こんにちは~。編集長の中村です。
これだけ何本も記事を書いてるのになんでCP+のレポートが終わらないんですかね……。
いろいろな企業様からためになる話を聞けてとても勉強になったのですが、規模が規模なのでなかなか大変です。
とはいえ、ようやく終わりが見えてきました。今回を含めてあと4本で終わりになります!
今回は撮影用品系の企業さんを紹介していきますが、いろいろと丁寧に説明していくのでまあまあ長い文章になってます。
気になるところだけでも結構ですの、どうぞお付き合いください~!
【Vixenブースの様子】
こちらのアイテム、星の写真を撮り慣れていない方のために説明しますと……。
普通に星空を眺めているぶんにはあまり意識が実感がないかもしれませんが、地球の自転によって星はゆっくりながらも「動いて」います。
暗い夜に星を撮影しようと思ったら、光を多く取り込むためにシャッターを長時間開けていなければなりません。
なので、ふつうに何もしないで撮ってしまうと……シャッターを開けている時間のあいだに星が動いてしまうので、星が「点」として写らずに動いた軌跡の「線」として写ってしまいます。
そこで、このポラリエUの出番!
最初に設定すると星の動くスピードにあわせて動いてくれ、星を「点」のまま写すことができる便利アイテムです!!
これまでポラリエUを使う際には、バランスの取りやすい広角レンズで撮影するのが普通でしたが、これによって望遠レンズなども使いやすくなります。
撮れる写真のバリエーションに幅が出ますのでとても良いですね!
SDレンズ2枚・EDレンズ1枚という特殊レンズを豪華に使った光学設計で、本気で天体撮影をしたいプロのニーズに応える一本!
わたしもそこまで本格的に星を撮ったことはないのですが……。
「星」はレンズの光学性能がかなりシビアに問われる被写体なのは実感したことがあります。収差によって画面周辺部が流れてしまったり、星が滲んで写ってしまったり……。
それこそ専門メーカーが本気で作ったこいつで写真を撮ったら、どれだけ綺麗に見たままの星空が撮れるのだろう……とめちゃくちゃ気になりますね~。
こちらは、レンズヒーターとしては世界初となる、発熱体にカーボンナノチューブを使用したレンズヒーター360IV!
従来のレンズヒーターは、中にある配線などが発熱するタイプでした。
しかし、こちらの360IVは薄くて柔軟なカーボンナノチューブを発熱体に使用しているため、「面」で効率よくレンズを温めることができるとのこと。
この辺りは、従来製品を使っていたプロの写真家さんたちの意見を大きく取り込んだ改善点とのこと。
巻き付ける一連の流れを実演していただきましたが、スムーズにがっちり固定できるような仕組みになっているようで、かなり使いやすそうに見えました!
従来製品のレンズヒーターよりもかなりブラッシュアップされた製品に仕上がっているようなので、どうぞご検討ください~!
【TASCAMブースの様子】
マイクやレコーダーなど音響機器を扱う企業さんですので、静止画ユーザーにはなかなか馴染みがないかもしれませんが……。
かる~く簡単にご説明いたしますと……。
一般的なミラーレスカメラには3.5mmステレオミニジャック(見た目的には有線のイヤホンやヘッドフォンの端子と同じサイズ)が設けられています。
これに、外部マイクの3.5㎜端子を接続することで、マイク入力した音を動画内に記録できるわけです。
しかし、マイク端子には3.5mmステレオミニジャックよりも大きいXLR端子という種類のものもあります。高性能なマイクはこのXLR端子を採用しているものが多いです。
このようなXLR端子のマイクをミラーレスカメラにつなげて使うのにはいくつか方法がありますが、ポピュラーな方法はこのCA-XLR2dのようなマイクアダプターを装着することです。
SONYやPanasonicではメーカー純正のマイクアダプターが発売されていますが……。その他のメーカーでは純正のマイクアダプターは存在していませんでした。
Canon・Nikon・FUJIFILMそれぞれ3社との協業で作られた、3社のカメラにて使用可能なマイクアダプターです。
たとえば動画機材システムをまるまる入れ替えたとしても、乗り換え先が先ほどの3社どれかならばこのマイクアダプターがそのまま使えるわけですね。
Canon・Nikon・FUJIFILMのカメラをお使いで、動画の「音」のクオリティを今後上げていきたいと考えている方にはすごく魅力的な製品ですね~!!
ものすごく簡単に説明すると、ダイナミックレンジが途方もなく広い録音形式で録れるらしいです!
カメラで写真や動画を撮る際にも、ダイナミックレンジが広いと白飛び・黒潰れしづらく編集耐性が高くなりますね?
同じような話で、32bitフロート録音は「音割れ」が発生しづらく、一発勝負で失敗が許されない録音環境でも余裕を持って臨むことができます。
動画初心者・録音初心者のわたくしからすると、なるべく失敗したくないのでこういうツールはぜひとも使ってみたい……!!
【INSTA360ブースの様子】
しかし、その中でもひときわ目立っていたのはコイツ。
須田が詳しく話を聞いてきてくれたのですが、8つのマイクロフォーサーズカメラがぐるりと配置されており、これらで記録した映像を繋ぎ合わせて11Kを実現しているとのことです。
8枚のSDカード&360°映像に繋ぎあわせるスティッチング処理用のデータを保存するSDカードの合計9枚が必要とのこと。
須田も評するとおり、「まさしく巨人の名に相応しいカメラ」です。
わたくしが直接ブースで細かく話を聞けたわけではないのでなんともですが、スティッチング用のSDカードが必要なのはちょっと気になります。
360°映像をつくる際に、このスティッチング作業がだいぶ大変らしいのですが、そのあたりもカメラやソフトウェアがサポートしてくれるのだとしたら便利そうですね~。
【VANLINKSブースの様子】
白と黒のカラーリングがスタイリッシュなCRANE M3やCRANE M2Sなどは、小型軽量で携行性の高いモデル。
ブース取材に行ったラモスが何故か変なアングルの写真しか撮ってこなかったので全体のフォルムが分からずすみません……。
底部の伸縮スリンググリップによって腕への負担を大幅に軽減できます。
付け替えなしででローアングル撮影もできるので、なかなか便利そうですね~。
「演色性」という言葉はわたくしもまだ齧った程度なので簡単な説明しかできませんが……。
ライトによって物を照らすと、光源によって色が違って見える性質が「演色性」であり、これがなるべく実物と乖離がないことを示す指標が演色評価指数というものです。
ライトのスペックで記載されていることが多いのが、人間の視覚を基準にしたCRIという演色評価指数ですが、これは今どきではあまり参考にならない数値のようです。
どうやら、カメラが捉える色を基準としたTLCIという数値が今では重要視されているとのこと。
NANLITEのLEDライトは、CRIだけでなくTLCIも高水準であることを謳っていますので、TLCIもきちんと表記してある時点で品質はきちんと担保されているのかなと。
聞きかじりなので深い話ができず申し訳ございませんが……。
小型軽量のカーボン三脚から、大型のビデオ三脚まで幅広いラインナップを揃えています。
「ライノ」「トータス」など動物の名前がつけられた「BENRO ZOO」シリーズの中の1本で、マンモスの名前どおりがっしり機材を固定できる1本です。
ちなみに最近わたくし三脚を物色しているのですが、BENROのカーボン三脚が安いし軽いのでちょっと試しに1本買おうかな……と考えているところです。
用品系もけっこう揃えていくとお金がかかりますので、BENROのような安価で実用的な機材を作ってくれるメーカーは本当にありがたい……。
という具合で、VANLINKSの取り扱うZHIYUN・NANLITE・BENROはお値段控えめでいい感じの機材を販売していますので、今回初めて知った方はチェックしてみてください!
【撮影機材はカメラとレンズだけじゃない!】
撮影用品に関する自分の勉強不足を改めて思い知り、企業の方々にきめ細かな説明を聞けたのが本当に有難かったです!
いっぱいいろいろ使って撮って経験値をあげていかないとねぇ……買わないとねぇ……。
「機材沼」の深さを再確認し、噛みしめております。
というわけで長くなりましたが、今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました!
また次回のブログでお会いしましょう~。