こんにちは! 京都店の津川です。新緑の過ごしやすい季節になってきましたね。
現在カメラのナニワ新世界ブログでは【春のPEN祭り】を開催しています。
京都店ではオリンパスPEN Wを使用しました!
PENシリーズのなかでも広角レンズを搭載した、プロの使用に耐える高級機として発売されたこちらカメラ。
「アレ・ブレ・ボケ」の表現で有名な森山大道氏や、ベトナム戦争の光景を写した戦場カメラマンの石川文洋氏などが愛用したことで知られています。
わたしが使ってみた感想としては、日常の何気ない日々を写すのに最高でした。
こういう形式のカメラを「目測式」と呼び、その名の通り目分量で距離を測って撮影する必要があります。
しかし、思ったよりとっても使いやすかったオリンパスPEN W。
今回はオリンパスPEN Wのスペック紹介や、作例を用いながら実際使ってみてよかった所などを余すことなくお伝えしていきます!
【オリンパスPEN Wのスペック】
・ハーフサイズカメラ
・カメラ名のWは『Wide』から由来
・Eズイコー25mmF2.8(レンズ 3群5枚)
・35mmフルサイズ換算での大体の焦点距離は35mm。
・カメラカバーは金属を使用
・PEN特注コパル製シャッター(絞り・シャッタースピード・距離がレンズで変更可)
・カラーはブラックのみ
ブラックの塗装が剥げて適度に金属の地が見えているのがかっこいいですね。
【オリンパスPEN W の作例を紹介!】
ちなみに使用フィルムは、フジカラー SUPERIA PREMIUM 400 36枚で撮影をしています。
36枚撮りのフィルムで、72枚撮影できるのは嬉しいですね。
ハーフカメラは、1コマに2コマ入れてデータ化する事ができます。
だから下記のような表現も可能です。
(※2コマいっしょにデータ化したい場合は、注文時に必ず現像所にお伝えください)
良い感じです。
今回は京都駅を探索してみました。
かなり晴天だったので、絞りはF22・ピントは無限遠にすると画面全体にバシバシ撮影ができました。
絞りはF5.6、ピントは目測で合わせて撮ってみました。
イベントや旅行に持っていくのにベストかもしれませんね。
ちなみに下記お花は、F2.8で撮影を行ってみました。距離は0.6m。
Kodak カラーネガフィルム ULTRAMAX 400 35mm 24枚を使用。
室内では絞りをF2.8にすることで手ブレせずに撮影できます。
先輩の山瀬です。「京都店へおこしの際はぜひのぞいてください!」と言っています。
けれどもF2.8まで開放にてして撮影ができるので、心配ありません。
【オリンパスPEN Wのここが良かった】
・小型軽量は神
小さいカバンにも入ります♪手のひらサイズだからポケットにも入るサイズ感です。
だからこそ気軽に持ち運べます。
・シャッター音が静か
撮影していてシャッター音を気にせずパッと撮れます。
・F2.8のため暗いシーンでもかなり使える
ISO400のフィルムを入れても絞りがF2.8のため、室内、夕方、夜でも撮影ができます。
・目測は慣れる
目で距離を測る訓練を行いながら、まずはテストをかねて1本目を撮影。
1本テストで撮影を行うと、目測の感覚を掴めます。
ただ作例にもあるようにある程度ボケていても、いい味だと思わせるのがフィルムの醍醐味ならではです。
・露光計がないため電池を使わない
電池がないから動かないという心配がなく、気軽に撮影できます。
【オリンパスPEN W で日常を切り撮ろう】
フィルム高騰の時代にハーフカメラはお財布に優しいカメラです。
オリンパスPENは元々、「価格が安く」「軽量小型」を目指して作られました。
「安かろう・悪かろう」にならないように、映りには妥協せず当時として新設計だったズイコーレンズを搭載。
そのため、今なおズイコーレンズの切れのある描写は魅力的です。
PEN開発者 米谷美久氏の記事を読んだ事がある筆者としては、オリンパスPENシリーズにはには強い願いと哲学がこもっているのだなと改めて思います。
それらは時代を超えて現代に息づき、今もなお人の心に響いています。
PEN Wは生産台数も少なく、PENシリーズの中では比較的手に入りにくい1台。
ですが、プロにも愛用されたその使い勝手・写りの良さはすばらしいです。
少しだけ使うのに慣れがいりますが、気になる方はぜひ使ってみてください!
参考文献:
朝日ソノラマ編 『オリンパスのすべて』
マニュアルカメラ編集部 編 『往年のオリンパスカメラ図鑑』
他の春のPEN祭りの記事は、こちらからどうぞ!
【春のPEN祭り】オリンパス PEN FV + H.Zuiko Auto-S 42/1.2 【新世界 編集部】
【春のPEN祭り】オリンパス PEN EE-2 【池袋店】
【春のPEN祭り】オリンパス PEN 初代 【銀座店】