今はなき超微粒子モノクロフィルム「ネオパンF」の件

★ネオパンFってフィルムあったのご存知?

 今更ですが「ネオパンF」ってフィルムご存知ですか? 最近では超微粒子黒白フィルムとして「ACROS100II」が定番となり デジタルに少し飽きた若い子たちも結構使ってくれていますが御同輩の オールドフォトグラファーには「ネオパンF」って懐かしい響きでは ないでしょうかね?


★ネオパンFのISO感度って?
 おっさんの私が中高生の頃は普段使いに「ネオパンSS(ASA100)」「ネオパンSSS(ASA200)」超微粒子フィルムとして「ネオパンS(ASA50)」「ネオパンF(ASA32)」を使っていた記憶があります。【ASAは今で言うISO】
そうだポートレイト撮影には「プラスX(ASA125)」夜間は「トライX(ASA400)」を2倍や4倍増感して使ってたことも思い出してしまった…

 さてさて「ネオパンF」についてですが微粒子と言っても今の「ACROSII」と比べればさほど微粒子でもなかったように思いますが当時の技術ではきっと凄かったんだろうと思います。

★ネオパンFの現像上がり
 ネオパンFの現像液は主にフジフィルムのミクロファインを使用していましたが仕上がりにおいては微粒子ながらなんか軟調傾向に上がったような。そこでコントラストを付けるためにコダックD-76を使っていたように思います(記憶違いならごめんなさい)
 撮影としては現在のデジタル一眼と違い中間シャッターがなかった時代(因みに中学生の時はミノルタSRT-101で高校生の時はキャノンEFを使っていました)でしたので露出やコントラスト、粒状などはフィルターワークと現像液や現像処理時間で調整していたっけ...
それでもだめなら当時は「HRII(ミニコピーフィルム)」を使用しました。


このフィルムは疑似赤外効果(PLフィルター+Rフィルター)があり白と黒しか出てこないようなそんなフィルムです。(赤や緑は白くなります。)

また、写真にコントラストをつけるという点においては印画紙で1号や2号など硬調印画紙を使うという手段もありました。その後多階調印画紙で出てきてフィルターでコントラスト調整していましたが今ではデジタル処理でどうにでも出来るのにアナログ時代の当時ってあれやこれやと道具や材料が必要ではあったのですがそれはそれでイメージを頭の中で作ってそれを具現化する楽しさが面白かったんですよね!

紫川から常盤橋とリバーウォークの画像をB/Wデータ処理したものです

★回想

「ネオパンF」というフィルムは低感度超微粒子フィルムなわけです。

つまり絞りを開け気味にして露光時間をさらに落とすことが出来るわけですから時間経過を表現したりまたボケ味を生かすなど風景写真に絶大なる力をくれるわけですね。

今となっては生産されないフィルムなのがとても残念です。持ってるよーって方のフィルムは当然期限切れフィルムとなるのですがそれでも使ってみたらきっと楽しいフィルムだろうなーって思う今日この頃なのであります…