以下に代表的な設定を載せておきます。

・撮影モードダイヤルを「A(ApertureのA)」もしくは「AV」にして、絞り値は自分で決めて調整する。
・シャッタースピードダイヤルを「A(オートのA)」にして、絞り値は自分で決めて調整する。
・フィルムカメラでAモードがない場合は、自分の決めた絞り値に合わす。その後シャッターダイヤルを調整して、内臓露出計が適正露光になるようにする

わからない場合は、Googleで、「ご自身のカメラの名前 絞り優先」などで調べてください。
*例えば「ニコンF3 絞り優先」など。もしくはカメラの説明書を見てみましょう。

 

・・・・ 説明と作例 ・・・・

はい、「絞りをコントロールしてボケを調整する!」の始まりです♪

みなさん、「人物の周りをぼかした柔らかい雰囲気の写真が撮りたい!!」、または「手前から奥までピントのきっちりあった写真が撮りたい!!」と思ったことはありませんか?
当店でも、「ポヤポヤとした写真が撮りたい」とよく質問されます。

今回は、どうすればポヤポヤとした写真が撮れるのか?どうすれば人物を浮き立たせるような写真が撮れるのか?
また、目の前から遠くの建物まで全体にピントを合わせるにはどうしたらよいのか?を簡単に説明したいと思います。

まず、露出をコントロールできるカメラが必要となります。
絞り、シャッタースピード、ISO感度などを自分で変更・調整できるカメラです。
一部のオート専用カメラ、コンパクトカメラ以外なら、だいたいコントロールすることが可能です。
その中で、「絞り」というレンズについている機構を調整することで、写真のボケ具合を簡単に調整することが出来ます。

では、作例とともに説明をしていきます。

 

★ 絞りを開けると、ピントの合う範囲が狭くなる。
以下の写真をご覧ください、絞りを開けた(F値が小さい)ものほどボケて、絞りを絞った(F値が大きい)ものはピントの合う範囲が広くなってます。

200㎜で撮影

 

80㎜で撮影

見比べて頂いてどうでしょうか?
F5.6(絞りを開けて)で撮ったものはボケていて、
F22(絞りを絞った)で撮影した写真はボケが少ないです。

このほかにもボケに関しては、いろいろと理由がありますが、難しい事は置いといて簡単に「絞りを開けるとボケる、絞るとボケない」を前提に作例をご覧下さい。


★ 絞りを開けた(F値を小さい数字にする)写真=ボケる

人形と猫の二枚の写真。
絞りを開けて撮影したので、周りから浮き上がったような柔らかい写真になる。

F4.5(レンズ18-270㎜ F4.5-5.6)

F5.6(レンズ18-270㎜ F4.5-5.6)

 

もみじ、バックを完全にぼかしてみた。
望遠レンズの場合、被写体とバックとの距離が大きいほどボケやすい。
F5.6(レンズ18-270㎜ F4.5-5.6)

 

ヒマラヤの青いケシ、マクロレンズで撮影
花の輪郭が出るように、少しだけ絞って撮影。
F4(レンズ90㎜マクロ F2.8)

 

公園の水飲み、こぼれた水の反射がきれいだった。
絞りは開放で撮影。
F2(レンズ50㎜ F2)

 

散歩の昼食、料理写真を二点。
料理も、絞りを開けて撮ると落ち着いた雰囲気になる。
両方とも F4.5(レンズ18-270㎜ F4.5-5.6)

 

★ 絞りを絞った(F値を大きい数字にする)写真=ピントの合う範囲が広い

仏塔、手前から奥まで旗にピントが来るように絞り込んだ。
F9(レンズ10-24㎜ F4)

 

町中の布売り、こちらも手前から奥までピントが合うようにした。
F8(レンズ10-24㎜ F4)

 

ローカルバスの中、一瞬を切り取ったときにピントが合ってないと困るので、
広角レンズを使い絞り込むことで、ピントの合う範囲を広くする。
F8(レンズ10-24㎜ F4)

 

また風景写真で、山となると手前から遠景までかっちり写すのが主流。
必然的に絞り込むことになる。

ふたつとも F8(レンズ18-270㎜ F4.5-5.6)

 

スナップ写真は絞りすぎると、シャッタースピードが遅くなりぶれやすくなる。
基本スナップは広角レンズとF8の組み合わせが多くなる。

ふたつとも F8(レンズ18-270㎜ F4.5-5.6)


・・・ 撮影してみよう! ・・・・

さあ、カメラを持ってお散歩に出かけましょう♪

今回は絞りをコントロールして撮影するために、撮影モードを絞り優先オートにしての撮影をお勧めします。
ISO感度はオートにできる方はオートに。できない方やフィルムカメラの方はISO400の設定をお勧めします。
出来れば50㎜前後の標準レンズで撮影した方が、ボケがわかりやすいです。

まず、散歩の前半は絞りをいっぱいに開けて(絞り開放)撮影をしてみましょう。
出来るだけ被写体に近づいてバックとの空間が広く離れるようにすると、ボケを感じやすくなります。
ボケのきれいな位置を、意識しながら撮影すると良いでしょう。
気持ちは、ボケボケフワフワユルユルで♪

ちょっと、休憩して後半は、絞り込んでの撮影にチャレンジ。絞り値はF11ぐらいが良いでしょう。
シャッタースピードが遅くなるため、暗い所では三脚などを使うか、しっかりとカメラをホールドして撮影に挑みましょう。
近景(2m前後)と遠景(10m前後)が混じった被写体を探して撮影すると効果が良くわかります。
気分は、キレキレのストリートカメラマンで♪

最後にお気に入りの被写体を探して、絞り開放とF8(もしくはF11)の2カットを撮影し今日の「カメラと散歩」の習作としましょう♪


・・・・ 最後に ・・・・

いかがでしたでしょうか?
今回のまとめは、「絞りを開けるとボケる!絞るとくっきり写る!」

カメラの絞りを変えるだけで、同じ被写体でも仕上がりイメージがゴロっと変わりますね。
初めは、「ボケる」 or「くっきり写る」で簡単に覚えておいて、慣れてきたらボケの量を調整して自分が撮りたいイメージに近づくよう練習して下さい。
次回は、「シャッタースピードとブレの表現!」の予定です。


「いや~、カメラって良いですね。 (^_-)-☆ 」ではまた!

 

★☆★【楽しく撮ろうよ!カメラと散歩】シリーズ ★☆★ 

001 デジタルカメラでオールドレンズを使ってみた!

002 絞りをコントロールしてボケを調整する!

003 シャッタースピードとブレの表現!

004 ISO感度と露出のまとめ!

005 レンズのミリについて(焦点距離・画角) 

006 デジカメでイルミネーションを撮りに行こう!

★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆


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カメラのナニワ京都店は、四条通沿いにございます。
京都へ遊びに来た際は、一度のぞいてみてください、よろしくお願いします。

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