Panasonic カメラのナニワ 京都店

オールドレンズに【LUMIX S5】がオススメな3つの理由

カメラのナニワの阿部です。

私は普段APS-Cセンサーのミラーレスカメラにオールドレンズをつけたりして撮影を楽しんでいるのですが、どうしても画角が削られてしまうのが難点です。

せっかくだからレンズ本来の画角で使いたいですよね。

今回「フルサイズでオールドレンズを使ってみたい」という欲望を達成するため、フルサイズミラーレスカメラPanasonic LUMIX S5(DC-S5)にオールドレンズをつけてみたところ、オールドレンズの母艦として非常に魅力的だと感じたので、そのポイントを紹介させていただきます。

LUMIX S5は、フルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S1」シリーズの小型・軽量モデルですが、進化した部分もある上に価格が抑えられ、非常にコストパフォーマンスに優れた機種です。

ライカ、パナソニック、シグマによる「Lマウントアライアンス」の中でもバランスの良い一台だと思います。


LUMIX S5とオールドレンズの相性が良い理由①デザイン

実際にオールドレンズをつけて外観チェックです。

Canon 50mm F1.8 II(L39マウント)

L39マウントレンズの中でも安い部類の人気オールドレンズ。

「LM変換リング」でMマウント化したのち、SHOTENのLM-LSL M ヘリコイド付きマウントアダプターを使ってLUMIX S5に装着しました。

L39やMマウントのレンズはあまり寄れないのが弱点ですが、ヘリコイド付きマウントアダプターを使用することで結構寄れるようになります。便利。

話はそれますが、ライカスクリューマウント(L39)も通称で「Lマウント」と呼ばれておりましたので、馴染みのない方からすると非常にややこしいです。

正式な名称ではないですが、区別するためにこっちのLは「L(バヨネット)マウント」だとか、「ライカSL.Lマウント」だとか言われることがあります。マウントアダプター探しの際はご確認ください。

 

Jupiter-8 50mm F2(L39マウント)

同じくコスパ抜群の人気レンズ。ボディが小型なので、コンパクトなレンズもマッチします。

 

Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC(Mマウント)

すみません、コシナから販売されている現行品なので決してオールドレンズとは言えないのですが、古典的レンズ構成を再現したレンズということで、私の大好きなコイツもつけてみました。

うん、かっこいい。レンズの文字とボディのがマッチして最高。

 

三種類レンズを装着してみましたがいかがでしょうか。

少々角ばったメカニカルなデザインで、軍幹部のダイヤルが多いLUMIX S5はオールドレンズとの見た目相性が非常に良い気がします。

APS-C機と比べても大差ないコンパクトさ軽量さも◎

シルバー鏡筒のレンズもいいですが、ブラックのレンズがより似合いますね。

ライカMマウントのレンズをもっとつけてみたい。

 


LUMIX S5とオールドレンズの相性が良い理由②フォトスタイル

フォトスタイルとは撮影前に、好みの色味や画質(コントラスト・彩度など)の調整ができる機能です。

LUMIX S5にはファームウェアVer.2.0から、新フォトスタイルの「L.クラシックネオ」「L.モノクロームS」が追加されました。

この二つのフォトスタイルがまたオールドレンズ向きだと思いました。

 

【L.クラシックネオ】

L.クラシックネオは「カラーフィルム風の、ノスタルジックで優しい色合い」とのことですが、これがかなり気に入りました。

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.クラシックネオ

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.クラシックネオ

LUMIX S5 + CANON 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.クラシックネオ

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.クラシックネオ

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.クラシックネオ

一見コンセプトが似てそうなFUJIFILMのフィルムシミュレーション「クラシックネガ」とは全く別の方向性。

懐かしさを感じる柔らかい描写で、青空が最高に映えますね。

撮って出しでここまで出せるのが素晴らしいです。

このフォトスタイルのためだけに本機を購入するということも十分考えられる個性。

また、L.クラシックネオは色ノイズの効果を足して粒状感を加えることができるらしいです。追い込めばもっとフィルムっぽいのもできそう。

フォトスタイル「スタンダード」と比べてみると違いがはっきり。↓

左がL.クラシックネオ。右がスタンダード。Canon 50mm F1.8 II。

L.クラシックネオの方はオールドレンズを使ってる!感がある描写で、撮ってて楽しいです。

逆に「スタンダード」で撮ると60年前のレンズでもしっかりシャープに写ってくれるのはすごいですね。

また、L.クラシックネオで意外と気に入ったのがでの撮影でした。

LUMIX S5 + Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC  フォトスタイル:L.クラシックネオ

LUMIX S5 + Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC  フォトスタイル:L.クラシックネオ

LUMIX S5 + Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC  フォトスタイル:L.クラシックネオ

シャドウからハイライトまで豊かなトーンで表現され、特に暗いところも人間の目並みに写るというか、とにかく扱いやすいです

LUMIX S5 + Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC  フォトスタイル:L.クラシックネオ

夜の電灯を利用して撮ったのに、まるで朝の窓から入る光のような柔らかさではありませんか。

ただ、場面によっては初期設定のL.クラシックネオだとふわっとしすぎることもあります。

そのあたりは自分で変えて好みの設定を探す、それもまた楽しむべきポイントでしょう。

 

【L.モノクロームS】

L.モノクロームSはより軟調なモノクロだそうです。これまでもあったL.モノクロームDと比較してみます。

左がL.モノクロームS。右がL.モノクロームD。Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC

コントラスト高めでディティールがしっかりしているL.モノクロームDと比べると、L.モノクロームSは滑らかなトーンが特徴で、こちらもL.クラシックネオと同様に淡く柔らかい仕上がり。

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.モノクロームS

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.モノクロームS

LUMIX S5 + Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC  フォトスタイル:L.モノクロームS

LUMIX S5 + Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC  フォトスタイル:L.モノクロームS

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.モノクロームS

LUMIX S5 + Canon 50mm F1.8 II  フォトスタイル:L.モノクロームS

女性ポートレートなどに非常に向いていますが、こちらもハイライトからシャドウまで階調豊かに表現してくれるので、明暗差がある場面のスナップや風景にも良いですね。

よりくっきりしたモノクロを撮りたいときは「L.モノクロームD」の方を、といった使い分けができます。

今回はL.クラシックネオとL.モノクロームSが中心の作例でしたが、もちろんLUMIXは他のフォトスタイルの色味も素晴らしいです。

LUMIX S5 + Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC 

こちらのフォトスタイルは色鮮やかな写りが魅力な「風景」


LUMIX S5とオールドレンズの相性が良い理由③充実の動画性能

レンズ独特の雰囲気を活かせるので、オールドレンズでの動画撮影も最近特に人気です。

今回は以前にキャンプに行ったときの動画作例を。

フォトスタイルは「V-log」もしくは「L.クラシックネオ」で後で色を調整しました。

※動画内の彼が使用しているのはFUJIFILM X-T3です

良いですね。たまりませんね。

レンズはNOKTON classic 40mm F1.4 MCなのでオールドレンズかと言われるとあれですがノクトンクラシック独特の収差が綺麗に(?)現れました。

また、40mmを40mmとして使えるのは動画だと特に有難い。


LUMIX S5は動画性能が高いとよく言われます。具体的にどこがいいのかといわれると、

強力なボディ内手ブレ補正

LUMIX S5は※5軸5.0段分のボディ内手ブレ補正があります。※オールドレンズでは並進ブレは補正しません。

今回焚火のシーンは三脚を使いましたが、それ以外では手持ちで撮影しました。

ジンバルほどとはいかないものの、大きな違和感なく撮影できていると思います。

手ブレ補正機構がないオールドレンズにとってこれは大きい。

高感度ノイズ耐性

静止画の時も感じましたが、夜間、高感度での撮影でもノイズが非常に少なくて驚きました。

これは「デュアルネイティブISOテクノロジー」による恩恵です。

美しく見やすいフリーアングルモニター

LUMIX S5はモニターが非常に綺麗です。

大型3.0型 高精細約184万ドットで、高輝度・広色域化されているとのことで、屋外・明るい場所でも確認しやすかったです。

基本モニターを見る動画撮影において、これはピント確認のしやすさや撮影モチベーションに直結します。

外部モニターに繋げて撮影することもできますが、いつも持ち歩いているわけではありませんからね。

動画記録の豊富な情報量

内部収録で、4K/60pの4:2:0 10bit、4K/30pなら4:2:2 10bitの記録が可能です。

外部収録ではATOMOS社製 Ninja Vへ最大5.9K 12bit動画RAWデータが出力できます。

※Blackmagic Video Assist 12G HDRへの動画RAWデータ出力は2021年7月13日(火)のファームウェアアップデートで対応されます!

豊富な情報量があり、撮影後の編集耐性が抜群です。

こだわりを突き詰めたり、シネマティックな映像制作にもおすすめです。


他にも録画中はフレームが赤くなって録り逃しを防いでくれたりとか、長時間撮影ができるとか、細やかな配慮もたくさんされていて、プロから気軽に楽しみたい方にまで幅広く対応しています。

LUMIX S5は動画を撮ってて本当に楽しい機種です。

 

感想

今回はオールドレンズをLUMIX S5につけて撮影というテーマをお送りいたしました。

普段APS-C機を使っている私ですが、フルサイズではレンズ本来の画角で撮影できたり、古いレンズならではの周辺減光なども存分に楽しめるのが良かったです。

その中でもLUMIX S5は外観がマッチしていて、相性の良いフォトスタイルがあり、動画性能も充実していてオールドレンズの母艦として非常に魅力的だと思いました。

LUMIX純正レンズのレビューも機会があればまた。

LUMIX S5の過去のレビューは↓(YouTube)

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