ADOX CMS20 II PRO 【作例付き使用レビュー】

最近、変わり種フィルムを取り扱い始めたので、休日はそういったフィルムの撮影に明け暮れているあたくしでございます。

気になるフィルムはとりあえず使ってみるスタンスで、「ええなぁ~」って思ったフィルムは追いフィルム(追加で使用する)し、ブログで紹介してみる。

そんな感じでやってるといろんな発見がありおもしろいです。

「おのれ、そんなん言うてるくせに前のブログめっちゃベタなやつやってたやんけボケ!」っていう意見があると思います。

おっしゃるとおりやん♪

あれはあれで自らの疑問を解決するためにやりました。

誰も突っ込まなかったけど、みんな疑問に思ってたこと。

そんな認識。

よろしければみてくださいね↓

Kodak GOLD 200 VS ColorPlus 200 撮り比べしてみた!【作例多数】

今回は変わり種フィルムの中からADOX CMS 20II PROをご紹介します。

知っている人からすると「変わり種」と呼ばれていることに憤りを感じてしまうかもしれません。

申し訳ない。あたくし田舎もんなんで騒ぎたいんですよ。

皆様も思い浮かべてください、小学生の時に転校生が来た時の感覚。

伝われ!


【デジタル換算5億画素】

5億とは実感の湧かない画素数ですね、、、フィルム1mmあたりの線の数が最大800本あるそうです。

これだけでは実感が湧かないですが、カラーネガで平均100本ぐらいらしいです。

これらの数値はフィルム単体における数値であり、撮影後の写真にはそこまでの解像度があるわけではありません。

しかしながら、5億画素は天文学的な値ですね。

天下のPHASE ONE様のデジタルバックが1億5千万画素なのに5億という値はとんでもないですね。

5億画素は将来近いうちにピクセルシフトマルチショットなどの機能により達成することが出来そうな気がします。

そんなフィルムを100%活かしたうえでデータ化することって可能なんかな?

撮影後の写真に5億画素なかったとしてもかなりの解像度があるはずなので5億画素のカメラで等倍マクロ撮影ができれば100%活かせそうな気がする(そんな単純じゃなさそうやけど)

そもそもこのフィルムをデータ化する時点で100%活かされることはないんやろうな。

それぐらい中身の詰まったすんごいフィルムです。


【クリアベース】

このフィルムはパーフォレーションが透明です。

そしてすごくよく写っているのがおわかりいただけるでしょうか?

上の2枚はフィルムをライトボックスで透かし5.5倍のルーペで覗いた状況をアイフォンで撮影しました。下の写真は上の写真からズームした状態です。

こちらも同じようにアイフォンで撮影。

ネガを捨てないでほしい理由がここにあります。

まさに原石。見てるだけでウットリさせられます。

データ化せずともこの状態ですから、ホントすごいフィルムです。


【作例】

※株式会社アートラボ様で現像しております
※X-Pro2にMakro-Planar T* 2/50 ZFでデータ化しました

今回はデジタルカメラとマクロレンズでデータ化し、
ネガを反転しています。
その前提でご覧ください。

【Makro-Planar T* 2/100 ZF】

紫陽花の葉を撮影。葉の力強さがビシビシと伝わります。

先ほど上で出てきた写真です。七六という私物のサングラスを撮影。職人が一つずつ手作りで作っているフレームで鼻当てがないことが特徴。よく見るとレンズ面に付着している小さなホコリも写っています。


【Makro-Planar T* 2/50 ZF】

F/4.0手持ちで撮影。本当は三脚置いてもう少し絞って撮影したかったです。グレーのトーンが素晴らしいです。

デジタルっぽい写真。まぁデータ化がデジタルカメラなんでそう見えることが当たり前かもしれません。超広角レンズでF/11.0まで絞り込んで撮ってみたい状景です。


【F.Zuiko Auto-S  38mm F1.8 】

※ハーフ判での撮影です
※クモリのあるレンズです

F/8.0まで絞って撮影した写真。逆光でコントラストの低い写真ですが、フィルムの力もあり、わりとしっかり写っています。

このフィルムで撮らなくてもいい写真。超微粒子フィルムだから遠景描写などの情報量が詰まった写真を撮らないといけない強迫観念さえ生まれる。

間違えて絞り開放で撮影してしまった上の写真としっかりF/8.0まで絞って撮影した下の写真。下の写真はよく写っています。


【まとめ】

  • ISO20なので手振れに気を付けて撮影する
  • できれば高性能なレンズを使用してフィルムの良さを味わう
  • 遠景描写は絞って三脚を使用することをおすすめします
  • データ化は高画質をおすすめします
  • 推奨されている現像液で現像する

ISO20は晴れていれば普通に使用することができますが、少しでも影になれば撮影が難しくなる場合があります。

できるだけ絞りを開け気味(1.4~4.0)にし、手振れしないシャッタースピードで撮影しましょう。その際開放からしっかりと写るレンズを選ぶと良いです。

作例に載せていない写真のなかでも結構手振れしていた写真があったので油断していました、、、

作例を見ていただけたらわかるんですが、マクロレンズで花を撮影するとかなり細かいところまで写っており感動すら覚えました。

今回ご紹介したADOX CMS 20IIにご興味ある方はカメラのナニワ梅田2号店で取り扱っていますのでご来店の上お買い求めください。