カメラのナニワなんばマルイ店の須田です。
本日は、現役カメラ販売スタッフが考えた、中古カメラレンズを買う際に注意したいポイントをご紹介していきます。
Q&A方式でご説明してまいりますので、中古カメラレンズ購入をご検討の皆様にお伝えしたいと思います。
Q.1 中古カメラレンズのメリット、デメリットは?
Q.2 中古カメラレンズって壊れやすくないの?
Q.3どうやってチェックすればいいの?
Q.4 どうやって選べばいい?
Q.5さらに安く購入したいんだけど何かいい方法ない?
Q.1 中古カメラレンズのメリット、デメリットは?
新品レンズよりも安い価格で手に入れれることに大きなメリットではないでしょうか。
もう一つのメリットとしては、もうすでに販売が終わってしまったレンズも中古市場で見つかるところです。
逆にデメリットとして、やはり中古なので、一度使用されたものがほとんどとなります。
使用感があったり、不具合が発生している個体も中にも少なからずあるものです。
あと中古品ですと、保証がついていなかったり、比較的短期間の返金保証が主な対応になるかと思います。
しかし新品での購入の場合、一年間のメーカー保証が付いてくる場合がほとんどであり、期間内の自然故障や調整が必要な場合は、無償にて行うメーカー様が多いです。
(新品を購入しても、正規代理店を通さない購入の場合、保証が受けれなかった。なんてケースもありますが)
なので、このあたりのメリット、デメリットを踏まえた上で、中古商品にアドバンテージがある場合は、中古商品の購入を検討してみてはいかがでしょうか。
Q.2 中古カメラレンズって壊れやすくないの?
例えば、キヤノンのLレンズなどは、プロユースを視野に入れた製品であるため、厳しい環境下での使用を求められることも多く、その耐久性はかなり高いものとなっています。
現に、数十年経つレンズも現役で使えたり、なんてこともよくあります。
しかし、一方でどんな万全な設計の製品でも、保管状態や使用状況によってどうしようもなく経年劣化が発生してしまいます。
さらに、製造上問題があり、よく故障が起きてしまうレンズも中にはあります。なので、こうした商品を買う場合は、故障のリスクも考えないといけません。
Q.3 どうやってチェックすればいいの?
先ほどご説明しました通り、中古品のレンズには経年劣化や劣悪な使用・保存環境によって様々な不具合が発生する可能性がございます。
そんな不具合が発生していないかどうか、中古品のカメラレンズを買うにあたって重点的にチェックしたほうがいいポイント5つをまとめてみました。
①レンズ内の状態
②レンズ鏡筒(外側)の状態
③ズームリング・ピントリングの状態
④レンズAFの動作チェック
⑤付属品の有無
①~⑤について一つずつ解説したいと思います。
①レンズ内の状態
レンズをライト等で照らしながらホコリ等の異物が入っていないか、レンズが透明な状態を保っていて「クモリ」が発生していないかをチェックしていきます。
*一部メーカーによっては電源をオフにすると、レンズ内の絞り羽根が絞られた状態になるレンズがあるので注意です。その場合は店舗のスタッフに相談すると絞り羽根の開閉法を教えてくれるかと思います。
蛍光灯などに透かした程度では見えなかったものも、ライトで照らしながらレンズ内を覗くとよく分かります。
ただし、強すぎるライトでレンズ内部を照らして見るのはおすすめしません。
全体的に白っぽく見えてしまって、レンズにクモリなどがあったとしてそれが実用に支障があるレベルなのかそうでないか、かえって判別しづらい場合がありますので。
クモリに関しましては、わずかなものであればほぼ画質に影響はないと考えて良いでしょう。ですが、あまりにも強いクモリはコントラストやシャープネスの低下につながります。
ホコリやチリに関して言えば、小さなものでしたら基本的に影響ないと考えて良いでしょう。
しかし、大きなものになると撮影の際、写り込んでしまうこともあります。特にミラーレス用レンズの後ろ玉付近に入り込んだ大きめのチリなどは、写り込みやすいので注意です。
厄介なのは「カビ」が発生している場合。
小さいものであれば描写への影響はあまりありませんが、放っておくとどんどん増殖して取り返しのつかない状態になることも……。
クリーニングして完全に除去することができずに痕跡が残ってしまう場合もあり、一度きれいにしても残った菌から再発生する可能性があります。
レンズ内のクモリやカビについては、下記のブログを参考してください。
②レンズ鏡筒の(外側)状態
もし大きく当ててしまったようなキズ、ヘコミがあると内部のレンズの光軸がずれてボケが偏ってしまったりする可能性がでてきます。
またキズの多さによって使用頻度も推しはかれるかと思いますので購入の可否を判断する材料として、考慮する必要があります。
③ズームリング、ピントリングの状態
かなり使い込まれたレンズだと、ズームリングの回し心地が当初より軽いものになってしまうケースも。
特に使用には問題ないのですが、どれくらい使い込まれた個体なのかを見極めるうえで、1つの目安にはなるかと思います。
あと、細かいところにはなりますが、レンズが繰り出すタイプのズームレンズだと繰り出し部分が緩くなり鏡筒が前下がりになってしまったレンズも見受けられます。
そうなるとボケ具合も偏ったものになるので、注意が必要です。
④レンズの動作チェック
ピントが近景~遠景までしっかり合うか、レンズの鳴き(オートフォーカス時に中の部材がこすれキーッと摩擦音が鳴る現象)がないかなどをチェックしましょう。
中には、遠景だけピントが合わないレンズやモーターが不自然な挙動をするレンズも中にはあります。
なので、見たいレンズがある場合は、ご自身でお使いのカメラボディを持って行くとGOODです。
店頭のデモ機などもお貸ししておりますが、お使いのボディと組み合わせた時に不具合が出ないかを見ておくのが一番安全ですので。
また、カメラ側で絞りをコントロールするタイプのレンズは、設定したF値通りに絞り羽根が動くかどうかも併せてチェックすると良いでしょう。
また、レンズに手ブレ補正機構が搭載された物に関して言えば、手ブレ補正がしっかりと
動作しているか、誤作動を起こしていないか確認しておきましょう。
⑤付属品の有無
箱やケースは、最悪なくても撮影に影響ないものの、フードなどは欠品していると後々買い直す必要が出てくるかもしれません。
きちんと中古品の付属品については細かくチェックしておきましょう。
今回①~⑤に関して重要なチェック項目を上げさせていただきました。
ただこの項目以外にも、レンズ個別の癖や、特殊例などレンズにより様々です。
経験豊富なスタッフが大勢いるナニワグループでは、個別の状態に関して色々なアドバイスができるかと思います。
気になる点がございましたら、店頭スタッフにお尋ねください。もしくはお電話でもご相談承ります。
Q.4どうやって選べばいい?
中古品のランク表示を目安に買うのがベターではないでしょうか。
ランク表示とは、A~Cといった、商品状態を、ランク化した表記です。
弊社オンラインショップの商品詳細ページを参考にしましょう。
例えば、Canon EF70-200/2.8L IS III USMの中古レンズがあるとします。
このABランクと書いてあるのが、ランク表記となっております。
他社さんでも同様に商品コンディションによってランク付けをしているところが大半ですね。
このランク表記は、あくまで大まかな目安となっています。
「キズが何個、何センチ何ミリあるから、よしこれはABランクだ!」というようなものではもちろんありません。
主観的な要素もつきまといますし、店舗やスタッフによって判断基準も一律ではありません。
ただし、わたしの管轄であるなんばマルイ店の場合、ランクを厳しめに付けることが多いです。ABランク相当のものでも、わずかな瑕疵があればBランクとしておりますね。
そのあたりも鑑みると、くわしくは実際にお店へ出向いて実物をチェックすることが好ましいかと思います。
「でも……在庫している店舗が遠いんだけど……」という場合、弊社の店頭受取サービスをご利用してお近くの店舗にて商品をご覧いただくこと可能です。
商品をカートに入れて、「店舗サービスを利用する」にチェックをつけていただいたら次の画面で店舗を指定すること可能です。
Q.5さらに安く購入したいんだけど何かいい方法ない?
下取りに出すと値引きが可能なケースがあります。
使わないカメラやレンズがあると、それを下取りして新たな商品を購入すると、さらなる値引きをしてもらえる可能性があります。
なのでこの場合、その販売店舗に下取りを出すといくらか値引きできないか尋ねるといいでしょう。
そうすると交渉の余地によっては、さらなる値引きが可能となる場合があります。
使わないレンズやカメラがいくらなのか調べる方法は、以前書いたブログがありますので
是非参考にしてみてください。
今回は、中古レンズの買い方Q&Aと言う方式をとりどうすれば希望のレンズが手に入るかについて考えてまいりました。
今回は、中古カメラレンズの買い方について記述させていただきましたが、中古カメラの買い方と重複する部分もあるかと思います。
またその部分もお話できたらと思っています。
この度は、私の記事に目を通していただきありがとうございます。
カメラのナニワなんばマルイ店では、撮影方法や機材の相談も専門スタッフが丁寧にご案内させていただきます。
この記事に関するお問い合わせは・・・なんばマルイ店 須田まで♪