今宮戎神社 十日戎 2022 大阪の初春を彩る祝祭【日本三大えびす神社】

皆さまこんにちは。広報担当の中村です!

先日は、年頭初祈祷を行っており、弊社にとってゆかりの深いスポットである「えべっさん」こと今宮戎神社についてご紹介いたしました。
大阪の庶民から愛される「えべっさん」 今宮戎神社にて年頭初祈祷

先だってもご説明しましたが、こちらの今宮戎神社が一年で最も賑わいを見せるのは、3が日の初詣ではありません。

毎年1月9日・10日・11日の3日間で開催される十日戎こそ、大阪の人々からすると新年を祝うビッグイベントです!

もともと関東人で今年はじめて十日戎に参加するわたくし中村が、事前にリサーチした情報・当日の様子を交え、こちらのイベントについて解説してまいります~!
よろしくお付き合いくださいませ。

■目次
【十日戎ってなに?】
【福笹と福娘】
【宝恵駕行列】
【十日戎2022 ―今宮戎神社到着まで】
【十日戎2022 ―境内の様子】
【心斎橋本店 福笹授与&記念撮影】
【まとめ】

【十日戎ってなに?】

まずは、今回も今宮戎神社 公式HPの引用からです。

大阪では古く江戸時代の昔から、毎年一月九日は宵戎に、雑喉場(ざこば)魚市場が戎様にゆかり深い大鯛(雌雄一対)を今宮戎神社に奉献して大漁と商売繁盛を祈願するのが吉例になっていました。

江戸期になると大阪は商業の町としてより一層の繁栄を遂げ、それと期を一にして今宮戎神社も大阪の商業を護る神様として篤く崇敬されるようになりました。十日戎の行事もこの頃から賑わいをみせ、延宝三年(1675)現存する最も古い大阪案内の図「葦分舟」にも十日戎の状景が描かれています。

今宮戎神社公式HPより引用(https://www.imamiya-ebisu.jp/historyandvenerable
太字強調は中村によるもの。

なお、1月9日が宵戎(よいえびす)、1月10日が本戎(ほんえびす)、1月11日が残り戎(のこりえびす)と呼ばれています。

1675年にはすでに行われていたということならば、少なくとも347年の歴史があるということになりますね!

コロナウイルス感染拡大予防のため、昨年はごく小規模での開催になりましたが、かつては3日間で100万人が今参拝するほどの規模だったとのことです。

【福笹と福娘】

十日戎の期間中、今宮戎神社の境内において、参拝者は縁起物(えんぎもの)である福笹を受け取ることができます。

こちらの福笹に縁起物を結びつけてくれるのが、福娘です。
境内の様子は後程お見せいたしますが、こちらは今宮戎神社にて撮影させていただきました。

目線ばっちり! ありがたい限りです。
この場をもって深く感謝いたします。

こちらの福娘は一般公募の候補者より選ばれ、採用倍率は例年50倍にもなるまさしく狭き門
女子アナの登竜門としても有名だそうです。

宝恵駕行列

宝恵駕行列は十日戎を花やかにいろどる行事の一つであります。もともと大阪ミナミの芸者衆が派手に駕を繰り出して今宮戎神社に参詣したことにその起源がありますが、二百年以上も昔に、それはすでに美々しい行列に整備され、格式ある奉納行事として、また大阪市民らに親しまれる正月行事として、今日に受け継がれてきたのであります。

今宮戎神社公式HPより引用(https://www.imamiya-ebisu.jp/historyandvenerable
こちらも、今宮戎神社公式の説明です。太字強調は中村によるもの。

宝恵駕は「ほえかご」と読みます。
先ほどの福娘芸妓が、かごに乗ってミナミの繁華街を練り歩きます。
こちらは2018年の様子です。かごに乗る福娘。詳しくは以下の記事をどうぞ。
→2018年1月10日 カメラのナニワに宝恵駕行列招来
例年、カメラのナニワ 心斎橋本店にもこちらの宝恵駕行列がやってきており、弊社とも深いつながりのあるイベントとなっております。
こちらは2019年の様子。福娘と芸妓たち。詳しくは以下の記事をどうぞ。
→【毎年恒例】十日えびす 宝恵駕行列が心斎橋本店にやってきました。

現在は戎橋筋商店街によって宝恵駕行列が開催されています。

しかし、昨年および今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止拡大のため、公式実施はされていないようです。

例年通りに行われた最後の年・2020年の開催情報は、以下より戎橋筋商店街サイトでご覧いただけます。
→宝恵かご19台、総勢500名の大行列

2016年の動画も併せてご覧ください! すごい賑わいです……!!
余談ですが、動画の中で出てくる大阪締めは、その名の通り大阪特有の手締めです。

一本締めや三本締めなどとは異なり、独特のフレーズが出てきます。
打ちまひょ よーいよい
もひとつせ よーいよい
祝うて三度 よよいのよい

NHKの連続ドラマ『あさが来た』にも登場していたため、大阪以外でも認知されているとのこと。

恥ずかしながら、わたくしは知りませんでした……!!

なお、イントネーションは男女で違っており、男締めは「打ちまーしょ」、女締めは「打ーちましょ」とのことです。

【十日戎2022 ―今宮戎神社到着まで】

それでは、ことし2022年の十日戎の様子をお見せして参ります!

使用した機材は前回同様、FUJIFILM X-S10XF 16-55/2.8 R LM WR
フィルムシミュレーションは、ナチュラルな色合いの「PRO Neg. Hi」です。
わたくし中村、カメラのナニワ 心斎橋本店をスタートして今宮戎神社へと向かいます!

本店の入り口付近・心斎橋 大丸の前です。往年でしたら人で溢れかえっていたとのことですが、今年はやや人が少なめの様子でした。
心斎橋筋商店街をてくてくと南下していきます。
戎橋に差し掛かるあたりで福娘たちに遭遇!
福笹を届ける途中だったようですね~。
道頓堀・戎橋です。グリコポーズしているお姉さんたちを発見! 楽しそう。
往年ならば、戎橋のたもとに戎舞台(えびすぶたい)が設けられ、芸人さんやタレントさんなどが演目を披露していたとのこと。

今年は、以前まで使われていた宝恵駕が展示されるにとどまっています。
残念、寂しい……。
なお、戎橋の近くには、道頓堀沿いで一番高い建物、ドン・キホーテのえびすタワーがあります。インパクトがすごい……。
いよいよ戎橋筋商店街に入ります!
負けてられへん!
例年、宝恵駕行列を実施していた戎橋筋商店街の方々からすると、かつてほど大規模なイベントを開催できないことに忸怩たる思いを抱かれていることでしょう。

ミナミの繁華街を再び盛り上げたい、という強い気持ちを感じます。
商店街のいたるところに福笹が飾られております。枝につけられた縁起物にはえべっさんの顔も!
戎橋筋商店街の終わりが見えてきました。なんばに到着です。 だいたい1kmほど歩いたので、結構疲れました……。というわけで南海電鉄に乗車し、今宮戎駅に到着!

ここで降車するひとが多く、すでに混雑の予感に包まれる中村なのでした……。

【十日戎2022 ―境内の様子

改札を抜け、今宮戎神社の境内へ向かいます。すでに混んでいる!
正門です。混みすぎ!!!!
東門に回ってみました。こっちは空いている!

どうやら、入場規制のため、正門と東門の片方ずつからしか入場できないようになっていたようです。境内に潜入。なかなかの混雑ぶりです。
なかなか拝殿まで辿り着けない~!!
なんとか参拝を済ませ、福笹をいただきます。
なお、境内では「商売繁盛で笹持ってこい!」という掛け声がかかっていました。
拝殿の左右に分かれて福笹を配っています。ひとが多くてすぐに足りなくなってしまうのか、お代りをいっぱい運び込んでいました。福笹ゲット!!
しかし、次の関門、福娘に縁起物をつけてもらうために、ふたたび行列に並ばなければなりません……。
というわけで、笹がわさわさ生えている行列に突貫します!
新型コロナウイルス感染予防対策として、福娘たちの前にはビニールカーテンが設置されています。こいつがクセモノでした……!!
ビニールが反射して顔が写らないやんけ!!!
これには非常に苦しめられました……。
こちら、わたしの持ってきた福笹に縁起物を結びつけてくれている福娘さん。

冒頭でも写真掲載した方です。自分の順番になって、目の前まで来たらなんとか撮れました。

ビニールカーテンで光が拡散し、ソフトフォーカスのような写りになって逆にいい感じ!

ブラックミストなんかいらなかったんや!(エセ関西弁)
縁起物ゲット! 目標を達成したので、帰路につきます~。
TVの取材も来ており、やはり大阪人にとっては馴染みのイベントなのだなぁと感じました。
余所様の福笹をしれっと撮影。
うわ……うちの福笹、貧相すぎ??

縁起物1個につき、初穂料が1500円ほどかかるので、かなり積まないとこんな豪華な福笹にはなりません。
ですが、出口付近で安い縁起物を取り扱ってるところがありました!

お姉さんに「撮影いいですか?」と声をかけたところ、こちらも快くOKいただけました~。

見習うべきサービス精神です!
福笹をPower Upさせたぜ!!
これで何とか恰好がつきました。
なお、年頭初祈祷の時点でやはり見当たらなかった裏参り用の銅鑼(どら)ですが、やはり設置されていなかったようです。

【心斎橋本店 福笹授与&記念撮影】

わたくしが境内の様子を撮影しに行っていたのと同時に、心斎橋本店には福娘代表がやってきておりました。その模様もご覧ください!

【まとめ】

いかがでしたでしょうか?

新型コロナウイルスのワクチン接種も進み、少しずつかつての「日常」が戻ってきつつある今日この頃。

このような「お祭り」を大々的に開けるようになってきたということ自体が、一つの希望であるようにわたくしは感じました。

ロラン・バルトの有名な写真論『明るい部屋』には、以下の言葉があります。

「写真」が数限りなく再現するのは、ただ一度しかおこらなかったことである。
『明るい部屋』 ロラン・バルト 著 花輪 光 訳 みすず書房  9ページ


十日戎は大阪の新年を代表する一大イベント。しかし、「今年」の十日戎は、まさしく「ただ一度」しか起こらなかったのです。

わたしはそれを体験してきたのです。言葉にすれば当たり前ですが。
可能であれば、毎年記録を残し、後で振り返ったときに「あのころはあんなことがあったっけな~」と笑えるようでいたいですね。

本日1月11日残り戎ということでイベントは続いています!
ご参加される皆さまは、感染症予防対策を徹底したうえでお楽しみください~。

今宮戎神社の公式HPは以下です。詳細はこちらをご覧ください。
https://www.imamiya-ebisu.jp/

なお、郵送祈祷・郵送福笹も受付しているとのことので、現地に行くのに抵抗がある方はこちらもあわせてご検討くださいませ。

それでは今回も長々とお付き合いいただきましてありがとうございました!
また次回のブログでお会いしましょう~!

【おまけ】

せっかくなので、9日の宵戎の段階で「日本三大えびす神社」の残り二つ、西宮戎神社・京都ゑびす神社にも行って参りました!

こちらの模様は、後ほど記事にまとめますのでお楽しみに!!!

※1月25日追記。西宮神社・京都ゑびす神社の十日戎の様子はこちら。
西宮神社 十日戎2022 「福男」で知られる名社へ【日本三大えびす神社】
京都ゑびす神社 十日戎2022 雅な京のえべっさん【日本三大えびす神社】

【さらにおまけ】

10日の通勤のついでに、「キタのえべっさん」こと堀川戎神社にもお参りしてきました。

「キタ」とか「ミナミ」とか、現地・大阪人でないとあまり馴染みのない言葉ですので一応解説しておきます。

心斎橋・道頓堀・なんば付近の繁華街がミナミ、大阪駅・梅田付近がキタです。

弊社事務所はキタであるところの梅田に所在しております!

普段、Twitter等でわたくしが発信しているのは、キタの店舗情報になります~。

キタのえべっさん・堀川戎神社境内の様子は、Twitterに載せています!

Twitterも平日お昼ごろに毎日更新していますので、どうかお付き合いください~!

それでは余談も長くなりましたが、今度こそおしまいです!

最後の最後までお読みいただき誠にありがとうございました~!!