去る2022年7月12日、朝日新聞・日本経済新聞の両紙面に以下の記事が掲載されたことは皆さまの記憶に新しいでしょう。
【ニコン、一眼レフカメラの開発を停止 成長するミラーレスに注力】 朝日新聞
【ニコン、一眼レフカメラ開発からの撤退 60年超の歴史に幕】日本経済新聞
直近のNikon一眼レフ新製品は、D780(2020年1月発売) ・D6(2020年6月発売)とフルサイズ機のみで、APS-C機 D500の後継機種の発表を待ちに待っている一眼レフ愛用者には衝撃的な新聞記事でありました。
一眼レフ用交換レンズについては、現行生産品の一眼レフがあるにもかかわらず、容赦なく縮小されています。
それはサードパーティーレンズを製造しているメーカーも同じです。
久しぶりに、筆者が保管している過去のタムロンレンズカタログ(2019年版)を捲る機会がありましたので、2022年版と比べると13製品が廃番になっていました。
タムロンも、ソニーEマウントをはじめフジXマウントなど、カメラメーカーから技術公開されているマウントを主軸とした製品展開に移行しています。
【2019年以降 生産完了のタムロン製フルサイズ 一眼レフ用交換レンズ】
■SP 35mm F/1.8 Di USD F012
■SP 45mm F/1.8 Di USD F013
■SP 85mm F/1.8 Di VC USD F016
■SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD F017
■SP AF 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 272E
■SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 A041
■17-35mm F/2.8-4 Di OSD A037
■SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO A09
■28-300mm F3.5-6.3 Di VC PZD A010
■35-150mm F/2.8-4 Di VC OSD A043
■70-210mm F/4 Di VC USD A034
■AF 70-300mm F/4-5.6 XR Di LD MACRO A17
■SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD A005
焦点距離に偏りなく、単焦点レンズからズームレンズまでことごとく生産終了している状況です。
例えばタムロンの看板製品 SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD F017、純正レンズには存在しない焦点距離SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 A041 まで含むなど、20年まえのタムロン マニュアルフォーカスレンズの大幅縮小を思い出します。
かつて、タムロンでは「マウントアダプトールII」を介してあらゆるマウントで使用できるマニュアルフォーカスレンズシリーズがありました。
1999年代後半には20種類以上ラインアップしていましたが、2006年には、5製品(単焦点3製品・ズームレンズ2製品)まで縮小していました。
筆者は、当時、フィルム一眼レフ「ミノルタXE」「オリンパス OM-2」をタムロンの「マウントアダプトールII」でフル活用していました.
しかし、大幅縮小を機会に、コニカミノルタ「α-7 DIGITAL」 とオリンパス「E-300」のデジタル一眼レフへの移行を決断したきっかけでもありました。
【今なら購入できる現行生産品(タムロン製品)】
■SP 35mm F/1.4 Di USD(Model F045)
■SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2(Model A032)
■SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)
■100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD(Model A035)
■SP 150-600mm Di VC USD G2 (Model A022)
職業写真家の皆様には定番商品でありますSP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2(Model A032)やSP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)をはじめ、ほとんどのレンズはマウントアダプターを介して使用可能です。
「Canon EF-EOSR」「Nikon FTZ」装着時、ミラーレスカメラ「EOS R」シリーズ・「Nikon Z」シリーズでの動作確認もタムロンでは公表しています。
https://www.tamron.co.jp/faq/products/canon_eos_r.html
https://www.tamron.co.jp/faq/products/nikon_z.html
いまは、「EOS 5D Mark IV」「D850」など一眼レフのレンズの拡充を進めたいが、費用面を含めて、今後のミラーレスカメラも考えたい方には「タムロンレンズ」+「EF-EOSR」 「FTZ」もひとつの方法として検討するのも良いでしょう。
【現行レンズ各製品の特長について】
■SP 35mm F/1.4 Di USD(Model F045)
各種収差抑制・フレア防止・とろけるようなボケ味・タムロン史上最高の描写力を誇ります。
■SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2(Model A032)
タムロン独自のコーティングを施すことで、逆光時のフレア・ゴーストを徹底的に抑えます。
手振れ補正能力もシャッター換算5段相当と24-70mm f2.8レンズとしては、最高レベルを達成。「SP」シリーズに相応しい高性能レンズです。
■SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)
最短撮影距離は95cmと純正レンズより近接撮影能力が高いです。
なお、手振れ補正能力もシャッター換算5段相当と70-200mm f2.8レンズとしては、最高レベルを達成しています。
■100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD(Model A035)
レベルの高いオートフォーカス追従性能が求められるモータースポーツやサッカー等の競技撮影でも対応できます。
またシャッター換算4段相当の強力な光学式手振れ補正を有するので、夕暮れ時、屋内体育館でも三脚無しで撮影を続行できます。
■SP 150-600mm Di VC USD G2 (Model A022)
自重落下を防ぐロックは通常 広角端に付いていますが、当レンズはシャッターチャンスを逃さないよう任意のズーム位置でロックができる「フレックスズームロック」を採用しています。
オートフォーカスもアルゴリズム改良することで、体感できるほど改善されています。
超望遠ズームレンズを必要とする全ての職業写真家の皆様にオススメできる商品でございます。
【最後に】
現行の一眼レフカメラシステムを他社メーカーへ円滑に切り替えたい方、或いは愛用している一眼レフカメラシステムを最後まで使い切りたい方などはまだ数多くいらっしゃるかと存じます。
経験豊かな販売スタッフの揃うナニワグループでは、お客様のニーズに合わせてきめ細やかな情報共有とご提案をいたします。
機材相談の際はどうぞご用命下さいませ。