【商品レビュー】写真をもっと好きになれる富士フイルム

こんにちは、レモン社横浜店の溝渕です。

唐突ですがこの度、横浜店は富士フイルム様主催の「Xコンシエルジュ検定」に合格し、見事!認定店として選ばれました。

という事で、今回のブログは富士フイルムの機材レビュー。
X-T3と2本のレンズを使って撮影してきました。

撮影してきました・・・が!
私、恥ずかしながらこれまで富士フイルムの機材での撮影経験は「写ルンです」しかなく!(試験にあたりHPとカタログを読み漁りましたが)
今回が富士フイルムデビュー!(なのに合格した)となっております故、
何卒ご容赦を。

私のブログ撮影は通常、機材レビュー・撮影地紹介ともに、私用のカメラとは
設定等を “若干” 変えて撮影をしています。

ですが、今回は初という事もあり、
富士フイルムの事をよく知らないという事もあり、
設定を忘・・・という事もあり、
私用カメラに近い設定にてほぼ全ての写真を撮影しております。


では、使用した機材の紹介をさせていただきます。

X-T3

画素数 約2610万画素
センサー APS-C(X-Trans CMOS 4センサー)
ファインダー 0.5型有機EL 約369万ドット
フィルムシュミレーション 16種類
撮影可能枚数 最大約390枚
重量 約539g

XF35mmF1.4R

レンズ構成 6群8枚(非球面レンズ含む)
焦点距離 35mm(フルサイズ換算:53mm相当)
絞り F1.4~F16
最短撮影距離 28㎝(マクロモード)
最大撮影倍率 0.17倍
重量 約187g

XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS

レンズ構成 10群14枚(非球面レンズ・EDレンズ含む)
焦点距離 18~55mm(フルサイズ換算:27~84mm相当)
絞り F2.8~F22(焦点距離により最小F4~に変動)
最短撮影距離 30㎝(広角側・マクロモード)
最大撮影倍率 0.15倍(望遠端)
重量 約310g

他社ユーザー撮影の初めて富士フイルム、ご覧いただきましょう。
(今回も感染症予防のため、横浜店及び自宅近辺での撮影となっております。)


まずは店舗近くから。
富士フイルム様の横浜事業所もある
「横浜ベイクォーター」周辺で、夜間の撮影をしてきました。

F6.4 SS1 ISO800 28mm Velvia

SS1秒&寄りかかりとかがない手持ち夜景。
ボディの手振れ補正は非搭載の機種ですが、
レンズに搭載された約3.5段分の補正は等倍では分からない程度にまでブレを抑えてくれています。

F4.5 SS1/30 ISO4000 48mm Velvia

F4.5 SS1/30 ISO4000 48mm ETERNA

照明の反射で妖しく光る水面。フィルムシュミレーション以外は同じ設定の2枚ですが、彩度を強調し鮮やかな写真に仕上げるVelviaではまるで水面自体が輝いているように、逆に彩度の低いETERNAでは明るい水面から暗部へのグラデーションの美しさが際立ちます。


F8 SS1/60 ISO500 25mm   PRONeg.Hi シャープネス+2

F8 SS1/60 ISO320 24mm ACROS

少し硬い表現のPRONeg.Hiにシャープネスを合わせれば、金属パーツや明暗が強調されよりかっこよく見えます。
フィルムの粒子感を再現するACROSなら、最新鋭のエンジンもクラシックカーのような雰囲気に。
GTカーのようなカラーリングなら、鮮やかな塗装と磨き抜かれた光沢感が一層際立つVelviaで。

F5.6 SS1/125 ISO1000 21mm PROVIA シャープネス+2

F7.1 SS1/160 ISO640 23mm Velvia シャープネス+2


場所は変わり、自宅近辺から。

某先生のロボットがデザインされた信号機で有名な公園ですが、例年とは異なる閑散とした雰囲気。そんな中、例年通り咲く多くの花が少ない来訪者に癒しを与えてくれます。

F7.1 SS1/60 ISO800 35mm Velvia

F3.2 SS1/125 ISO640 35mm ASTIA

F1.8 SS1/1000 ISO800 35mm PRONeg.Hi

Velviaで撮れば目を引く美しさが手軽に出せますが、
PRONeg.HiやASTIAで撮ればいつもとは違う優雅な魅力にも気づけます。

比較明合成

F7.1 SS1/60 ISO250 35mm セピア


割と珍しいペット搬入OKの芝生公園。
ワンちゃんが飼い主様と楽しそうに散歩されていましたが、
セピアで撮ると、かすれたシールと相まって何とも寂しい気持ちに・・・

F8 SS1/100 ISO160 35mm ACROS

(車が途切れる瞬間を30分ほど待ち)閑散とした車道に、巡らされた電線、立ち並ぶ団地。
ただの白黒写真ではないACROSの粒子感と合わさることで、殊更終末感が漂います。

F6.4 SS1/100 ISO400 50mm ACROS

F6.4 SS1/100 ISO400 50mm モノクロ(Rフィルター)

これまた某バスケ漫画やインスタで有名な踏切。
江ノ電と快晴の空、輝く海面のコラボチャンスを狙う方が常にいる場所ですが、
海岸線を走る国道134号線は県内屈指の渋滞地帯。
今回の2枚は平日の帰宅ラッシュ前ということもあり数時間で撮れましたが、ベストな写真を合成無しで撮るのであれば、数日は通う覚悟と運が必要です。
(1日撮り続けるなら予備バッテリーは必須です!)


F8 SS1/500 ISO320 55mm モノクロ(Rフィルター)

F7.1 SS1/250 ISO320 39mm セピア

同じく国道134号線沿い、行合橋での写真。
モノクロで見てもいろいろ想像できる写真ですが、夕焼けの美しいグラデーションを表現するには、やはりカラーの方が。

F8 SS1/125 ISO800 55mm Velvia


太陽が沈んだ直後の空の遷り変わりは、撮影地の神奈川だけではなく、富士山の位置する静岡・山梨の3県全ての天候と雲量が揃わないと見ることの出来ない景色です。
未編集状態で見たとおりに撮影するのは難しい色味ですが、ベストな光が出る時間はごく僅か。

豊富なフィルムシュミレーションから好みの色を探せば、構図や各種設定に気を配る余裕も出てきます。


まとめ

さて、富士フイルムユーザーの皆さまは、他社ユーザーに比べメーカーへの愛が深い方が多い気がします。
それは、色表現であったり、変わらないボディ設計であったりと
その作品を撮るためには、富士フイルムのカメラでなければならない理由が
他社に比べ、多いのが理由なのでしょうか?

富士フイルム初心者の私は撮っていて楽しめましたが、
大手販売店の売り上げから見ると、初めて持つカメラとして選ばれることは他社と比較し少ないようです。
軍艦部に位置する各種ダイヤルが初心者には難しそうに見えるのか、はたまたメーカとしての販売戦略の差なのか。

分かり易い数字とスペックで新規ユーザーを取り込むメーカーとは逆に、
使わなければ分からない・理解できない部分も重要視する富士フイルム。
記憶のためだけではなく、思いを表現する方法としてカメラを選んだユーザーにこそ、
使ってほしいメーカーだと思えました。

(次は中判も試してみたいです。)


「X-T3」を含む富士フイルム製品のご用命は「Xコンシェルジュ」も在籍するレモン社各店・ナニワグループオンラインまでどうぞ。