こんにちは、鹿児島天文館店の吉冨です。
みなさま、早速ですが「ハーフサイズカメラ」ってご存じですか?
その名の通り、1コマの半分(ハーフサイズ)を使って2枚写真が撮れるカメラなんです。
っと言うことは36枚撮りのフィルムを入れたら倍の72枚と、たくさん撮れるのでフィルム初心者の方にもおすすめできるカメラなのです。
今回はハーフサイズカメラの中でも、カメラ初心者の方にも扱いやすい一眼タイプの〈オリンパスPEN-FT〉の使い方と作例をご紹介します。
1. PEN-FTってどんなカメラ?
- 35mmフィルム(36mm×24mm)の半分の面積(17mm×24mm)を使用して撮影するハーフサイズカメラです。24枚撮りフィルムで48枚、36枚撮りフィルムで72枚の撮影ができます。
- 一眼レフタイプでファインダー内でピント合わせができて、レンズ交換ができます。レンズは広角から望遠、大口径など18種類もラインナップされています。
- カメラ初心者の方でもわかりやすい“TTLナンバー方式の露出計”が付いているので簡単にキレイな写真が撮影ができます。
オリンパスさんの「OLYMPUS PEN-FT」製品ページです。
2. TTLナンバー方式とは
カメラ初心者の方でも、簡単にちょうど良い明るさで撮影ができる画期的な露出システムが搭載されています。
撮影の流れを①~③でご紹介します。
①被写体の明るさで、大まかなシャッタースピードを設定します。〈室内や暗い被写体で1/30秒か1/60秒〉〈屋外や明るい被写体で1/125秒か1/250秒〉を目安にシャッタースピードダイヤルを合わせます。
②ファインダーを覗き左側にある0~7の数字で針が何番のところを指しているか確認します。
③針が指し示す番号とレンズの番号を合わせます。
以上の手順でちょうど良い明るさの写真を撮ることが出来ます。
TTLナンバーの裏側には通常の絞り値があり、絞り環を上に引っ張りながら180°回転させると絞り値を表側にすることが出来るので、カメラの撮影に慣れている方は、いつも通り絞り値を確認しながら撮影することが出来ます。
ちなみに、レンズには〈TTLナンバー無し〉と〈TTLナンバー有り〉の2種類あるのですが「PEN-FT」で使う前提で購入を検討される方は、露出合わせが簡単にできる〈TTLナンバー有り〉がおすすめです。
3. 作例
作例で使用したレンズは標準の〈F. Zuiko Auto-S 38mm F1.8〉です。
スキャンの時に2コマを一緒に切り取れば、組み写真にして楽しむこともできます。
2コマ並んでる方がストーリー性を感じる作品になりハーフサイズならではの楽しみ方ができます。
ハーフサイズなので、少し粗くはなりますがデータ化してスマホで見たり、L判サイズくらいのプリントでしたら35mmフィルムを使用する普通のカメラと遜色のない画質です。
ハーフサイズなので普通に撮ると縦長の写真になります。
普段、横長の写真を撮ることが多いのですが、ハーフサイズカメラで撮ると自然と縦位置になるので、いつもと違った雰囲気の写真が撮れます。
もちろん、カメラを縦に構えると横長の写真も撮れます。
以下、横長の写真です。
〈F. Zuiko Auto-S 38mm F1.8〉開放付近では、ふんわりした雰囲気で優しい写りですがF5.6以上まで絞るとカリッとしたシャープな写りになります。
写りも良く、使いやすいため最初の一本に、おすすめなレンズです。
以下、3枚が絞りF5.6以上で撮影した写真です。
撮影枚数が多いのでフィルム一本撮り終わるのに、けっこう時間がかかります。
「いつフィルム入れたっけなー」ってことが度々あります。
たくさん撮れるのはいいのですが、なかなか撮り終わらないので慎重に撮影する方は24枚撮りフィルムを入れるのがおすすめです。
4. 最後に
〈PEN-FT〉の素晴らしい点
- 操作が簡単で使いやすい
- 小型で持ち運びしやすい
- 組み写真が楽しめる
- ランニングコストを抑えてお得にフィルム写真が撮れる
- ハーフカメラには珍しい一眼タイプで本格的な撮影ができる
とにかく沢山写真を撮りたい!背景をぼかしたり本格的な撮影もしたい!という方におすすめのカメラです。
”PEN-Fシリーズ“は3種類モデル〈PEN-F・PEN-FT・PEN-FV〉がランナップされています。どのモデルも一眼タイプのハーフサイズカメラですが、露出計が内蔵されているのは今回ご紹介した〈PEN-FT〉のみになります(他2モデルには外付けの露出計があります)
フィルム写真を始めてみたい方、簡単操作でたくさん撮れる〈PEN-FT〉でデビューしてみはいかがでしょうか。
この記事に関するお問い合わせは・・・鹿児島天文館店 吉冨まで