こんにちは~。編集長 中村です。
今回はタムロンさんからお借りしましたこちらのレンズをご紹介してまいります。
2020年6月発売の製品ですが、広角から望遠までカバー・開放F値2.8スタートの明るさでいまだに人気の1本です。
実際に使ってみてめちゃくちゃ便利なレンズだったので、その魅力をお伝えしてまいります!
【旅のお供に最適! 高倍率ズームレンズ】
ソニーEマウント(フルサイズ対応)のみのラインナップ。
広角28mmから望遠200mmまでズーム可能、広い撮影範囲をカバーすることができるのがまず大きなポイント。
イメージが沸かない方のために広角側と望遠側の比較を用意しました。ご覧ください。
右上の大文字をズームして撮ってみると……。
こんなに大きく撮れちゃうんです!!!
しかも驚くべきは、これだけのズーム倍率を誇りながら広角側 開放F2.8を実現したところ!
世間一般で高倍率ズームといえば、F3.5スタートなどの「暗い」ものが多く、それが敬遠されるポイントであったりするのですが……。
その点、こちらのレンズは使い勝手が良く仕上がっております。
ズームレンズでレンズ交換の手間が省けるうえに軽いとなれば、旅のお供にもピッタリの1本でございます。
というわけで、ちょっと京都に遊びに行ってきて作例を撮ってきました! 使用ボディはSONY α7IIIです。
ときどき「高倍率ズームレンズって画質どうなの……?」」と気にされる方もいらっしゃいますが、実際に旅先で撮ってきた写真をお見せしてその不安を解消いたします!!
【作例:金閣寺】
さて、というわけでやってきました定番観光スポット。鹿苑寺 金閣寺でございます。
中学校の修学旅行ぶりなので、十数年ぶりに訪れました……。
まずは広角側28㎜で半逆光にて撮影。
左上や右上の枝にわずかながらパープルフリンジ(本来なら存在しない紫色の滲みが発生すること)が見られますが、ぱっと見で大きく目立つレベルではありません。
特殊硝材であるLDレンズやXLDレンズなどを贅沢に用いて諸収差を抑えているとのことですが、その効果を実感できますね!
※LD (Low Dispersion:異常低分散) の略。
※XLD(eXtra Low Dispersion)の略。
続いて望遠側200㎜でボケ味チェック。
苔が生えていてボケがざわつきがちなシーンですが、非常に滑らかできれいな後ボケになってますね!
描写傾向としては、適度にシャープでありながらも程よい柔らかさを感じます。
この「柔らかさ」はタムロンのレンズの特徴としてよく挙げられるものですね。
金閣寺! マジ久しぶり!!
ひとまず広角側28mmで撮るとこんな感じですが……。
バッチリとズームして建物だけ撮ることもできちゃいます!!
もうちょっと近寄って200mmまでズームしたら上の鳥だって撮れちゃいます!
ってかレンズ交換しなくていいのほんと楽だわ……。いちいちガチャガチャとレンズ交換しなくていいのがストレスフリーすぎる。
広角レンズ一本だとパースがついて建物が「まっすぐ写らない」ことが多いのですが、少し引いてズーミングしたら自然な見え方になってくれます。
旅先だと足元で画角を調整することができないシーンも多いので、やはりこういう時は手元でズームしてあれこれできるのがよいです~。
また、遠景で目にとまったものがあったら無理して近づかずとも撮れるのが楽!
右下の部分、前ボケが若干流れていますがこの程度なら十分許容範囲内でしょう。
開放F2.8で撮影してみました。しっとりした良い感じの後ボケです。
「高倍率ズームレンズで撮った」と言ったら驚く方も多いのではないでしょうか?
玉ボケもかなりまん丸に近い形状できれいですね~。
お抹茶を飲めるところでちょっと休憩。
ちなみにこちらのレンズ、広角側28mmでは最短撮影距離0.19m、望遠側200mmでは最短撮影距離0.8mと近接撮影にも強いです。
旅先ともあればテーブルフォトを撮りたくなることも多いでしょうが、そういうシーンにもバッチリ対応可能です!!
一通り金閣寺を見た後、次のスポットに移動しました。そちらの写真も続けてご覧ください。
【作例:龍安寺】
続きまして、近くの龍安寺にまで足を伸ばしました。
フルサイズ機ならではの豊かな諧調表現を損なうことなく、明暗のグラデーションを綺麗に描写してくれていますね。
タムロン独自のステッピングモーターユニットRXDによってすばやくピントが合いますので、撮りたい瞬間を逃すことなく撮影できるのが素晴らしい……。
※RXD(Rapid eXtra-silent stepping Drive)の略。
鬱蒼とした森の雰囲気が出ていて個人的にお気に入りの1枚!
適度にコントラスト(明暗差)がありつつも、明暗のグラデーションが綺麗でかなりいい感じの描写です。
石庭で有名な庫裏(くり)の前までやってきました。
開放F2.8での撮影のため、画面左上あたりの木漏れ日にざわつきを若干感じますが、これもそこまで気になるレベルではないでしょう。
こちらも開放F2.8で撮影。ピント面のシャープでキレのある描写がいいですね~!
左右上部に若干のざわつきを感じますが、これもわずかで気にならない方がほとんどなのではないでしょうか。
逆光気味でちょっと1枚撮ってみました。反射防止効果の高いBBARコーティングが施してあるため、ハイライト(明るい部分)の滲みが非常によく抑えられています。
※BBAR(Broad-Band Anti-Reflection)の略。
真逆光でも1枚。フレア・ゴーストの発生も見られず、クリアでヌケの良い描写で素晴らしいですね~。
世界遺産の石庭。縁側から屋内にかけてのシャドウ(暗い部分)のしっとりした感じに「詫び寂び」を感じます(言いたいだけ)
細川護熙元首相が描いた襖絵「雲龍図」です。2023年3月31日までの限定公開!
座敷の梁(はり)や柱が歪まずにきっちりまっすぐ写っていますね~。歪曲収差の補正も良好です。
マクロっぽい使い方をしてみました。1枚目の小さい苔を望遠側最短付近で撮ったら2枚目のようになります。
近接撮影でも画質の低下はほぼなく、シャープでありながら程よく柔らかい写りが心地よいですね~。
境内の南半分を占める大きな池・鏡容池。寄り引きが自由自在なので、いろいろな切り取り方ができました。
帰ろうとしたところをグループが通りかかったのでちょうどいいタイミングでパシャリ。比較的軽めですのでスナップ撮影に持ち出すのもいいかもしれませんね。
広い龍安寺の境内をひとしきり撮り終えたので、バスで河原町付近まで戻ります~。
【まとめ】
さて、河原町周辺で撮った写真をお見せしつつ、こちらの28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの感想をまとめてお伝えしてまいります。
まず結論から申し上げますと、とても使いやすかった!!
「高倍率ズーム」というと画質面を心配する方が多くいらっしゃるかもしれませんが、こちらのレンズは諸収差がきっちり抑えられており、非常に実用的な1本となっております。
周辺部に点光源が多かったりすると若干ざわつきが目立つシーンがあるものの、よほどシビアな撮影条件でない限り画面全体をシャープできれいに写すことができます。
28mmの広角から200mmの望遠までカバーし、様々な被写体に対応して自由自在に撮影できます。
広角側の開放F値2.8のためボケを活かした撮影も可能!
ボディ内手振れ補正機能を備えたα7シリーズとの組み合わせでしたら、暗いところでも難なく撮影できます。
近接撮影能力や逆光耐性も申し分なし。重さや大きさも比較的コンパクトで持ち運びにも困らない。
AF速度・精度も申し分なし。撮りたい瞬間を逃すことなく、快適な撮影をサポートしてくれます。
どういうロケーションでどういう光線状況が待ち受けているか分からない旅先などでは、本当にありがたい1本だと思います~!!
「撮れなくて困った」がまず起こらないレンズですので、SONYのフルサイズミラーレスを買ったばかりの方がキットレンズの「次の1本」として買うのも良いでしょう。
ナニワグループオンラインで新品中古品お取り扱いしております! ぜひともご検討くださいませ~。
【おまけ】
「寄贈 コニカカラー」……!?
しょうもない余談を失礼しました。
それでは今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう~!!