カメラのナニワ京都店阿部です。
こちらの商品は新型の中華包丁ではありません。
2023年5月23日に発売した「七工匠 7Artisans ハンディスプリットディオプター」です
慣れないうちは口に出して言うのが難しそうな商品名です。「ハンディすぷrdtp…」となりそうです。
さて、この商品は一体何なのか。
商品説明を見てみると、「レンズの前にかざすだけで、美しいボケと光の反射を生み出す撮影機材です」とあります。
こういう風に使うようです。
ロッドのようなものも付属しております。
ロッドについては詳しい説明が見当たらないのですが、ロッドを持つことで長いレンズに対応したり、カメラサポートに取り付けたりするためのものではないでしょうか。
サンプル写真を見ると、かざした部分をぼかしたり、柔らかく幻想的な雰囲気にできそうです。
「HSD-1」と「HSD-2」の2つのモデルがあり、「HSD-2」の方がより強いボケ効果を生み出せるとのことです。
また、それぞれ推奨の焦点距離があります。
HSD-1 推奨レンズ:焦点距離 50-105mm HSD-2 推奨レンズ:焦点距離 35-85mm |
今回「HSD-2」を購入しましたので、実際に使用してみます。
比較
まずはポートレートでHSD-2なし、あり、比較です。
HSD-2なし
HSD-2あり
割とくっきり写っているアジサイに重ねてみました。
アジサイがボケることによって疑似的に前ボケのようなものが生まれました。
ただし「何か使ってる感」はありますので、単純にボケを足す使い方というより、効果をつける使い方をする方が良いのかなと思います。(HSD-1の方だともう少し自然なのかもしれません。)
HSD-2なし
HSD-2あり
こんな感じで軽く被写体にかぶせるぐらいに使用すると、幻想的な雰囲気になって面白いですね。
作例
強烈なにじみによって非現実感を描けました。
作例は曇りですが、晴れた日だとまた違う効果が生まれそうです。
こちらでは使い方をちょっとアレンジ。
HSD-2を空に向けて、上の景色を反射させております。
このカットでは我々の上で生い茂っている木々を反射させて、写しこむことに成功しました。
こちらも同様の方法で上の景色を写しこんでいます。なんちゃって多重露光みたい。
被写体にかぶせて二重の像を写しました。
曇天の中でしたが、フレアが入ったような効果も作れます。
絞りをなるべく開けて撮ったほうが自然で効果が馴染みやすいのがなんとなくわかってきました。
やってるうちに気づいた意外な効果があります。
レンズ前面にべた付けすると、なんとクロースアップ撮影ができるのです。
こちらが通常最短撮影距離での撮影。これでHSD-2をつけると
なんとさらに大幅に寄ることができました。まるでクローズアップレンズ。
聞いていない仕様でしたのでびっくりしました。
カメラバッグに忍ばせて積極的に使いたい
今回やってみたような幻想的なポートレートはもちろん、特殊な物撮り、シネマティックな動画など、
使い方は無限に広がりそうです。
にじませるだけでなく、反射させて別の景色や光を写しこませたりと、センスが問われるだけに少し難しいですが、唯一無二の作品を撮るためにうまく使いこなしたいなと思います。
カメラのナニワ京都店 阿部