センサー剥離したライカM9-Pを使ってみた

ワカです!

先月公開したブログの反響が
頗るよろしいので上機嫌です : )
よろしければご覧ください↓

センサー剝離したライカMモノクローム(CCD) を使ってみた

今回もセンサー剥離機を使ったブログです。

せっかくなんで記念写真をば。↓

左が今回紹介する弟子のM9-Pで右が前回紹介した兄貴(兄機)のMモノクロームです。 どちらにもレリーズケーブルが付いている意味は言わんでもわかるよね : )

レリーズ開始っ!!!↓

夢のコラボレーションです。バルブで強制的にシャッターを開いた状態にしてやりましたわ。 遠目でもわかる兄機の剥離具合がもうあっぱれですわ!!

いやはや、こんな状態でCCDの2機種が揃うのは不名誉なことで、
扱いづらいこと極まりないね。


前回のブログで
前提条件を記載していなかったので
↓に引用しておきます。

ライカ M9、M9-P、M モノクローム、M-Eの各モデルで、特に、絞り込んで(f5.6-f22)撮影した際に、撮影画像上に点あるいは線状の物が写り込む場合があるとの事例が報告されました。

当CCDセンサーは、画像性能を最大限に確保するため、ごく薄い特殊なコーティングが施されたIRカットフィルターを採用しておりますが、何らかの外的要因によりこのコーティング層が変質し剥離する場合があり、上述の事象の原因となることが判りました。

引用元:Leica Camera AG

厳密にはセンサー剥離ではない
センサー前面にあるフィルターが
悪さしている状態です。
ただ、この現象でよく言いまわされているのは
「センサー剥離」なので
共通認識として
「センサー剥離」を用いました。
ホンマにセンサーが剥離してたら
画像が欠けてるやろうし
写らない部分が出てくるんかな~と
想像しています。

そして、CCDセンサーが搭載されている
国産の一眼レフなどに
この現象はないと思います。
あくまでライカの4機種で
起こっている現象です。
同じCCDセンサーだからといって
起こることではないです。

2017年に
うちの店で在庫していたMモノクロームを
無償交換期間中に修理に出したことを
よく覚えています。


【センサー剥離】

前回に比べて、かなりマシな状態です。
通常使用でも
そんなに気にならないレベルです。↓

こう見ると白い点があるだけのように見えます。

少し寄ってみると白い点が立体的になっていることがわかります。

さらに寄ると白い点は様々な形状をしていることがわかります。

約100%拡大した写真。なんというか、足の裏に出来る水ぶくれみたいです。

元画像の左下の方を約200%拡大しました。まるで日焼けしたあとに皮がむけるような感じですね。

という感じで表面がめくれかけています。


【検証】

今回の検証にあたって使用したレンズは
アポズミクロン M50/2 ASPHです。

前回に比べ剥離の影響が少ないので、
剥離の影響が出やすい空の写真で検証しました。

F/2.0 薄いシミのように周囲を囲んでいます。こういうわざと目立ちやすい条件下は絞り開放でも厳しいかもしれません。

F/2.8 まだ大丈夫。ちょっとだけPhotoshopすればなんとかなる。

F/4.0 ここから露出が変わりオーバー気味からややアンダーに。写り込みが徐々に濃くなってきました。

F/5.6 写り込みの影響がさらに目立ってきました。

F/8.0 このあたりまで絞ると写り込みの中身も見えてきました。

F/11.0 50mmでピント位置が無限遠なこともあり、F/11.0ではまだマシな写り込みな気がします。広角レンズはもっとすごいってことです。

F/16.0 そこらへんの池で取ってきた水を顕微鏡で見たときにいる微生物が写り込んでいるように見えてきました。小学生もしくは中学生の時の理科の授業もしくは生物の授業でやった記憶がある。輪郭も中身もしっかりと見えます。

個人的には使えてF/2.8ぐらいかな。
それ以上は厳しいな。
複雑な背景であれば気にせず使えるけどね~


【作例】

C Biogon T* 4.5/21 ZM

F/4.5 特有のマゼンタ被りが出現し、趣を感じました。肝心の写り込みですが、センサーダストのような感じでそこまで酷い印象を受けません。

F/11.0 さきほどの写り込みがより詳細に写り込みました。黒い点でふわっとしていた写り込みの輪郭がハッキリし、点の中身が詳細になりました。

F/4.5 写り込みが少しでも気になると良い印象を受けませんね。暗い部分ではごまかせても明るい部分ではごまかせません。

F/11.0 どうせなら潔く絞って後から写り込みを消すぐらいの気持ちでいたいですね。

F/4.5 写真中央上部あたりの写り込みが気にならないです。明るい空が背景ですが、他の写真と比べると目立たない気がします。

F/11.0 なんというか、飛蚊症の視界のような感じ、顕微鏡で観れる微生物たちが写真に写り込んでいる。そんな表現が適していそう。


ズミクロン M 50mm F2 第4世代

F/2.0 シンプルに綺麗。

F/8.0 よく見れば写り込みはあるものの、複雑な背景であれば基本OKだと思います。

アポズミクロン M50/2 ASPH

F/4.0 自撮りしてみました。この状況で一番やばいのはISO2500で撮影していたことに気づかず、自撮りしているアタクシです。

F/4.0 アポズミクロンの描写性能の良さとCCDセンサーの色の良さが存分に発揮されています。

F/4.0 M9シリーズあるあるの一つ。1段露出を変えてしまうとホワイトバランスが崩れがち。まさにそういう状況。

F/2.0 無駄にアポズミクロンの画質に圧倒されます。F/2.0でこれかい。すげぇな。もちろん写り込みは気になりません。


いかがでしたでしょうか?

これでモノクロとカラーの剥離ブログを
ネットに残すことが出来たので自己満ですわ。
調べても出てこない、
もしくは調べたら出てくるけど、
情報量が少なかったりすることって結構ありますやん?
そういうのを一つでも無くそうとすることを
使命に感じておりまする。
だから割と
コアな人にしか需要のない記事が多いんですわ。
そういうきっしょいブログを書く方が
テンション上がるからええんです。
たまにその反動で
初心者向けのブログも書きたくなります。

ってな感じでどこかの誰かの参考になれたらうれしいです。

以上、カメラのナニワ梅田2号店の若林でした。