こんにちは~。編集長の中村です。
CP+の前からいろいろデモ機お借りしたりしていたのですが、取材の準備とかでぜんぜんブログ書けておりませんで……。
まだ取材してきたものをすべて出し切れていないのですが、先に製品レビューを出していかんとマズいなぁとめちゃくちゃ焦っている今日この頃でございます。
遅ればせながらですが。えぇ、本当に。
前モデルであるLUMIX S5からどこがパワーアップしたのかなどなど、いま購入ご検討の皆さまのご参考になればと思います!
【まずは前モデルと外観等比較】
【念願の像面位相差AF搭載!】
【色づくりの良さ・画質に惚れ惚れ】
【AF速度・精度も良好、連写数も十分】
【キットレンズも優秀で使いやすい】
【ファインダーリフレッシュレート問題も改善予定】
【2023年おすすめフルサイズミラーレスの筆頭候補】
【まずは前モデルと外観等比較】
なんか若干変なアングルで撮ってしまっていますが……左が今回新しく発売されたLUMIX S5 IIのほうです。
パッと見ではそんなに外観は変わりません。では、何が違うのでしょうか?
また、ストラップ装着部の形状も動画機のスタンダードにならった形状になっていますね。
今回のS5IIには放熱ファンとヒートシンクが内蔵されており、このようにペンタ部が一回り大きくなった具合になります。
それに伴い重量は約740gとなり、前モデルの約714gからほんの少しだけ重くなりました。
このような動画撮影時の放熱問題の解消もあって、前モデルでは連続記録時間に30分の制限があった動画形式でも、無制限で録画可能になったものがあります。
動画性能についてはかなり説明が長くなりますので、別途「動画性能編」を公開予定ですので少々お待ちを!
また、S5IIのEVFファインダーは約368万ドットになりました。
前モデルのS5は約236万ドットでしたので、かなり見えやすくなってありがたいですね~。
前モデルからのユーザーの方は、戸惑わずにそのまま使えるでしょう。
ですが、よく見ると右肩のダイアルが端に寄ってRECボタンを押しやすくなっています。動画ユーザーからするとありがたいポイントですね。
なお、見た目では分かりませんが、ジョイスティックが斜め方向の入力も可能になったため、AFポイントを動かすのも相当楽になっています。
この辺りは静止画ユーザーにもかなりありがたい改善点です。実際に使ってみて、かなり便利だと感じました。
前モデルのS5では小さいタイプDでしたが、ユーザーから「タイプAにして欲しい!」という要望が多数あったので変更されたそうです。
わたくしも最近、カメラを外部モニターに繋いで使う機会が何回かあったのですが、タイプDはホールド性も弱いため、かなり心もとないです……。
使うユーザーと使わないユーザーが分かれる箇所ですが、しっかりと意見を聴いて改善してくれたのはありがたいですね!
【念願の像面位相差AF搭載!】
今回のLUMIX S5IIですが、Panasonicのミラーレスで初となる像面位相差AFを搭載した機種となっております。
大真面目に説明しはじめたら一生ブログが終わらないのでごく簡単な解説に留めますが……従来までのLUMIXシリーズはPanasonic独自の空間認識AFという方式を軸に採用していました。
この空間認識AFは、ピント位置の異なる複数の画像から瞬時に被写体までの距離を演算し、フォーカスを合わせる方式です。
一方、他社ミラーレスカメラのAF合焦方式のスタンダードは、前述の像面位相差AFというものです。
非常に単純化して説明すると、イメージセンサーの画素の中にフォーカスのずれを検出するためのセンサーを設けるAF方式になります。
「画質最優先」掲げるLUMIXでは、イメージセンサーの一部に測距用センサーを設ける像面位相差AFでは画素欠陥とその補完による画質劣化が発生することを懸念していました。
そのため、イメージセンサーをフルに生かせる空間認識AFを貫いていたとのこと。
しかし、新しく開発した画像エンジンによって、画素欠陥による画質劣化を限りなく抑えることが可能になったため、ついに像面位相差AFの搭載に踏み切りました!
CP+2023のPanasonic LUMIXブースでも、像面位相差AFを搭載したS5IIのAF性能をアピールする展示内容になっていましたね~。
今回、LUMIX S5IIの製品解説ページでも、「像面位相差AFによるフォーカス精度向上が分かる6つのシーン」ということで以下を挙げています。
・イルミネーションなどの点光源を含むシーン
・夕暮れなどの逆光シーン
・暗がりなどの低照度シーン
・商品レビューをするシーン
・複数の被写体が存在するシーン
実際、イルミネーションを被写体にS5IIとS5の両方で撮影してみたのですが……。
一方、今回のS5IIではそのようなことは起こらず、像面位相差AFの恩恵を強く実感しました!!
前モデルからの大きな変更点はだいたい説明しましたので、作例とともにさらに詳しく製品紹介させていただければと思います~。
【色づくりの良さ・画質に惚れ惚れ】
ファーストインプレッションとしては、まず評判通り「色がいい」という点がグッときました!
ナチュラルながらも鮮やかな発色、とてもきれいです。
上の写真はフォトスタイル・シネライクV2で撮影していますが、こういうコントラスト高めの画は大好物ですね。
他のメーカーでこういう感じの色づくりはあまり見かけませんし、これが使えるのはLUMIXユーザーの特権ですね。
ふだんFUJIFILMのカメラを使っているわたくしからすると、jpeg撮って出しでそのまま綺麗な写真が出てきてくれるのはかなりポイント高いですね。
わたくしも最近になって動画まわりの用語を必死こいて覚えている最中なのですが……。
このLUTというものは「入力されたRGBの数値セットを指定の数値セットに変換してくれる」もの。
使い方としてはフィルターやプリセットのようなものをイメージしていただければと思います(厳密には違うのですが)
もともとLUMIXシリーズのカメラでは、あらかじめカメラに保存しておけば動画撮影時にLUTを適用した状態で映像を確認・録画できました。
それが今回、静止画にもLUTを適用して写真を撮ることができるようになっています!
LUTはLUMIX Color Labから無料のものが配布されており、上の写真はShukei FujiiさんのS-Teal & Orangeをダウンロードして使用してみました。今回、あまり試せなかったですが……。
動画のほうで普段から愛用しているLUTがある方からすると、それを静止画でも使えるこのリアルタイムLUT機能は嬉しいのではないでしょうか?
オオカミの毛のモフモフ感がすごい。
イメージセンサー・画像エンジンが刷新されてディテール処理やノイズリダクションにも磨きがかかっているとのこと。
像面位相差AFの導入によって「画質が下がった」ということはまったく感じませんね。
【AF速度・精度も良好、連写数も十分】
次にAF性能についても改めて印象をまとめて解説してまいります。
まず今回、実家帰省にデモ機を持って行ってみて走り回る甥っ子を撮影してみましたが……。
不規則な動きをする子どもであってもきちんと被写体として検出し、AFがしっかり食いついてくれるのでかなり助かりました。
ジョイスティックが斜めも入れて8方向の入力に対応するようになったため、AFポイントをスピーディーに動かすことができるのもGOODです。
極端に速い被写体でないかぎり、十分な連写数は確保されていますね。さらに、バッファメモリも強化されているとのことです。
先ほどすでにイルミネーション撮影時のAF挙動について軽く説明しましたが、夜間撮影でもきちんとAFが使えるか確認してみたところ、まったく問題なく使えました。
今までAFの部分が少し甘かった低照度環境でもガンガン使っていけますので、かなり嬉しいですね~。
【キットレンズも優秀で使いやすい】
今回のブログの作例はすべてキットレンズのLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6で撮影しております。
こちらのレンズ、広角端が20㎜スタートというキットレンズにしてはちょっと珍しい画角になります。
一般的な標準ズームレンズはたいてい広角端24㎜でスタートすることが多いのですが、個人的にはちょっと微妙に引ききれないところがあって苦手だったりしまして……。
その点、このレンズはかなり使いやすかったです。
聞いた話によると、これはどうも「自撮りするには20mmぐらいの広角が必要!」ということでニーズが増えているらしいですね。
というわけで「自撮り作例」です。お目汚し、大変失礼いたします。
いかにもな「自撮り」をするかはともかく、広角20mmであれば自分も入れてみんなで集合写真を撮ったりするのも苦労しませんし、ファミリー層にも嬉しい画角なのではないでしょうか?
なお、両目を開けたままファインダーを覗くのがレンジファインダーカメラの「正しい構え方」らしいです。いまだにうまくできないんですけど。
とはいえこちらのレンズ、けっこう「寄れる」ようになっていて、最大撮影倍率0.43倍(焦点距離26mm時)ですので自分が近づくことさえできればけっこう何とかなったりします。
そういう意味でもなかなか使いやすいレンズですね。
流れる水しぶきの一滴一滴まで丁寧に描写してくれていますので、むしろかなり優秀な部類ではないかと。
重量約350gと非常に軽いため、普段使いのレンズとしては相当役に立つのではないかと思います!
今回、S5II本体とこちらのキットレンズ20-60mm F3.5-5.6、さらに単焦点レンズLUMIX S 50mm F1.8がセットになったダブルレンズキットが大好評で注文が殺到しています。
単焦点レンズ1本が追加でついてくるのにも関わらず、本体+20-60のキットとそこまで値段が大きく変わらず、高額のキャッシュバックキャンペーンが実施されたのも後押しとなりました。
ちなみにこちらのLUMIX S 50mm F1.8についてのレビューは別途作成予定です。お楽しみに!!
【ファインダーリフレッシュレート問題も改善予定】
オートフォーカスをAF-Cに設定した時、ファインダーを覗くとリフレッシュレートが30fpsでカクカクした見え方になることがTwitterでちょっと物議を醸しました。
しかし、先日のCP+2023には、テストファームをあててファインダーのリフレッシュレートを60fpsと30fpsの両方選べるようになった実機が展示してありました。
また、CP+の会場でテストファームの入った60fpsのものを覗いてみて、特に違和感を感じなかったです。
こちらのファームウェアアップデート、ブログ公開直前の3月28日に正式公開されました!
ユーザーの反応を敏感に聞き届けたうえで今回のファームウェアアップデートを出してくださっていますので、そういう点でもLUMIXブランドの姿勢には好感が持てますね~。
【2023年おすすめフルサイズミラーレスの筆頭候補】
今どきフルサイズミラーレスを新品で1台買おうと思ったらボディだけで30万円以上するのが当たり前になっているご時勢ですが……。
お手頃なお値段で性能もバッチリ、しかもキャッシュバックありでよりオトクということで人気が出るのも頷けますね。
これから新しくフルサイズミラーレスの購入を検討されている方は、候補の1つにこのカメラを加えてご検討されることを強くおススメします。
わたくしとしては「クリエイター」という肩書を持たないふつうの人にこそ使ってもらいたいカメラだなと思っております。
被写体検出・AF追従が優秀なので撮り逃しも少ないですし、色づくりがしっかりしているのでjpg撮って出しでも手軽にきれいな写真が撮れます。
撮影中・撮影後のあれこれをカメラが担ってくれますので、誰でも手軽に綺麗な写真や動画が撮れるのは無条件で良いことです。
わたしもこのカメラ1台欲しい。切実に。マジで。
まだまだお得に購入できるチャンスは続いていますので、この機会をどうぞお見逃しなく~!
もちろんナニワグループオンラインでもお取り扱いしております。
人気殺到で、特にダブルレンズキットは弊社も含めどこも「入荷次第の発送」となっている現状でなかなかモノが届かない状況にはなってしまっていますが……。
すでに増産体制に入って4月以降は供給が改善されるとのことですのでぜひともお買い求めください!!
CP+ではモックアップのみの展示となっていましたが……。こちらも発売が近くなったらレビュー等用意いたしますのでお楽しみに!
そして動画性能編ブログも、別途用意いたしますので少々お待ちください~。
また、新開発 アクティブ I.S.による動画時の手振れ補正効果アップの話もこちらでさせてください。
ちなみにこちらは、前モデルのS5を京都店の阿部がレビューしたブログです。
フォトスタイルの作例多数ですので、LUMIXの「色」に興味ある方はぜひお読みいただければと!
阿部から常々LUMIXの「色」の良さは聞いておりましたが、今回使ってみて本当に良かった……。
LUMIX公式ページの、写真家・豊田慶記さんによるフォトスタイル作例&解説も非常に参考になりますので改めてご覧ください!
というわけで駆け足ではございますが、彗星の如く現れたこのLUMIX S5IIという新製品の魅力を少しでもお伝えできたなら幸いでございます。
最後に、いちおうファームウェアのダウンロードページのリンクも貼っておきますので、すでにご購入された方々もアップデートしてみてぜひ改善を体感してみてください!
LUMIX S5II ファームウェアアップデート
それでは今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました!
また次回のブログでお会いしましょう~!!
【おまけ】
ちょっと深みのある緑を写すと本当にたまらない……。
はぁ……LUMIX S5II 欲しすぎる……。
【追記:LUMIX S5IIXもレビュー公開しました】
より動画に特化した機能を備えたモデル・LUMIX S5IIXの製品レビューも公開しました!
動画性能の比較もまとめていますのでどうぞこちらもご覧ください~。