サードパーティーレンズ レモン社 横浜店

【商品レビュー】異次元の日常を見てみよう『SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO|Art』

こんにちは。レモン社横浜店 溝渕です。

今回は、お家撮影の需要が伸びる昨今に狙った様に発売されました「SIGMA 105㎜ F2.8 DG DN MACRO|Art」をご紹介させていただきます。

ミラーレス専用Artシリーズ初となるマクロレンズということでライカL、ソニーEと2つのマウントで発売されています。

シグマさん曰く描写力に拘ったとのことで、今回は同様に圧倒的な描写力売りの一つである「SONY α7R Ⅳ」に合わせて撮影してみました。

テレコンとか使える「シグマ fp」での画像は残念ながら……。

Eマウントのマクロレンズと言えば、純正の「FE90 F2.8 Macro G OSS」と並び、カミソリマクロの愛称の「SIGMA 70㎜ F2.8 DG MACRO|Art」を思い浮かべる方も多いと思います。

今回はこちらの70㎜も同様に「α7R Ⅳ」で撮影しましたので僅かですが掲載させていただきます。合わせてご覧ください。

外観と仕様


 

ボディ部分にはAF/MFの切り替え・フォーカスリミッターの他、絞りリングロック機能やカメラによっては任意の機能を割り当てられるAFLボタンなど一通りの機構が備わっています。

『CLICK』と書かれているのは「絞りリングクリックスイッチ」これは、絞りリングを回した際に出るカチカチ音を消す為の機構です。

動画撮影時に便利な機能なのですが、例えばF2.8と3.2の間のようなボディからは設定できないF値にすることもできます。

レンズ構成枚数 12群17枚(SLDガラス1枚を含む)
絞り羽枚数 9枚(円形絞り)
最小絞り F22
最短撮影距離 29.5㎝
最大撮影倍率 1:1
手振れ補正 なし
重量 ソニーE:710g ライカL:715g
最大径×長さ ソニーE:φ74mm×135.6mm
ライカL:φ74mm×133.6mm

 

AF性能

レンズ性能の大半を解像力を高める為に使っている影響から、フルレンジでのAFは無限遠から最短までの移動に平均1秒程かかります。

暗所での撮影ではAFが迷う事もありますが、十分な光量が確保されている場面で、純正マクロと同等の速度で合焦します。

マクロレンズで撮影するものではありませんが、高速で縦横無尽に動き回る被写体を捉えることは、相当困難を極めます。

飛行中の昆虫を撮影するのであれば、飛行ルートを把握できるだけの観察眼、もしくはMFで瞬時にピントを合わせられる腕が必要になるでしょう。

しかし、元々の用途でのポートレート、マクロ領域での使用では不便を感じる遅さではありません。

フォーカスリミッターを使用し範囲設定を行えば、
更に快適な撮影が可能です。

作動音はマクロレンズとしては少なめな方ですが、迷っている場面ではモーター音がはっきり聞こえます。動画撮影になると若干静かになるので一般的な用途であればノイズは気にならない程度かと。

光学性能

ボディ:α7R Ⅳ F2.8 SS1/2500 ISO100

周辺減光は開放だと顕著に出ますが、絞りこめば解消されF4以降はほぼ気にならない程度。(3枚ともカメラ側の補正はオフの状態です)

画像の湾曲もRAWデータで若干の樽型収差が出ますが、現像ソフトで簡単に修正できる程度、JPEGではカメラ側の自動補正をONにしていれば全く気になりません。

ハードの補正で出来ることは完全に任せてしまい、その分光学性能を上げたという事でしょう。

ボディ α7R Ⅳ F2.8 SS1/5000 ISO100

ボディ α7R Ⅳ F22 SS1/160 ISO400

フレア・ゴーストは極限まで抑えられていますが、絞り込んだ時の光芒は若干の疑問を感じる美しさです。

 

ボケ感

α7R Ⅳ F2.8 SS1/50 ISO3200

α7R Ⅳ F2.8 SS1/60 ISO500

α7R Ⅳ F2.8 SS1/100 ISO4000

口径食は開放状態でもかなり抑えられ、玉ボケ、後ろ、前ボケ共に特にいう事はありません。
マクロレンズとしてだけではなく、寄れる中望遠レンズとしても充分に楽しめそうですね。

 

近接撮影

α7R Ⅳ F10 SS1/60 ISO1600

α7R Ⅳ F10 SS1/3 ISO500
(模型になります)

α7R Ⅳ F3.5 SS1/200 ISO320

α7R Ⅳ F3.2 SS1/100 ISO3200

フォーカスリングを回した際のピント移動量は回転速度に比例して変化するため、ゆっくりと回せばカメラのピーキング機能と合わせてかなり細かく追い込めます。

ジャスピン時の描写力は感動もの。

逆に、開放付近の深度は浅いため高画素機を使用する際は細心の注意がないと
後で後悔する羽目に……。

 

ポートレート

α7R Ⅳ F4 SS1/100 ISO800

α7R Ⅳ F3.2 S1/100 ISO1000

AF速度も動きの少ないモデル撮影では全く気になりません。

α7 RⅣの瞳AFは終始被写体を追い、瞳を見失った際でも顔認識を外すことはありませんでした。撮影後の確認においてもピン外し率は5%程。

むしろ、高画素機に高解像度レンズの組み合わせはピン外し、手振れと撮影者のミスをまざまざと見せつけられます。

こだわり抜いた解像力、ボケ味のおかげでFEマウントにおいてはポートレート撮影の主力を担う1本になれるでしょう。

普段スタジオでの撮影以外に人物撮影を行うことはないのですが、これだけポートレート向けのレンズで皆無はどうかと思い……。

You tube動画でお馴染みの横浜店スタッフにモデルとしてご協力頂きました。

お礼に最新作を宣伝しておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=WxwhP3EeO9E

まとめ

どのレンズにおいても高い描写力は重要視されますが、マクロレンズの場合、素晴らしい描写力は撮影する楽しさにより繋がるものと思います。

何気ない日常、それすらも特別な瞬間に魅せ、新たな発見を気付かせてくれます。

今回の作例は、私の自宅また勤務先の横浜店から徒歩圏内で全ての撮影を行っています。

皆様の身近でもこのレンズを向けてみれば、思わぬ発見、驚きがあるかもしれません。
普段の商品レビューでは、店舗の在庫をお借りして紹介させていただくのですが、今回使用したレンズとボディは私物だったりします。シグマさんと某カメラマンさんの配信…あのクモはずるいですよね。

 

では、最後に作例をご覧ください。

重ね重ね言いますが高画素機で撮影の際はご注意下さい。撮影時のほんの僅かな気の緩みを決して見逃してはくれません。

作例

α7R Ⅳ F5.6 SS1/160 ISO1250

α7R Ⅳ F8 SS1/125 ISO5000

α7R Ⅳ F9 SS1/200 ISO2500

α7R Ⅳ F2.8 SS1/100 ISO500

α7R Ⅳ F3.2 SS1/80 ISO5000

 

以下の作例は「α7R Ⅳ」に「70㎜ F2.8 DG MACRO|Art」を合わせて撮影した物になります。

F9 SS1/80 ISO2000

F4 SS1/100 ISO3200

F6.3 SS1/160 ISO2500

F20 SS1/1250 ISO250

 

『SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO|Art』

ご用命は、レモン社・カメラのナニワ各店
または、ナニワグループオンラインまでどうぞ

(シグマ) SIGMA Art105mm F2.8 DG DN MACRO(ソニーE用/フルサイズ対応)

https://cameranonaniwa.jp/shop/g/g0085126260651/

(シグマ) SIGMA Art105mm F2.8 DG DN MACRO(ライカSL/TL用)

https://cameranonaniwa.jp/shop/g/g0085126260699/

 

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