【作例多数】ノクトニッコール58/1.2でイルミネーションポートレート撮影。

こんにちは!

レモン社銀座店の茂木です。


さて、季節は冬に変わりました。

銀座店の周辺は、まだ少し銀杏木が黄色く色づいている中、気温だけが寒くなっていく一方ですね(>_<)

寒暖差アレルギーの私は、毎日悩まされています(´;ω;`)

そして、今年2021年もあと、指で数えられる日数となっております。


さて、季節は冬ということで…。

今回は友人にモデルとしてお手伝いしていただき、イルミネーションポートレート撮影をしてまいりました(≧▽≦)


とはいえ、イルミネーションポートレートに使用するレンズを迷っていたところ……銀座店の中古在庫に最適な商品がございました。

それは……。

【Nikon Ai-S ノクト 58/1.2】

ノクトニッコール!
中古価格で500,000!!!

金額が金額なので撮影時けっこう怖かったのですが……無事に撮影させていただきました(≧▽≦)

※価格は2021年12月現在

今回は、こちらのノクトニッコールについての説明も含め、作例を公開していきますのでお付き合いください。

■目次
【ノクトニッコールはなぜ高い?】
【収差補正への飽くなき探求】
【ノクトニッコールとAi-S 50/1.2比較】
【作例】
【まとめと商品情報】

【ノクトニッコールはなぜ高い?】

まずは、なぜこちらのノクトニッコールががここまで高額なのか、ご説明してまいります。

まず、高額な理由は、ずばり「非球面レンズ(Aspherical Lens)」を使用しているからです。

「非球面レンズ」とは何か。
ニコン公式では「片面または両面に球面でない曲面を持つ」レンズと説明されています。

https://www.nikon-image.com/products/nikkor/about/technology.html#as


ときおり「ASPH」という文字列が入っているレンズを見かけることがあるかと思いますが、こちらは「Aspherical」の略称、つまり非球面レンズを使用しているレンズであることを示しています。

※ニコンでは「AS」表記


現在ではいろいろなレンズに使われていますが、このノクトニッコールが発売された1977年には、非常に製造難易度の高いシロモノでした。

【収差補正への飽くなき探求】

「ノクト」とは「Nocturne(夜想曲)」から取った接頭語。

こちらのノクトニッコールは、「夜でも絞り開放で撮影する」ことが可能になるよう作られた、F1.2の明るい大口径レンズです。

一般的に、レンズは大口径になるほど、収差(像の歪み)を補正するのが難しくなります。

特に夜間での撮影ともなると、取り込める光の量も少なく、暗い夜空が入ってコントラストが高い写真になりがちですので、収差が非常に目立ちます

ノクトニッコールで非球面レンズが使用されているのは、この収差の問題を解決するためでした。

1960年代、ニコンは世界に先駆けて非球面レンズの設計理論・加工技術を確立していました。

しかし、それでも当時は、熟練した研磨技能者によってしか非球面レンズは製造できませんでした。

製造自体に時間や手間暇がかかる上に、製品の品質検査にも専用の検査装置が必要であり、トータルですさまじいコストのかかる製品だったわけです。

そのため、当時は類似スペックのレンズの3倍で販売されていたとのこと……。
そこまで徹底して写りの良さを追求した、ニコンの職人魂を感じます。

【ノクトニッコールとAi-S 50/1.2比較】

試しに比較して撮ってみました(≧▽≦)

まず、Ai-S 50/1.2 で撮影した写真です。

そして、2枚目はノクトニッコールで撮影した写真。

写りがどのように変わるのか、イルミネーションで例に撮影してみたのですが……。

私には、あまり分からなかったです!

ですが、熟練のスタッフは「Ai-S 50/1.2は放射線状の収差が出ている。ノクトは非球面レンズの効果で収差が改善されている」と教えてくださりました。

私も、日々勉強の身です(>_<)

なお、今回の説明は、ニコン公式の「ニッコール千夜一夜」を参考にさせていただきました! さらに詳しくお知りになりたい方は、こちらもご覧ください。
https://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0016/index.html


【作例】

さあ、さて前置きは長くなりましたが、イルミネーションポートレートの作例と参ります。

銀座店のすぐ近く、日比谷駅から東京駅までの丸の内仲通り、東京駅周辺で行われているイルミネーションで撮影させていただきました(≧▽≦)

基本、撮影日は90%晴れ女の私ですが、実はこの日……。
直前まで雨、しかも極寒の日に撮影したので、短時間勝負での撮影となりました。

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/200 ISO4000 F1.2)

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/200 ISO4000 F2.8)

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/200 ISO4000 F2.8)


日比谷の丸の内仲通りのイルミネーションは、カフェのように座ってイルミネーションを楽しむちょっとした場所があり、友人に座ってもらいながらの写真です。

収差についてはよく分かりませんが、柔らかいボケ感が被写体を際立たせてくれています。

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/250 ISO2000 F2)

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/250 ISO2000 F2.8)


こちらは、出店のちょっとした2階の場所の広場からの写真です。
標高差のあるだけで、少し違った雰囲気になります。

イルミネーションと人物がうまく撮影できない…と言うときは、少し高低差のある歩道橋などを利用して撮影するのも、一つの手になるかもしれませんね(*'▽')

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/250 ISO2000 F2.8)


Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/250 ISO2000 F2.8)

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/250 ISO2000 F2.8)


ちなみに、こちらの上記の1枚目は色味を現像によって暖色系にしてみた写真。
2枚目は、小道具にビニール傘を用いてみました。

色味によって変化させたり、小道具をしようしてイルミネーション撮影を楽しむのも、一つですね(*'▽')

また、街中での撮影は、以下のような感じに撮影できます。

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/160 ISO3200 F5.6)

Canon EOS RP+Nikon Ai-S ノクト 58/1.2 (1/160 ISO3200 F4ぐらい)


【まとめと商品情報】

いかがだったでしょうか(*'▽')

なかなかに、自分でもここ最近の中ではお気に入りの出来栄えです(*'▽')

なにより、柔らかい雰囲気に仕上げてくれる!!

さすが、ノクトと言ったとこでしょうか(*'▽')

恐れ多いレンズでしたが、イルミネーションや夜撮影には持って来いのレンズの一つではないでしょうか(*'▽')!!


【使用機材】

ボディ: Canon EOS RP 

【商品情報】

商品名 Nikon Ai-S ノクト 58/1.2

商品コード:2111012270584

販売価格:500,000-(税込)

付属品:FRキャップ

ランク:Bランク

商品状態:外観スレ小

※在庫状況は2021年12月現在のものです。


以上、銀座店の茂木でした(*'▽')