こんにちは! レモン社名古屋栄店 加藤です。
最近は広角単焦点で遊んでいることの多いのですが、元々は望遠で野鳥を追い回しておりました。
今回はFUJIFILM XF70-300/4-5.6 R LM OIS WRを中心にあたしの手持ちの望遠レンズをご紹介しつつ、合わせて望遠撮影の魅力をお伝えできたらと思います。
---------------------------------------------------------------------------------------------
【XF70-300/4-5.6 R LM OIS WR 購入までのいきさつ】
あたくし、カメラを始めて10年くらいになるのですが、いきなり望遠撮影から始めました。
もともとバードウォッチングが好きだったので、観るだけではなく撮影したい欲求が高まったのが、あたしの望遠生活のはじまりです。
当時からフジフイルムの出す色に完全に魅了されていたので、持っているカメラはフジフイルムです。
ところが当時フジフイルムで望遠レンズと言えば、どれも帯に短したすきに長しというありさまで、レンズ選びには大変苦労した記憶があります。
結局、当時もっていたカメラがX-A1という事もあり手頃なXC50-230からあたしの望遠レンズ生活が始まります。
ちなみにこのXC50-230はAFこそ遅いですが、中心像はかなりシャープでキットレンズにしては侮れない描写をしてくれます。
しかし、どうにも望遠が物足りなかったので、XF100-400/4.5-5.6R-LM-OIS-WRを結局買い足しております。
このX-E2、非常にコンパクトなのでXF100-400とのボディバランスは当然悪いです。
サムグリップを使って無理やり使っていましたが、思い返せば大変無謀でした笑。
その後X-T20・X-T3の順に乗り換えていって野鳥撮影に没頭していく訳ですが、その間は殆どXF100-400を使っていました。
その少し前にフジフイルムはX-H1を市場投入してフジ機にボディ内手振れ補正と大型グリップという新機軸を出してきます。
このH1だとXF100-400とのバランスも良く、扱い易くはなるため非常に魅力的でしたが……。
すでに購入しているX-T3よりもセンサーも画像エンジンも1世代古い為、結局購入するには至りませんでした。
購入の際にT5とX-H2Sで最後まで悩んだのですが、ダイヤル操作系とデジタルテレコンの誘惑に負けてX-T5のほうを選びました。
連写性能などはX-H2Sのほうが優れていますが、X-T5もX-Processor 5による高性能な被写体認識AFを使用可能ですので、使用感としては満足しています。
もともとは鏡筒が樹脂製なのとすでにXF100-400を持っていたこともありまして、興味の薄いレンズだったのですが、ふとしたきっかけで使ってみたところ、あまりの使い勝手の良さに即購入したレンズです。
AFは速く精確で描写も上々。
換算105mm~450mmでカバーしている画角も広く、重さ580gで取り回しも非常に良いです。
以下、実写作例とともに使用感をお伝えしていきます。
【XF70-300/4.5-5.6-R-LM-OIS-WR 作例】
XF70-300で撮ったお気に入りの1枚。スモモにメジロという意外とないシチュエーションです。
フジフイルムのカメラではメジロの眼にピントを合わせ切るのは無理だと思っていたあたしの固定観念を払拭してくれた1枚です。
超望遠ズームの利点は、離れた位置からでも見かけ上の距離を縮められるので、遠い被写体でも背景をぼかしやすいところです。
背景がぼけてくれると被写体がはっきりしますので、撮影意図がわかりやすくなります。
関西在住時に撮影した1枚。キタベニハチクイというハチクイの仲間でツバメくらいの大きさです。
眼にピントが当たっているのは被写体検出機能のおかげです。
名古屋空港での1枚。飛び立つ飛行機がばっちりと収められています。
このレンズ、超望遠ができるだけではなく、ズーム全域で83cmまで寄れる近接性能を持っています。
これは非常に便利でハーフマクロ的な使い方が可能になるため、花の撮影にもおすすめできるレンズです。
望遠ズームでの近接撮影の利点は、あともう少し「寄りたい」のに「寄れない」というときにズームして寄れる点にあると思います。
ボケや描写で大口径単焦点に敵わない部分があることは承知していますが、それでもトリミング無しで好きなサイズで目標を捉えられるのは魅力的です。
特に今回おすすめのXF70-300は樹脂鏡筒なのもあって、小型軽量で手ブレ補正も5.5段なので、ボディ内手ブレ補正のないX-T3以前のモデルでもバランスが悪くないレンズです。
もちろんボディ内手ブレ補正搭載のボディであればなおさら快適になります。実際にT5に装着したときはシャッター速度1/8までは止められました。
日陰から出てくるところを撮った1枚、顔にだけ光が当たっているのでポートレート写真みたいになっています。
頼んでも目線はくれませんが笑。
同じカモかと思いきや別の個体です。鳥は眼が顔の両側に付いているので、前方に死角があるはずなんですが、真っすぐ進むのは何故なんでしょうか?
今回露出を合わせるのが面倒でフルオートで撮ってみたのですが、びっくりするぐらいカメラが開放で撮影したがります。
じゃあ解像が甘いのかというと、充分な解像性能を発揮してくれているので、よほどの高速シャッター以外はフルオートで撮影してもいいのかなと思っています。
X-T5はファームウェアアップデートで昆虫追尾も追加されますので、アップデートされていない方には速やかなアップデートをおすすめします。
AF性能や追尾能力も上がるので、飛び立つミツバチも捉えられます。
このレンズ、開放F値がやや高めなので「明るさは大丈夫?」と聞かれることがありますが、個人的には全く問題ありません。
実際に空を飛んでいるものを撮る場合、1段2段は絞りますので明るさはさほど気にならないというのと、上でも書きましたが開放でも充分な描写をしてくれることで、この写真のように夕方でも充分明るい写りをしてくれます。
【まとめ】
最近のカメラ・レンズ性能の向上により、一昔前に比べると望遠撮影が非常にやり易くなりました。
実際に以前は長望遠撮影時に必ず使っていた三脚などは、ほぼ使わなくなっています。
フルサイズ換算400mmを超えるレンズを手持ちで気軽に振り回せるようになったのは、いい時代になったなと思います。
あたしの機材はAPS-Cボディですが、近年のセンサー技術の向上により、フルサイズのセンサーと遜色のない解像力が出ています。
しかもフルサイズ機に比べると軽量でコンパクトです。これがよりセンサーサイズの小さいマイクロフォーサーズだと、さらに機材がコンパクトになります。
より機材をコンパクトにして軽くしたい方は、フルサイズではなくAPS-Cやマイクロフォーサーズのカメラを選ぶのもおすすめです。