【白と黒で表現する】モノクロ写真入門②

みなさんこんにちは!レモン社池袋店の宮です(・v・)ノ

連載第2回目になります!わーい!!

前回はモノクロ写真の特徴と、カラーとは一味違う魅力についてお伝えしました。

連載では初めてモノクロフィルムで撮影を始めたい人向けに、主に35㎜モノクロフィルム(コンパクトカメラや一眼レフで使う一番メジャーなフィルム)での撮影方法やおすすめをご紹介していこうと思います!

今回は「モノクロフィルム写真~撮影準備編~」!!

それでは張り切っていきましょう٩(・v・)و!

■目次
①モノクロフィルムの選び方
②おすすめフィルム
③【番外編】デジタルカメラで撮るモノクロ写真
④【番外編その2】カラー写真のモノクロ加工

①モノクロフィルムの選び方

モノクロフィルムで撮影してみたい方は、まずフィルム交換ができるカメラにモノクロフィルムを装填してみましょう!

カメラ売り場でフィルムを見てみると、何種類も置いてあって「どれがカラーでどれがモノクロフィルムかわからない……」と迷ってしまうかもしれません。

パッケージを見て「黒白フィルム」や「BLACK&WHITE」、「B&W」の表記があるものを選べばOKです((( ・ω・)


②おすすめフィルム

▼FUJIFILM ACROS 100Ⅱ(NEOPAN 100 ACROS Ⅱ)

2018年、需要の減少と原材料の入手困難により一度は販売終了となりましたが、ファンからの販売継続を願う声に応え、翌年新たに復活したアツなフィルム (`・∀・)!

私はリニューアル前のNEOPAN ACROS 100、今は無きNEOPAN 400 PRESTOで育ってきたので、どうしても個人的に推してしまいます ( ´∀`)

同感度のKodak 100TMAXと比べて、(今現在)お財布に優しいのも嬉しい!

ISO感度は100なので、撮影条件(暗い所での撮影)や手ブレに注意しましょう。


▼Kodak 400TX (TRI-X 400FILM)

"TRI-X"という名で1954年に販売をスタートしたご長寿フィルム!

特許技術「T粒子」により、均一で細かい粒状性・高いシャープネスを実現しました。

※2022年3月29日訂正
「T粒子」を使用しているのは別のフィルム「T-MAX」の誤りでした。

豊かな諧調でディテールの再現度も高いため、多くの写真家に愛されています。

スタンダードなフィルムなので、初めて使うならとりあえずコレを選んでおけば間違いないと思います ( ^_^)


▼ILFORD XP2 super 400

普通モノクロフィルムは専用の薬品で現像処理を行いますが、こちらのフィルムはカラーフィルムと同じ工程でモノクロ現像できてしまう優れもの (・o・)

モノクロフィルムの現像をお店で頼むと、通常なら外注出しで現像が仕上がるまでに長い期間がかかってしまいます……。

しかし、こちらのフィルムは普通のカラーネガと同じ現像処理ができるため、気軽に撮影・現像してみることができます ( ´∀`)

カラーフィルム現像を行っているカメラ屋・現像所でしたら対応してくれると思うので、まずはこのフィルムでお手軽にモノクロフィルムを始めるのもアリです!


前回も触れましたが、モノクロフィルムでの撮影は“彩度”ではなく“輝度”が重要になってきます( ・∀・)!

「撮ってみたら思ったよりコントラスト(明暗差)が無い」「なんか眠い(メリハリが無い)…」という場合、モノクロ用のカラーフィルターを使ってみるといいかもしれません

【カラーフィルターとは?

「カラーフィルター」は、カメラレンズの前に取り付けることで特定の色の波長をカットし、特定の色を明るく写したり暗く写したりすることができるレンズフィルターのことです。

専門的な言葉を使うと「色相環」「補色」「混色」など難しい話になるので詳しい説明は割愛しますが、分かりやすい例を挙げると「緑のマーカーで教科書とかに線を引いて赤いシートをかぶせると黒く見える」と同じようなイメージです( . .)φ"


フィルター効果は以下のとおり↓↓↓ ( )はフィルターの減光を補う補正値です。

(Y)イエロー コントラストのバランスが良く使いやすいフィルター。補色の「青」が濃くなるので空の白飛び防止にも。(+1段補正)
(YA/O)オレンジ (Y)と(R)の中間。空と雲のコントラストも強くなり、メリハリのある画面になります。(+1.5~2段補正)
(R)レッド かなりコントラストが強くなり、青空も黒く写るので非現実感が出る。赤い被写体を白く目立たせたい時に。(+3段補正)
(G)グリーン 肌色の赤味が落ち着くのでポートレート向きですが、赤い口紅は濃くなるので注意。

★どの色でどんな効果が出るのかわかりづらかったら、“フィルターの色は明るくなる”と覚えておけばOK!( ・∀・)

フィルム撮影の段階からコントラストを調節しておくと、後々“プリントしやすい”フィルムに仕上がるのでおススメです!

※プリントしやすいフィルム、しにくいフィルムについては、モノクロ写真のプリント編でお伝えします(`・v・)


③【番外編】デジタルカメラで撮るモノクロ写真

一眼レフやミラーレスカメラでは大半、撮影時にモノクロで撮影できるモードが搭載されています(・o・)!

ここでは、FUJIFILMのフィルムシミュレーションACROS(アクロス)で撮影した椿を例に、デジタルカメラでのモノクロ撮影と各色の“フィルター”効果を見てみましょう
↓↓


【FUJIFILM X-T30:フィルムシミュレーション】

色鮮やかなピンクの椿を被写体にしてフィルターモードを検証してみます!

まずはフィルムの粒状感と諧調を再現した「ACROS」のSTDモード。輝度差が少ないので、花と葉がかろうじて判別できる程度です。

お次はACROS+Ye(黄色)フィルター。コントラスト差も丁度よく、葉の奥にある花の存在も感じられます。

ACROS+R(赤)フィルター。赤味のある花が明るくなるのに対し、補色である緑の葉が暗くなることで最もコントラストの高い画になりました!

最後はACROS+G(緑)フィルターです。STDモードに比べ、葉の色が若干明るくなりますが花の赤味が落ち着くので、この被写体では一番コントラストの少ない仕上がりとなりました。

★ 各メーカーごとに様々なフィルターや撮影モードがあります!

ライカではモノクロ専用のイメージセンサーが付いた(=モノクロしか撮れない)機種もあるので、本格的にデジタルでモノクロ写真を極めたい人は検討してみてもいいかもしれません( ^_^)


④【番外編その2】カラー写真のモノクロ加工

もちろん、カラーで撮った写真を後からモノクロに加工することもできます。「とりあえずモノクロ写真をやってみたい!」という方は、これがお手軽でオススメです(・v・)

また、Photoshopなどの編集ソフトで本格的にデジタル写真のモノクロ編集をしたり、スマホアプリフィルターを使えば、手軽にモノクロ写真が楽しめます!


アプリやソフトによってできることは様々ですが、コントラストを変化させたり、わざとノイズを乗せて粒子感を出したり……

いずれの加工もモノクロフィルムでの撮影・現像時に応用できる考え方ので、モノクロフィルムの撮影にトライする前に、こちらもぜひ試してみてください( `・ω・)!


【最後に】

第2回、モノクロ写真の始め方について、いかがだったでしょう?

モノクロ写真と聞くと、なんか“アート?っぽい”し、始めるには敷居が高いかも…というイメージがある方もいるかもしれません ( ・_・)!

まずは気軽にデジタルでモノクロを始めるも良し、モノクロフィルムでガッツリ沼にハマるも良し!

新しいことを始めるにもいい季節ですし!!? ここがモノクロ写真の世界への入り口!!!

ぜひ一歩足を踏み入れてみましょう!(コワクナイヨー!)

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「【白と黒で表現する】モノクロ写真入門」の連載は月イチ(目標)で更新中!

連載が打ち切りにならないよう頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします!

(`・ω・)φ”

次回は「撮影編」!それではまた次回をお楽しみに~! 

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