二眼レフ再流行の兆し!
ときたもんだ。どうやら巷では二眼レフがまた流行り出しているようです。
「どこが?」って?
だってほら、ちょっと前に見ませんでしたか?このブログのほかにも見崎の書いたこのブログも二眼レフだったでしょ。だからちょっと波が来てるんじゃないかなあと。
間違っても書くネタがなくて見崎さんと被っちゃうけどほかに書くことがないから流行ってることにしとこ!見崎さんマネしてごめんね、などと思っているわけでは……ありません。
ということで、今回取り上げるのは二眼レフ、二眼レフメーカーといえばローライ、ローライといえばローライコードVです。
いやいや、二眼レフといえばローライフレックスでしょという意見が大半だと思いますが、どなたがなんとおっしゃろうとも、今回おすすめするのは
ローライコードVなのです!(大声)
すみません。このあたりのくだりがよくわからないとページを離脱しかけている(もうすでに離脱しちゃった?)皆様にごく簡単に説明します。
ローライフレックスまでの二眼レフはあまり実用的でないものばかりだったのですが、その登場以降、ローライをマネして二眼レフを製造するメーカーが多発しました(主にマネされたのはローライコードですが)
そのぐらい完成度が高く、また二眼レフの時代が終わるまで、ローライ二眼レフの高級版であるローライフレックスを超える二眼レフは作られなかったといっても過言ではないでしょう。
しかし今回紹介するのはその二眼レフの王様ローライフレックスではなく、廉価版といわれるローライコードの5型、ローライコードVです。
今風に言えばローライコードMark5といったところでしょうか。なぜ廉価版なのにおすすめなのかここから書いていきます。
■おすすめポイント
1,操作性
ローライの二眼レフは機種が多く、それぞれに巻き上げやピント合わせノブ、シャッターの位置や形状が異なります。
ローライコードVは右手で巻き上げとピント合わせをします。つまりその間左手は常にカメラを支えていればいいのです。
しかしピントノブが左手側にあるカメラもあります。その場合右手でフィルムを巻き上げた後、一度持ち替えて左手でピント合わせをすることになり面倒です。
左上の丸いのがフィルム巻き上げノブ、右下がピント調整ノブです。
2,レンズの描写
これまた機種により違いますが、ローライコードVにはシュナイダー製のクセナー75mm F3.5というレンズが搭載されています。
戦後国内に二眼レフメーカーが乱立した理由の一つに、二眼レフは比較的簡単に安く作れるという点が挙げられます。
当時カメラは贅沢品で、安くしないと庶民には売れなかったので、二眼レフは時代にマッチしていたと言えます。
そこに高いレンズをつけてしまうと元も子もないので、あまりクオリティの高くないレンズがついているものも少なくありません。
その点ローライは、(たぶん)庶民のことはあまり考えてくれないメーカーだったので、現代でも通用する、そして当時としてはかなりレベルの高い描写のレンズを搭載できたのだと思います。
3、重くない(軽くもないけど)
じゃあ、金額的に庶民のことをより一層無視したローライフレックスなら、さらに写りのいいレンズがついてるのではないかと思われるかもしれません。
それはその通りなのですが、コストのことをあまり考えなくてよかった分、レンズが大きくなったり、フィルムを巻き上げしやすくするために機構が複雑になったり、はては露出計が搭載され、結果ボディは大きく重くなりました。
ワタクシは、二眼レフは「中判でも軽い」のも大きなおすすめポイントだと思います。
露出計はついていないけど、カメラの後ろ側に「こんなシーンならこのくらいにセットしたらいいですよープレート」がついているのでご安心を(全然安心じゃない)
4,故障してもたいがい修理できる
ローライコードVの発売は1954年だそうです。
人間でいえば前期高齢者。うちにあるおじいさん(またはおばあさん)も昨年手術を受けましたが、今は退院して快調そのものです。
最近のカメラはメーカーに部品の在庫がなくなるとそれ以降は全く修理できなくなるものが多いですが、70年近く前に作られたカメラがいまだに修理できるというのは安心感があります。
せっかく手に入れたカメラ、できるだけ長く使いたいですよね。
ではここから作例です(というか、ここまでの長い文章いらんねん!)。
なんか露出アンダーの写真ばっかり。
二眼レフはローアングルの写真を撮りやすいです。
なんか、上のほうでエラそうに語りましたが、撮影者スクエアフォーマットに慣れてない感満載の写真たちです。すみません。
最大の弱点は、ファインダーが暗くて見づらいところでしょうか。
「本当に見づらいです」会社員(53)
でも、二眼レフは見た目もいい感じで、古いカメラならではの重厚感もあり、長く付き合える1台としておすすめしたいです。
それではまたいつかお会いしましょう。
ちなみに、最近カメラのナニワ 神戸店ではTwitter投稿も頑張ってますのでぜひお付き合いください。
中古カメラ店アルバイトあるある
— ナニワグループ (@gnaniwa) August 11, 2023
カメラのナニワ神戸元町店では、同じメーカーでもフィルムなのかデジタルなのかとか、レンズマウントによってショーケースを分けているのですが、
アルバイトさんに入荷商品の陳列をお願いしたら、ここに入れてくれていました。
気持ちは痛いほどわかる。 pic.twitter.com/ArBWf0Ifhc